Zombie Gunship Survival
ガンシューティング
原作:LIMBIC(アメリカ)
開発:flaregames(ドイツ)
アプリ無料、課金・ガチャ・時間制宝箱あり
レビュー公開:2017/6/5
暗視映像がリアルな人気射撃ゲームに拡張版登場
湾岸戦争でアメリカ軍が公開した、暗視カメラによる白黒の爆撃映像。
それは「戦争がゲームのようになった」と言われ世界中で話題になりましたが、2011年、その「ゲームのようだ」と言われた映像でゲームをするアプリ「Zombie Gunship」が公開され、人気になりました。
そして先日、その Zombie Gunship を長期的に遊べる形に拡張したバージョンが公開されています。
「Zombie Gunship Survival」です。
ガンシップ AC-130 の砲撃手となり、上空からマシンガンやキャノンでゾンビを撃退、地上で作戦を遂行する兵士を援護する内容で、話題になった暗視カメラ風の白黒映像はもちろん健在。
今回もリアルな機銃掃射を行うことができます。
ただ問題はクラロワ型の宝箱のシステムで、クラッシュ・ロワイヤル や CATS と同じく、ミッションクリアで得られる武器の入ったボックスは時間が経たないと開けられません。
連続で遊んでいると開けていない箱が貯まっていき、そのうち報酬を得られなくなります。
これが変則的なスタミナ制と言え、課金圧力になっています…
挑戦するステージを選択し、部隊の出撃場所を決定すると、兵士が物資のある建物に自動で移動していきます。
しかし周囲の森からゾンビの群れがワラワラと出現。
プレイヤーは上空からの銃撃でゾンビを蹴散らし、兵士を援護します。
ただ、マシンガンは撃ち続けているとすぐにオーバーヒートするため、適度に止めながら撃たなければなりません。
威力のある 30mm 砲も搭載されていますが単発で、弾にも限りがあります。
ピンチ操作で自由にズームできるので、正確に狙いたい時は拡大した方が良いですね。
ゾンビが近付くと兵士は戦闘を始めますが、歩みを止めてしまうので、行く手を阻む敵を優先して倒す必要があります。
建物に到着すると兵士は中に入って物資の回収を開始。
この時も回収が終わるまで、ゾンビを倒して建物を守らなければなりません。
どうしようもない時は、早めに建物から脱出するよう指示することができます。
全ての建物での回収を終える(もしくは撤退を指示する)と、脱出用の輸送ヘリが現地に向かいます。
到着までの 30 秒を守り切ると作戦成功となり、回収した物資を獲得して、次のステージに進めます。
また、完全に物資を回収した建物の数に応じて勲章を得られ、これは新しいエリアに進むのに必要です。
脱出前に兵士がゾンビに囲まれ、全滅してしまうとゲームオーバーですが、特にペナルティはありません。
スタミナはないので、何度でもリトライは可能です。
ミッションで得られるのは経験値と、メタル・物資・武器コンテナ・ネジ。
メタルとネジは装備の改良に使います。
そして物資(青いコンテナ)は、施設の強化に使うことができます。
今作には様々な施設がある「作戦本部」があり、格納庫の強化によってガンシップの武器装備数や部隊の兵士数が増加、貯蔵庫を強化すれば物資の最大量も増えていきます。
さらにフェンスや機銃塔などの防衛設備も修理可能。
一定時間ごとに防衛戦を行うことができ、そこで戦いやすくなります。
本部の施設の位置は自由に変更できるので、基地をカスタマイズする要素もありますね。
※作戦本部の画面。文明崩壊後の世界なので、廃墟の寄せ集めのようになっています。
設備の強化には一定のレベル(プレイヤーランク)も必要です。
※ステージ開始時の突入場所の選択。
赤い円は機銃塔や砲撃塔の範囲で、ゾンビも兵士も無差別に攻撃します。
残しておけば利用できますが、進行の邪魔になったら破壊しなければなりません。
※ゾンビに囲まれてピンチ! 味方を撃つと怒られますがダメージは少ないので、ヤバい時は構わず味方周辺にロケット砲を撃ち込んでゾンビを一掃しましょう。
ガンシップ AC-130 は左側面にのみ武装が付いていて、戦場を左旋回しながら戦う設計になっているので、常に画面は回転しています。
攻撃を受け辛い夜に運用されるのが普通で、よってゲームでも暗視カメラで戦います。
え? ゾンビが相手なら夜じゃなくてもいいじゃないかって? そこはツッ込まない方針で…
ガンシップの装備は最初は機銃と砲しかありませんが、武器コンテナから様々な種類の武器を得られます。
