アズールレーン
横スクロールシューティング ソーシャルゲーム
開発:芜湖享游网络技术有限公司 / Yostar (中国)
アプリ本体無料、課金あり
レビュー公開:2017/10/19
話題の艦これ追従作は、実はシューティング
軍艦を美少女化した「艦娘」を集めてミッションをクリアしていく、「艦これ」のフォロワー(追従作)のひとつでありながら、戦闘をシューティングゲームにするという大胆なアレンジにより日本でも人気になっている、中国製スマホゲームが大きな話題を呼んでいます。
「アズールレーン」です。
中国には艦これのパクリゲー(悪質なコピーもあるのであえてこう呼びます)が多いのですが、このゲームはそれらとは一線を画すクオリティがあり、ゲーム自体も普通にハクスラ系の横スクロールシューティングとして楽しめます。
加えてイラストなども綺麗で、ボイスも日本語なので、艦これプレイヤーを中心に話題になり、現在はそれ以外のユーザーもかなり増えています。
(なお、中国は声優さんが質・量ともに低いため、中国内のゲームでも日本の声優が起用されることは多いです)
プレイヤー側は連合軍、敵側は日本軍(がモデル)であるため、その点で反感を持つ人もいるようですが、かの国で大日本帝国海軍が味方だと運営できないでしょうから、この点は仕方ないでしょうか。
「艦これ」との差別化もあると思われます。
なお、ストーリー上で敵と言うだけで、キャラクター単位では普通に日本艦も仲間になります。
ソーシャルゲームなのでアプリ本体は無料。もちろん課金はあります。
ただ、このゲームは驚くほど課金圧力が低いです。
詳しくは後述しますが、それはもう、他のソシャゲに大きな影響を与えそうなほどに。
ともあれ、無課金でも普通に楽しめ、広告などもありません。
ミッションを選択して艦隊を出撃させると、海域マップが表示されます。
マップ上には敵の艦隊が配置されていて、そこに移動すればシューティングゲームの戦闘シーンへ。
マップはマスで区切られていますが、戦略性のあるものではなく、移動先をタップで選ぶだけです。
ただ、戦闘が終わるごとに敵艦隊が追加で配置され、行きたい方向が遮られることもあります。
味方艦隊には弾薬があり、尽きると攻撃力が激減するため、無くなる前にボス艦隊に向かわなければなりません。
戦闘前には艦隊の編成を行います。
艦隊は「前衛艦隊」3隻と、後列の「主力艦隊」3隻に分かれていて、前衛艦隊には駆逐艦や巡洋艦などの小型艦を、主力艦隊には戦艦や空母などの大型艦を配置します。
こう言うと主力艦がメインだと思うかもしれませんが、シューティングシーンで「自機」となるのは前衛艦隊の方。
主力艦隊はボムに過ぎません。
よって主役は駆逐艦や巡洋艦です。
※海域マップ。ゲームが進むと2つの艦隊を出動させられます。
艦隊は弾薬を5つ持っていて、つまり5回戦えるのですが、後半ステージになるとボスを出現させるのにザコ艦隊を5つ以上倒さなければならなくなり、複数の艦隊を駆使しないと弾薬が尽きてしまいます。
ある程度進んだら2つ目の艦隊も育てましょう。
※編成画面。一番下のキャラが操作キャラとなります。旗艦は後衛の中央。
駆逐艦はスピードがありますが、耐久力は低め。
重巡洋艦はスピードは遅いですが、耐久力が高め。軽巡洋艦は中間。
どれを操作キャラにするかはプレイスタイル次第ですね。
なお、戦闘前に隊列を変えられるのを忘れずに。
先頭がピンチの時は入れ替えましょう。
戦闘シーンでは左スティックで移動、ショットは自動。
魚雷はボタンで発射しますが、装填が完了していないと撃てません。その分、威力はあります。
もちろん敵の攻撃は回避しなければなりませんが、このゲームは機銃弾の弾速が速く、自機の移動は遅めなため、敵の攻撃をすべてかわすことはできません。
ある程度食らいながら、耐久力を頼りに戦う感じですね。
ただし、敵が撃ってくる魚雷や大型弾などは、弾速が遅いため、普通に見てかわせます。
ボスがシューティングらしい弾幕を放ってくることもあり、これらは食らうと痛いので、プレイヤー自身の回避力もモノを言います。
シューティングが苦手な人だと不利なのは否めませんが、各キャラは戦闘を繰り返していればレベルが上がり、装備でも強くなります。
育成が十分なら力押しすることも出来るでしょう。
なお、自動で動く「オート戦闘」も搭載されていて、よって「シューティングが苦手な人でもオートで戦えます」と紹介されることも多いです。
