大魔界村 モバイル
      アクションゲーム
      カプコン(日本)
      360 円、買い切りアプリ
      レビュー公開:2017/5/23
      

魔界村の続編、'80 年代の名作アクション
激ムズながら、当時としては非常に高いクオリティで世界的にヒットした、1980 年代を代表するアクションゲームの1つ「魔界村」。
      その続編である「大魔界村」がスマホに移植されました。
    「大魔界村 モバイル」です。

4月に公開された 1942 / 戦場の狼 / 魔界村 に続く、カプコンのレトロゲーム移植アプリです。
残念ながら 1942 / 戦場の狼 / 魔界村 はどれも操作性に問題があり、新搭載された「カジュアルモード」も不評、芳しい評価は得られていません。
    しかし魔界村はまだマシな方で、その続編ですから、今作もこういう表現は何ですが、まだマシです。
大魔界村は前述の作品より後のゲームですから見栄えが良く、内容も歯応えがあって、ステージのしかけも豊富、グラフィックも美しく、しっかり楽しめるアクションゲームです。
      歯応えがありすぎて、今の基準だと「死にゲー」レベルのムズさですが…
価格は 360 円。買い切りゲームなので課金・スタミナ・広告等はありません。
      他機種版の大魔界村と同じく、画面が全体的に暗いのですが、近年のスマホは発色が良いためか、実際のプレイではそんなに気になりません。
    スマホの明度調整で明るくすることもできます。

    
1988 年に公開された横スクロールのアクションゲームで、武器を投げて敵を倒しながら、障害物やトラップをジャンプでかわし、ステージの最後に待ち受けるボスを目指します。
操作方法はやたらデカいボタンや、スライド移動、バーチャルパッドなど複数用意されています。
      さすがに物理コントローラーより操作し辛く、高難度のアクションゲームなこともあって批判は多いのですが、私的にはバーチャルパッドならスマホゲームとしては及第点の操作性かなと思います。
      出来ればボタン位置などは調整させて欲しかったところですが…
他のレトロゲームアプリと同じく「カジュアル」と「クラシック」の2つのモードがあり、カジュアルだと2段ジャンプが可能で、残機が多く、さらにジャンプ中の方向転換が可能です。
      しかしジャンプ中に動けるのが災いし、魔界村のテクニックである「左にジャンプしながら右を向いて撃つ」というアクションを行えず、ボス戦がやや戦い辛くなっています。
      (左にジャンプ中にレバーを右に入れると、その時点で右に動き始めてしまう)
これは スマホ版 魔界村 の時から問題だったのですが、残念ながら今回もそのままです… (クラシックだとオリジナル通りの挙動ですが)
そして今作のカジュアルの大きな特徴は「パンツ状態だと宝箱から必ず鎧が出る」こと。
      魔界村の主人公は最初は鎧を着ていますが、ダメージを受けると鎧が壊れてパンツ一丁になります。
    パンツから回復するには宝箱から出る鎧を取らなければなりません。
大魔界村は前よりたくさんの宝箱が出る反面、お邪魔キャラ(マジシャン)が出るケースが多く、なかなか鎧に戻れないのですが、カジュアルだとパンツで宝箱を開ければ確実に鎧を出せます。
      おかげで難易度はかなり下がっています。
とは言え、元が「激ムズ」なので、これでもまだ「ムズ」になったぐらい。
      カジュアルでも決して簡単ではありません。 むしろまだまだ死にゲー。
      ともあれ 1942 や 戦場の狼 のカジュアルみたいに、簡単すぎてつまらないということはありません。

      ※宝箱ポイントがたくさんあるので、カジュアルならパンツから回復できるケースは多いです。
    クラシックだと、パンツ状態で鎧が出るのは4つ目の宝箱です。

      ※方向キーを上に入れることで、真上に撃つことが出来るのも大魔界村の特徴。
    ジャンプ中に下に入れれば下撃ちも可能です。
魔界村と大魔界村の大きな違いは「魔法」があること。
    大魔界村は鎧がある状態で宝箱を開けていると「魔法の鎧」が出てきて、着ると武器ごとに異なる魔法を使用できます。
この魔法は、オリジナルは攻撃ボタンを押しっぱなしにして発動させたのですが、スマホ版は(クラシック / カジュアルを問わず)自動でチャージされるようになっています。
      よってチャージ完了後は、単に魔法ボタンを押すだけで発動。
    とても手軽に連発できます。
この点でも難易度が下がっていますが、私的には元々難しいゲームだし、魔法をより有効活用できるので、良い変更だと思います。
またクラシック / カジュアルを問わず、取得済みの武器はポーズ画面で自由に変更できます。
      ミスって斧やたいまつを取って詰む、ということはありません。
      むしろ「4面で前半はナイフ、後半は盾、ボスはたいまつで戦う」みたいな使い分けを行えます。
      これも使い辛い武器が単なるトラップでしかなかったオリジナルより良いと思いますね。
各ステージには中間地点があり、通過していればやられてもそこから再開。
      残機がなくなってゲームオーバーになるとステージの最初からになります。
      チェックポイントが中間地点だけというのも厳しい点ですが、ステージをクリアできれば次回以降はそこからリスタートできます。

      ※山のように積まれたドクロの上に座すレッドアリーマー。相変わらず強敵です。
    横から攻撃を当てるのは困難。上空通過時に上撃ちで狙いましょう。

      ※斧の爆炎魔法を発動中。連射はできませんが、チャージ時間は短いです。
    魔法使用中は無敵なので、これを回避に使うことも可能。
ゲーム自体は昔のまま。今作はカジュアルモードも原作の面白さを損なっている訳ではないので、操作についての酷評が多いようですが、私的には悪くない移植だと思います。
      それでもオリジナルを知らない人がこれをやって楽しめるかどうかは、難しいところ…
    基本的には経験者向けの「懐ゲーアプリ」ですね。
これで3月に発表された、カプコンの旧作移植タイトルは一通り発売されました。
      1月に出た ロックマン も含めて評判がイマイチなので、こうした旧作移植が今後も続くかどうかは微妙ですが、私的には遊びたいタイトルは多いので、期待はしたいところです。
でも、自分がやりたいゲームとは選出がズレてるんだよな…
      ソンソンとか 1943 とかエグゼドエグゼスとかやりたいけど、アレのせいでヤシチがダメとかあるんだろうか…
      アーケードゲームではありませんが、魔界村シリーズも他に超魔界村や極魔界村があるので、スマホで見てみたいですね。
      
      
    
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