EGGLIA ~赤いぼうしの伝説~
シミュレーション RPG 村開発ゲーム
開発:ブラウニーズ(日本)
運営:DMM / POWERCHORD STUDIO(日本)
1200 円、買い切りアプリ
レビュー公開:2017/4/21
絵本のような物語が綴られる村作り RPG
童話のようにユニークなキャラクターと暖かみのあるストーリー、それを美しく表現した水彩画のようなグラフィックを持つ、村作りが中心の RPG が公開され話題になっています。
「EGGLIA ~赤いぼうしの伝説~」です。
「聖剣伝説 LEGEND OF MANA」を始め、数々のスクウェア作品に携わった 亀岡慎一 さんが中心となって開発が行われ、販売は DMM.com が担当しているという、各ゲームメディアで大注目されている作品です。
そのビジュアルは一目見て「聖剣らしさ」を感じますね。
しかし… 偽ってもしょうがないので本音を言ってしまうと…
ぜんぜん面白くない…
シミュレーション RPG っぽいのに戦略性皆無な戦闘シーン、延々と素材集めをやらされる村の開発、コンシューマー(ゲーム機)ライクだと聞いていたのにおもいっきりスマホ用ソシャゲなシステム…
私的には、どうにも楽しいと感じられません。
ただ、iTunes のレビュー評価は高く、面白いと思っている人も多いようです。
今回のレビューはあくまで、「面白くなかった人もいる」という意見として見て頂ければと思います。
価格は 1200 円。 買い切りゲームなので課金・広告・スタミナ等はありません。
こうした買い切りゲームは応援したいところなんですけどね…
失われた世界が封じられた「たまご」と、それを割ることができる赤い帽子の少年。
たまごを見つけて世界を少しずつ取り戻し、多くの仲間と出会い、彼らと共に村を築いていく…
そんなストーリーのゲームです。
マップ画面でクエスト(行き先)を選択すると「探険シーン」に移行。
探険シーンは六角形のマスで区切られている、ターン制のシミュレーション RPG のようになっています。
と言っても、移動できるマスはサイコロを振って決めます。
攻撃力もサイコロの出目に左右されます。
この時点で、戦略性に乏しいのは解ると思います。
仲間もおらず、動かすのは主人公のみ。
敵のとなりのマスに移動すれば攻撃が可能。
また、木を叩くと切り倒すことができ、木材を得られます。
ゴールにたどり着けばステージクリア。
ゲームが進むと強い敵も出るため、危険な時はゴールに逃げ込むことも必要です。
ただ、難易度は高くなく、むしろゲーマーには退屈なぐらい。
前述したように移動がサイコロなので、出目が悪いと逃げられないこともありますが。
クエストの達成によってストーリーが進んでいきますが、基本的には探険は「素材集め」です。
村には最初、自分の家しかないため、木材を集めて仲間の家を建て、さらに増築してあげなければなりません。
また、料理を作ると「精霊」を呼び出すことができるのですが、その料理にも素材が必要です。
仲間や精霊は探険に同行させることができますが、精霊は装備すると魔法が使えるようになるもので、仲間は探検中におしゃべりしながら、追加の素材を拾ってくれるもの。
どちらも直接敵と戦ってくれる訳ではありません。
ただ、強敵と戦うには精霊の魔法が必要になります。
※探険と戦闘はこんな風にサイコロを振って行います。
難易度が低いので、サイコロを使う戦闘でも運ゲーという訳ではありませんが、それもなんだかなぁ…
仲間は単なる賑やかし。ただマップによっては特定の仲間がいるとボーナスを得られます。
開始前に「エリア詳細」をタップして、ボーナス獲得条件をチェックしましょう。
※当面は木を切り倒して木材を集める「木こり」の役目。
この画面の主人公の右下にいる、丸くて足がたくさん生えている球体の敵はすごく強いので要注意!
こちらから手を出さない限り襲ってこないので無視しましょう。
もし邪魔なところにいる時は、緑の敵は火属性に弱いので、火の精霊の魔法を使って下さい。
属性の強弱は 水 → 火 → 木&風 → 水 で、光と闇は相互に強いです。
※最初は世界には村しかありません。
エリアをクリアしたり仲間の依頼を達成すると、世界の欠片が入ったタマゴを得られます。
タマゴをどこに使うかはプレイヤーが選べます。
このゲームの最大の魅力はストーリーとビジュアルでしょう。
独特なタッチのユニークなキャラクターが、絵本のような物語を展開させていきます。
クエストやプレゼントで仲間と仲良くなることもゲームの目標になっていて、家作りと交流が中心の展開は「どうぶつの森」を彷彿とさせます。
ただ、素材集めが本当に「作業」そのもの…
同じクエストをひたすら繰り返し、ゲーム性の乏しいバトルを何度もやらなければなりません。
そしてこのゲーム、素材を集めて増築するのがメインだから、それ以外にやることがない。
先に進めば敵も手強くなってきますが、育成が面白いとかバトルが楽しいとかいうゲームではないので、私にとっては苦痛でした。
サクサク進行してくれれば良いけど、テンポも良くありません。
しかもそうやって仲間の家を建てても、村が大きく変わる訳ではありません。
開発のペースが遅いし、そんなに自由度もないので、村作りの楽しさもイマイチ感じない。
もっとゲームが進んで、作れる物が増え、仲間も多くなり、敵も手強くなってバトルに面白さが出て来れば、楽しくなるのかもしれません。
しかし4時間ほどやってもそうなる兆しが見えず、私はそれ以上続ける気になれませんでした。
※アイテムをプレゼントしたり、欲しいものをあげたりすると好感度が上昇。
家や家具を作って、仲間と仲良くなって、「その派生で」物語が進む。
そんな内容ですね。
※村には畑や鉱山がありますが、収穫には実時間の経過が必要。
精霊の入手もガチャに近く、ひたすら素材集めをするゲーム展開も含めて、課金のないソーシャルゲームという感じがあります。
畑で収穫したポテトは料理の素材になりますが、精霊に直接与えてレベルアップさせることもできます。
ノンビリ、少しずつ、時間の空いた時に素材を拾ってきて、村を開発していく…
そんな楽しみ方をするゲームかもしれません。
同じクエストを繰り返すのはしんどいし、仲間にスタミナがあるため、その点でも中断しながら進めた方が良いです。
つまり、やはりソーシャルゲーム的なプレイスタイルの内容ですね。
また、戦闘の難易度が低く、見た目が可愛らしいため、女性のライトユーザー向けのゲームという印象も強いです。
要するに、私のようなゲーマーがやるものではない…
RPG 仕立ての開発ゲーム、と思った方が良いかもしれません。
ただ、私は開発ゲームが好きで、MMORPG(大規模オンラインゲーム)でも家作りや内装に凝ったりしましたが、このゲームの開発はどうにもやる気になれない…
やってることが全体的に面白くなく、普通のゲームにもソーシャルゲームにも成りきれていない感じを受けます。
しかし冒頭で述べたように、巷では高く評価されているゲームです。
iTunes レビューでは★5評価連発で、1200 円の買い切りアプリがこうなっているのは、個人的に嬉しい。
ホノボノとした世界観に魅力を感じ、手軽な RPG と開発を楽しみたい人には、良いゲームなのかなとも思います。
※Youtube 公式 PV
Tweet |