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FINAL FANTASY LEGENDS II 時空ノ水晶
レビュー

FINAL FANTASY LEGENDS II 時空ノ水晶FINAL FANTASY LEGENDS II 時空ノ水晶
RPG
スクウェア・エニックス(日本)
価格 1800 円、買い切りアプリ
レビュー公開:2017/11/7
iPhoneAndroid

FF のソーシャルゲームが買い切りゲーム化

FF らしい本格的なストーリーと、綺麗で派手な戦闘シーン、さらにスマホゲームらしいテンポの良さと、タッチパネルに最適化された操作感を持つ、FF の番外シリーズの2作目が、買い切りゲームとして公開されました。
FINAL FANTASY LEGENDS II 時空ノ水晶」です。

FINAL FANTASY LEGENDS II 時空ノ水晶

今から2年半ほど前… ファイナルファンタジーの新展開の1つとして、あるソーシャルゲームが公開されました。
FINAL FANTASY LEGENDS 時空ノ水晶」と言います。(II がない)

旧来の FF を踏襲したストーリーや設定、高クオリティーなバトルやサウンド、クロノトリガーを手がけた時田ディレクターらしい物語を備えた、「スマホ用の FF を作る」という意気込みを感じる作品でした。

しかしそのシステムは、ソーシャルゲームらしいソーシャルゲーム。
ガチャキャラによって左右される強さ、射幸心を煽りまくるクエスト報酬のクジ引き、テンポは良いけど簡略化されたシステム…

加えてストーリーを楽しむ間もなく、2時間足らずでアップデート待ちになってしまう初期ボリュームの少なさもあって、あっという間にユーザーは離れ、高いクオリティーを活かせないまま、ソシャゲのレッドオーシャンに沈んでいきました。

このアプリは、そんなソーシャルゲームを買い切りゲームとして作り替えたものです。
よってシステム的にはソーシャルゲームですが、ガチャも課金も、スタミナもありません。

価格は 1800 円。アプリとしては高めですが、それに相応しい内容と言えます。
なお、原作のソーシャルゲーム版は、このアプリの公開と入れ替わりで運営終了しています。

FINAL FANTASY LEGENDS II 時空ノ水晶
FINAL FANTASY LEGENDS II 時空ノ水晶

元がソーシャルゲームなので、マップ上でミッションのある土地を選択すれば、すぐにバトルになります。
移動シーンなどはありません。
バトルは 5~10 戦ほどで、短時間で決着し、倍速化やオート化も可能、かなりサクサク進みます。

その展開はまさにソシャゲそのもので、街やダンジョンを探険するような本格 RPG を期待していると肩すかしを食うのでご注意下さい。
しかしその分、方向キーがないので操作しやすく、テンポ良く進行します。
これはこれで手軽で良いと思います。

バトルの前後には短めのストーリーシーンがあります。
物語は面白く、過去・現代・未来を行き来する、時空を越えたストーリーが展開されます。

このゲームのディレクターである時田さんは、魔界塔士 Saga やライブアライブ、クロノトリガーに関わっていた方で、その方のシナリオらしさがありますね。
若干、アナザーエデン とかぶっている感もありますが。

テンポの良い進行はいいのですが、気になるのは「テンポ良く進みすぎて」ダイジェスト感があること。
移動シーンがなく、戦闘と物語の繰り返しでどんどん進むので、長編物語を「巻きで」見ているようです。
バトルの難易度も一部を除いて低く、ほとんどオートで進められます。

ある程度ストーリーが進めば先が見たくなって没頭できますが、話が動き出すまでは「今風の軽いスマホゲー」としか感じないかもしれません。

ただ、2年以上運営されていたソシャゲがベースなのでボリュームは十分にあり、サクサク進む割には長編 RPG に匹敵するほどの長さがあります。

FINAL FANTASY LEGENDS II 時空ノ水晶 マップ画面
※マップ画面。移動先をタップしてクエストを選択すると即座にバトル。
塔にはバブイルの塔、砦にはアガルト砦、橋にはビッグブリッジなど、FF らしい名前が付いています。

FINAL FANTASY LEGENDS II 時空ノ水晶 時間移動時計
※時代を示す時計。同じ世界の古代や未来を行き来しながら展開します。
クロノトリガーのスタッフが、一方でアナザーエデン、一方で時空ノ水晶を作っているのを見ると、今でも脈々と続いているクロノ魂を感じますね。

FINAL FANTASY LEGENDS II 時空ノ水晶 土のカオス リッチ
※初代 FF の四天王、土のカオス「リッチ」登場! FF ファンには嬉しい演出
人物名や召喚獣など、色々なところに旧来の FF が見え隠れします。
敵キャラはアニメーションし、多彩な動きを見せます。

今作のバトルと育成の要点となるのが「幻石」。
これは FF6 の魔石と似ていて、例えば炎の魔神「イフリート」の幻石をキャラに装備させると、炎の召喚魔法を使えるようになり、さらに戦闘を繰り返せば炎の魔法「ファイア」を習得することができます。

ソシャゲ時代のこのゲームは、装備している幻石で使える特技と召喚が決まっていたのですが、今作は戦闘を繰り返して特技や魔法を「習得」すると、幻石を外した後もずっと使い続けることができます。

