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魔法の女子高生 レビュー

魔法の女子高生魔法の女子高生
ローグライク RPG
開発:illuCalab - いるからぼ(日本)
販売:Sekai Project(アメリカ)
価格 360 円、買い切りアプリ
レビュー公開:2017/3/21
iPhoneSteam

命名により魔法を生み出すローグライク RPG

誰とも契約してないのに魔法少女にされた女子高生が、夜な夜な異世界のご町内で魔法戦を繰り広げる、けっこう本格派のローグライク RPG が公開されています。
魔法の女子高生」(A magical high-school girl)です。

いわゆる同人ソフトですが、昨年末から PC 版が Steam で販売され、評判になっていたゲーム。
魔法に好きな名前を付けると、それを元にオリジナルな魔法が生成されるシステムで、その法則をつかめば好みの魔法を作り出すことも可能。
ゲームジャンルはローグライク RPG ・・・ と言うか日本的ローグライクな「不思議のダンジョン」系で、中盤からはなかなかシビアな、やり応えのあるバランスとなっています。

価格は 360 円。 Steam 版は 1000 円だったのでお得。
開発したのは日本の同人サークルですが、アメリカで日本のオタク系ゲームの翻訳と販売を行っている Sekai Project を通して、世界展開するに至ったようです。

魔法の女子高生

スティックはなく、画面中央の主人公の周囲を直接タップして移動します。
十字方向に矢印が出ていますが、ななめ移動もアリ。 押しっぱなしで連続で移動します。
移動せずに向きだけ変えたい時は、主人公から向きたい方向に指をスライド。
その際、攻撃範囲も表示されます。

直接タップする操作のため、指で画面が隠れるのが難点ですが、操作性自体は良好です。
ダブルタップで高速移動しますが、連続移動 / 高速移動中に敵に近付いた時は一旦止まってくれます。

トルネコの大冒険や風来のシレンのような不思議のダンジョン系なので、こちらが一度動くと相手も1度動くターン制
こちらが動かない限り相手も動かないので、ピンチの時はじっくり考えても OK です。

画面下には「マ石」(魔石)が並んでいて、これを上にスライドすることで魔法を使用します。
魔法はダンジョン内で手に入るマ石を使うと習得でき、ファイアボールやウィンドランス、フローズンブリザードなど種類は様々。

そして出てくる魔法は「キーワードの組合わせによる生成」になっていて、例えば「ファイアボール」は「ファイア」という灼(火)属性のワードと、「ボール」という直線魔法の組合わせにより、火の魔法弾が飛んでいくものになっています。
ウィンドランスは嵐(風)属性の「ウィンド」と、貫通魔法の「ランス」の組合わせ。

よって魔法の種類は千差万別、様々な組合わせのものがランダムに登場します。
覚えた魔法は基本的に忘れることはなく、次のプレイでも使用できます。

そしてゲームの要点なのは「無銘のマ石」。
これには好きな言葉を入力することができ、その名前の魔法が完成します。
自分の名前を入れても、中二病全開の魔法を作り出しても OK。
同じ名前なら同じ性能になります。

そして前述した「キーワード」の組合わせによって、狙った特性の魔法を作ることもできます。
広範囲の「ワイド」、強化の「メガ」、凍結の「フリーズ」の3つを組み合わせた「ワイドメガフリーズ」なら、前方広範囲に凍結効果を持つ強力な露(氷)攻撃をする魔法が完成します。

ただし、強くて効果の多い魔法ほど、消費 MP が多くなります。
そしてこのゲームにライフはなく、MP がライフを兼ねています。
よって強力な魔法を作っても、消費 MP が多いなら、それは大ダメージを受けるのと同じ。

よって魔法はただ強さを求めるのではなく、「使い勝手の良いもの」を作る必要があります。
まあ最初は魔法が少ないので、とりあえず色々使ってみて、何が便利なのか把握するのが先ですね。