しかしオートの移動はかなりテキトーで、まともな回避なんて望めないため、オートでメインミッションを進めていくのは無理があります。
オート戦闘は経験値稼ぎやレアキャラ探しのため、すでに楽勝の戦場を繰り返す時に使うものだと思った方が良いでしょう。
後衛の戦艦や空母はサポートキャラであり、支援スキルを発動させつつ、装填が終われば強力な艦砲射撃や空爆を繰り出すことができます。
空爆は発動時に敵弾が全て消えるため、緊急回避ボムとしても活用できます。
そしてゲーム中盤からは、後衛が「艦隊の」耐久力を意味するようになります。
ゲームが進むと敵の空襲や、自爆ボートの特攻を受け始めますが、これらを後ろにやり過ごすと主力艦隊にダメージが入ります。
旗艦は主力艦隊が務めているため、これらを無視しすぎると、前衛(自機)はやられていないのに後衛の壊滅で敗北になることも…
そうなったら後衛の耐久力の強化や、空襲を迎撃するための対空能力の強化も必要になります。
※こうした敵弾が速くて自機が遅いシューティングの基本は、常に動くこと。
上下に往復していれば、急に撃たれた敵弾も自然にかわせます。
このゲームで敵弾を全て回避するのは無理ですが。
画像は空母ボスが放った航空部隊を迎撃しているシーン。
対空射撃は白い破線の中が対象で、空母に戦闘機を積んでいれば、それも迎撃に出てくれます。
魚雷は撃たれる前に予告ラインが出るので、それを見てしっかり避けましょう。
※戦艦の砲撃や空爆時にはカットインが入ります。
戦艦の主砲はボタンタップで撃てますが、どれを狙うか解りません。
ボスを確実に狙いたいなら、ボタンの長押しで出る照準を合わせてから撃ちましょう。
空爆はキャラによっては、追加スキルも発動させます。
戦闘が終わると、装備や強化素材、そしてキャラクター(艦娘)が手に入ることがあります。
艦これと同じく、基本的にはハクスラ(戦闘を繰り返して育成とアイテム入手を楽しむ作品)なので、バトル後のレアドロップが面白さの1つですね。
キャラはもちろん、装備の強さもかなり影響し、その種類は非常に豊富です。
艦娘は5つの装備枠を持ちますが、何を装備できるかはキャラによって違います。
同じ重巡洋艦でも、主砲と副砲を装備できるキャラもいれば、副砲がなくて魚雷になっているキャラもいます。
空母も戦闘機2つ+爆撃機1つの対空キャラや、爆撃機2つ+雷撃機1つの空襲重視まで様々。
主砲もそれぞれ発射弾数や装填時間が異なり、シューティングゲームですから、それらは攻撃力だけでなく、ゲーム中のショットタイプに影響します。
見た目の変化が大きいのは、強化の実感があって良いですね。
要らないキャラは合成の素材として使えますが、このゲームの合成(強化)は経験値を増やすのではなく、ステータスを直接アップさせます。
しかし合成で上がる分には上限があり、それ以上はレベルアップで上げなければなりません。
経験値は戦闘や「委託」と呼ばれる派遣任務(艦これの遠征)で上げていきます。
シューティングになっていること以外の「艦これ」との大きな違いは、「入渠」がないこと。
入渠とはダメージを回復するためにドックに入れることで、完了させるには実時間の経過が必要でした。
それがスタミナを兼ねていた訳ですが、そのシステムがないことで、いくらでも同じ艦隊で連戦することができます。
一応「コンディション」というものがあり、戦っていると減少、寮舎で休ませないと回復しないのですが、大ダメージを受けた状態で連戦したりしない限り目立って減らないので、あまり気になりません。
戦うと「燃料」が減っていき、艦隊が強くなるほど減少量が増加、中盤以降はこれがスタミナの代わりになりますが、序盤はむしろあまり気味だし、低燃費の艦隊を作って対策することもできます。
艦これ以上にストレスなく遊べますね。
なお、資源は資金と燃料だけで、艦これのように細分化されていません。
ガチャと言える「建造」も艦これとは違い、資源の投入量の調節はなく、ガチャ専用の通貨「キューブ」と資金のみで行います。
そしてキューブはデイリーミッションや委託でも得られるため、無理に課金しなくても貯まります。
冒頭でも述べたように、本当に課金圧力がなく、無課金でも延々と遊び続けられます。
※装備画面。このキャラはオーソドックスな軽巡で主砲+魚雷型。
スキルもキャラごとに違い、どれを主力にするかの重要な判断基準になります。
レベルを上げて同キャラ(もしくは素材用キャラ)を合成すれば「限界突破」が発生し、より強くなりますが、その限界突破でどんな効果が付くかも重要。