広範囲攻撃のロケット砲や、高威力の誘導ミサイル、精密な攻撃が出来るスナイパーライフルなどがあり、兵士が持つ武器にもマシンガン系、ショットガン系、ロケットランチャーなどがあります。
どれを使うかが攻略のポイントになりますね。
しかし問題は、前述したように武器コンテナが「クラロワ型の宝箱システム」になっていること。
小型の箱(エクスプレス コンテナ)は5分で開きますが、標準コンテナは3時間かかり、しかも同時に複数の宝箱を開けることはできません。
時間が経ったらログインして中身を確認し、次に開ける箱を指示しないと、続けて箱を処理していくことができません。
もちろん課金通貨を使えば、待ち時間なしで開けられるのですが…
さらに箱は4つまでしか保持できないので、一杯になっているとミッションクリアしても箱は得られません。
一杯だとミッション開始時と終了時に「新たなコンテナを得られません」と毎回表示され、課金圧力を受け続けるのもうっとうしいです。
3時間というのも厄介で、クラロワ と同じではありますが、CATS が2時間だったのでかなり長く感じます。
まあ、経験値・メタル・物資などは普通に得られるので、武器ボックスは当面気にしない方が良いかもしれません。
レベルが上がらないと上位の武器が出て来ず、下位の武器を強化しても上位武器が出ればどうせ乗りかえることになります。
施設の拡張が進まないと装備できる数も少ないので、まずはレベルアップと施設強化が先ですね。
もう1つの難点は、展開が単調なこと。
チュートリアルでは大型船での戦いが繰り広げられますが、そうした特殊な戦闘は最初だけ。
以後は同じような見た目の、同じような廃墟で、種類の少ないゾンビとの戦いを、ずっと繰り返すことになります。
エリアを進めてもほとんど変わらないし、本部の防衛戦もプレイ必須なものではないので、あまりアクセントになっていません。
敵が強くなってクリア困難になったら、クリア済みのステージを繰り返して物資や経験を貯める必要がありますが、成長ペースが遅くてそれを延々と続けることになるので、それも単調さに拍車をかけています。
※これが問題の武器コンテナ。5分で開くのは最初だけ。すぐ3時間に。
コンテナが2つ手に入ることもあり、4枠はすぐに埋まってしまう。
私的には普通のスタミナ制よりも嫌いで、「またか」と思ってしまいます…
※武器には「★」と「レア度」があります。
いわゆる「レアリティ」はレア度の方で、一般的・少しレア・レア・超レアの4段階があり、上位ほど基礎攻撃力が高いです。
★はレベル上限で、★1つだと Lv10 で最大なのですが、最大になると「融合」を行え、他の同じ★の武器(種類はどれでも良い)を★の数だけ消費して、★を1つ上げられます。
当面は簡単に上げられるので、★はそれほど気にしなくても構いません。
現在のランクで入手可能な武器は、ランク表示をタップすると確認できます。
※ステージマップ。 クリアしたステージのマークはしばらく暗くなり、報酬が下がります。
時間が経つと再び明るくなり、また通常の報酬を得られるようになります。
HARD はかなり難しいので、MEDIUM で一通りクリアしたら、しばらくは経験値稼ぎを続けることに…
現時点(2017/6)では、まだ未完成感があって、コンテンツのボリュームが不足しているのを感じます。
しかしゲーム自体はほぼ Zombie Gunship のままで、上空からのリアルな銃撃支援を行う、このゲームならではの面白さがあります。
前作はスコアを競うだけのミニゲームだったので、それを長く遊べるようにしてくれたのは嬉しいですね。
海外のゲームには、明らかにボリューム不足のまま公開するものがあります。
これは資金調達のため、ある程度できたら早めに公開し、得られたお金でゲームを作っていくためで、海外はこういうやり方に割と寛容なようです。
日本では製品は完成しているのが当たり前なので、未完成感のあるゲームは微妙ですが…
ともあれ今後のアップデートに期待でしょうか。
クラロワ型の宝箱システムと進行の遅さが気になりますが、ゲーム自体は楽しめるので、オススメできるアプリです。
ただ iTunes のレビューを見ると、この暗視カメラ風の白黒画面に文句を言っている人がチラホラ。
この画面にリアリティを感じられない人だと、ちょっと見た目が辛いかも…?
Zombie Gunship Survival(iPhone 版)
・Zombie Gunship Survival(Android 版)
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