よって多くの幻石の習得を繰り返せば、1人のキャラが様々な魔法や特技を駆使できるようになり、それが今作の育成の楽しさになっています。
ただし装備できる幻石は(つまり習得できる特技は)、キャラごとに決められています。

幻石をセットすると、能力値に補正もかかります。
これのおかげでソシャゲ時代は、高レアの幻石をガチャで得られるかどうかでキャラの強さが決まっていたのですが、今作にガチャはなく、幻石はストーリーの進行やサブクエストの達成で得るようになりました。

よっていきなり強力な幻石をゲットできたりはしません。
一方、クエストを達成していけば、多くの幻石を確実に集めることができます。
おかげでゲームバランスも調整されています。

さらに今作は、キャラクターが経験値を得てレベルアップします。
ソシャゲ時代はキャラクターにレベルがなく、装備している4つの幻石でキャラの強さが決まるという、ガチャ偏重のソシャゲ仕様だったのですが、さすがに改められました。
キャラ自身も強くなる、RPG では当たり前の仕様になっています。

クエスト報酬もソシャゲ時代は7つの宝箱が出てきて、そのうち2つほどを開け、外れたらレアアイテムの入手はなし、課金したらもっと開けられるという、エサをぶら下げて課金に誘導するシステムでした。
これも提示されたアイテムや幻石を必ずもらえる形に変更されました。

まあ、ソシャゲでなくなったことのなによりの利点は、「プレイを続ければ確実にエンディングまで行ける」「最後まで行くのにいくらかかるのか心配しなくて良い」「終盤で戦える強さを得るのにいくらかかるのか心配しなくて良い」「ラストがいつ導入されるのか心配しなくて良い」といった、ソシャゲ RPG 特有の心配ごとがなくなったことでしょう。

ソーシャルゲームは途中離脱で終わることが多いですが、今作は買い切りになったので、ソシャゲ感は強いながらも、最後まで遊べることが保証されています。

FINAL FANTASY LEGENDS II 時空ノ水晶 召喚ダイヤル
※召喚魔法のボタンを押すと、幻石がセットされたダイヤルが現れます。
ソシャゲ版は召喚と特技の切り替えのためにこれを回すことができたのですが、今作は特技ボタンが別にあるので、回らなくなっています。ダイヤルの意味がない…
ペットの「タツノコ」は好きな幻石の特技を使用でき
、MP は無限です。
魔力はやや低めですが、回復魔法を装備させておくのがオススメ。

FINAL FANTASY LEGENDS II 時空ノ水晶 バトルリザルト
※戦闘によって経験値を得られます。当たり前なのに当たり前じゃなかった仕様が、当たり前に導入されました。
特技習得が完了した幻石は素材アイテムで進化でき、強化された特技を覚えられます。
素材アイテムはショップやクエストで得られ、曜日クエストは存在しません。
諸々のソシャゲ的で面倒な仕様は簡易化されています。

FINAL FANTASY LEGENDS II 時空ノ水晶 乱入アビリティ
※パーティーメンバーは3人ですが、ゲームが進むと4人目以降も登場し、入れ替えできるようになります。
各キャラは「乱入アビリティ」を持っていて、パーティーに入れていないキャラはたまに戦闘に乱入し、このアビリティを発動させます。
みんなで戦っている感じがあって良いです。

FINAL FANTASY LEGENDS にはもう1つ、ガラケーから移植された「光と闇の戦士」もあります。
双方に共通しているのは「昔ながらの FF を踏襲している」こと。

ファイナルファンタジーは FF12 辺りから、旧来の「お約束」を捨て始めました。
FF15 は少し戻そうとした感もありますが、昔の FF ユーザーにとっては、もはや別のゲームになりつつあります。

私的には、スクエニの内外を問わず、昔の FF に関わっていた、もしくはそれを楽しんでいたクリエイターは、特にスマホにおいて「自分たちが慣れ親しんだ FF」を再現しようとしているのを感じます。
一方で新しいクリエイターは、昔のお約束なんて知らないので、そういったものは重視しておらず、全く新しい「俺たちの FF」を作ろうとしている感があります。

どちらが良いかは別として、やはり昔から FF を見てきたユーザーとしては、FF の伝統みたいなものが踏襲されていた方が、FF らしいと感じるもの。
この作品はその FF のお約束をそこら中に散りばめているため、ソシャゲな作りでありながらも、FF だと感じることができます。
それも特筆すべき FFL の良い点でしょう。

もう1つ特筆したいのは、「終わったソーシャルゲームの買い切り版が出た」ことですね。
ソーシャルゲームは運営が終わると消滅します。
30 年以上経ったファミコンのカセットでさえ今でも健在なのに、ソシャゲは終わったら跡形もなく消え去ります。

それはソシャゲが出来てからずっと問題視されていましたが、こうして買い切り版になって残るのは画期的です。
もちろんこれは「採算が取れそうなタイトルである」「それだけの内容がある」から出来たことで、特殊なケースだとは思いますが、こう言う例はもっと増えて欲しいですね。

結論としては「FF のソーシャルゲームが買い切りになったやつ」です。
あぁ、そのまんま過ぎる… でもそういう内容だもんなぁ…
これはこれで1つの方向だと思うし、私的にはオススメです。

アプリ名FINAL FANTASY LEGENDS II 時空ノ水晶

FFL II 時空ノ水晶(Android、Google Play)

※Youtube 公式 PV

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