なお、牛乳マークの「HP」がありますが、これは満腹度で、MP が尽きたら HP の有無に関わらずダウンします。

魔法の女子高生 魔法の種類
※左は前方 3x3 に炎を出す魔法。 演出も豊富で、隕石が落ちたり、氷柱ができたり、剣でなぎ払ったり、バラエティーに富んでいます。
属性は 灼(火)→ 嵐(風)→ 露(氷)→ 灼(火)の関係で、壌(土)はアンデッドに強く、光と闇は相互に強い模様。
右の画像はシールド魔法と召喚魔法を使っているところ。こうした攻撃以外の魔法もありますが、回復系は満腹度(HP)と引き替えになるので多用できません。

魔法の女子高生 魔法キーワード
※魔法名は英語や漢字も入力できますが、特定の効果を持つキーワードとして認識されるのはカタカナのみ。 テキトーに入力してもユニークな魔法が出来ることはあります。
キーワードの種類はダンジョンで見つかるマ石を参考にしましょう。
一般のマ石は2つのキーワードの組合わせで作られています。
ただしキーワードの中には複数の効果を持っていたり、打ち消す組合わせもあるようで、思った魔法が作れないことも。

不思議のダンジョン系ですから、ダンジョンは自動生成で、様々なアイテムが落ちています。
アイテムは主に MP 回復のポテト、ステータス回復のお菓子、HP(ハラヘリポイント)回復の牛乳、特殊効果の香水の4種類。
「クロス」と呼ばれる魔法の杖も手に入りますが、装備できるのは1つだけです。

ダンジョンを抜けて行くには、これらのアイテムの使いどころも重要。
いつ補充できるか解らないので節約しなければなりませんが、些細なミスで窮地に陥ることもあるため、必要な時は惜しまずに使うことも大切です。

序盤は簡単ですが、中盤からは爆発する敵や、分裂する敵、爆弾を投げる敵など、不思議のダンジョン系らしい厄介な特性を持つ相手が続々登場。
攻撃で自らのライフを削るこのゲームですべて倒すのは無理なので、時には逃げたり、状態変化を活用するなど、立ち回りが必要です。

2つ目のダンジョンからは「魔女の集落」が登場します。
ここでは買い物やいらない魔法の処分、そして魔法の合成が可能。
合成を使えば既存の魔法に新たな特性を追加したり、レベルを上げたり、属性を変えることができます。
強くするほど消費 MP も増えてしまいますが。

また、集落から出る時に階層を選択できます。
4階単位で選ぶことができ、15階でダウンしても、12階から再スタートできます。
ダウンすると消費アイテムといくらかのお金を失ってしまいますが、レベルと習得魔法はそのまま。
苦戦していても繰り返していれば、徐々にゲームはラクになっていくでしょう。

魔法の女子高生 戦闘と全体魔法
※左は爆発魔法・・・ ではなく、倒した敵が爆発してダメージを受けているところ。
「押出」効果の魔法があれば対処しやすくなりますが・・・
右は全体魔法発動中。 中二病垂涎のエターナルフォースブリザードも発現可能。

魔法の女子高生 魔女の集落
※魔女の集落。ここに来てからゲームは本番。
「白いマ石」はこの集落で使うお金です。
まずは長期的な強化を得られる「バッジ」を買い集めたいところ。
いらない魔法はここで処分すると、3つごとに無銘のマ石を1つ貰えます。
合成は消費 MP が増えてしまうので扱いは難しい…

どストレートなタイトルといかにも同人ぽい見た目で、最初は敬遠気味だったのですが、やってみると評判通りの面白さですね。

ローグライクとしての面白さはもちろん、魔法を作って、試して、やっぱり気に入らなくて作り直して、その過程がまた楽しいです。
最初は歯応えがないかなと思いましたが、1つ目のダンジョンはチュートリアル。
本番は2つ目からで、そこからはむしろ難易度高めです。

やり込みも十分で、しっかり長く楽しめる作品。
特にゲーマーにオススメです。

魔法の女子高生魔法の女子高生(iPhone 版、iTunes 起動)

魔法の女子高生(PC版、Steam へ移動)

※Youtube 公式 PV

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