再攻撃する「主砲砲座+1」が強いと言われています。
ただし限界突破すると燃費が悪化。大型艦や高レアキャラも燃費が悪く、それらが中盤から問題になってきます。
※休憩室である「寮舎」の様子。まだボロいけど、これでも大分マシになった方。
家具などの購入に必要な「家コイン」は「委託」の達成で得られ、豪華にすると休憩で得られる経験値がアップします。
コンディションも回復しますが、よほど集中してやらない限りコンディションは悪化しません。
っていうか、そこまで集中してやってたら、先に燃料が尽きる。
※このゲームの赤城さん。日本艦は一部を除き、建造では作れず、ドロップでしか入手できません。
しかしドロップでのレア探しがハクスラの楽しさの要点ですね。
連合軍が中心のシナリオのため、史実に沿ったステージが多く、「運命の5分間」など意外と歴史を反映したイベントもあります。
「艦これの中国パクリゲーがヒットしている(w」と言われたりもしていますが、やってみるとこのヒットも頷けます。
ゲームのジャンルが違うので既存の艦これユーザーも新たに遊べるし、ハクスラ型シューティングと艦これ的な設定が良くマッチしています。
中華圏は元々、欧米よりシューティングゲームの作りが良いですしね。
注目なのは、こんなに課金圧力の低いゲームが大ヒットすると、他のソシャゲが困りそうなこと。
「艦これ」も公開当初は、アンチソーシャルゲームの急先鋒的な存在でした。
PC ゲーム市場にガチャソシャゲがスマホから流れてくるのを、かなり押し止めていたのですが、それが中国を経由してスマホに入って来そうな点でも興味深いところです。
中国ではイベントの難易度を高くし過ぎてユーザー離れが起きてしまい、人気を下げたようですが、日本ではどうなるのか?
今年後期、もっとも勢いのありそうなゲームであることは間違いありません。
・アズールレーン(Android、Google Play へ)
※Youtube 公式 PV
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【 ちょこっと攻略 】
ゲーム序盤(3-4 周回辺りまで)の攻略を掲載しておきます。
これから始めようと思っている方は、参考にしてして頂ければと思います。
=序盤の進め方について=
・第1章
チュートリアルで必要な戦力がそろうので、最初のエリアは問題なく進めるはず。
レベル上げをするなら 1-4 で行おう。
運が良ければ初期配布キャラの巡洋戦艦レパルスと、軽空母ロングアイランドが出るので、レベル10を越えた時の限界突破の素材に使える。
・第2章
2つ目のエリアに入ったら 2-2 や 2-3 で経験値稼ぎを行おう。
2-2~2-4 では前衛を回復させるスキルを持つ軽空母の翔鳳がドロップする。回復はもちろん便利。
2-2 でドロップの可能性がある戦艦アリゾナも、発動率は半々だが回復スキルを持つ。
2-2 で回避の上がる迷彩塗装T3の設計図、2-3 では耐久が上がる消火装置T3の設計図が手に入る。
設計図を完成させるには5つ入手しなければならないが、レベル上げをするならついでに狙いたい。
・第3章
3つ目のエリアでは有用な装備が多く出る。
3-1 では強力な爆弾(2000lb 爆弾)を落とす爆撃機ドーントレスT3の設計図が出る。
ユニオン紫箱からもよく出る装備だが、ついでに狙ってもいい。
耐久力が大きく上がる燃料フィルタも有用な装備だが、無理に設計図を集めるほどではない。
3-2 では最強クラスの駆逐艦砲 127mm 単装砲T3の設計図が出る。やや弾がバラ付くが榴弾を連射するので強い。
爆撃機のヘルダイバーも最強クラスの爆撃機だ。
しかしどちらも紫(SR)なので出現率が低く、10枚も必要なので大変。
しかしいずれは欲しい装備だ。
3-3 では 76mm 砲T3の設計図を得られる。
強くはないが撃つ間隔が最も短い砲なので、「○回撃つとスキル発動」「○回撃つと特殊弾幕」系の強力な特技を持つキャラで利用される。
将来的に必要になる装備。
3-1~3-3 ではドロップ限定の SR 空母、蒼龍と飛龍も低確率で出てくる。
・3-4 周回
そして 3-4、建造では入手できないドロップ限定の SSR 空母、赤城と加賀が出る。
これを狙って 3-4 を何度も周回するのがこのゲームの定番だ。
そうしているうちに後半戦で戦えるレベルも得られるだろう。
3-4 では HP が自然回復する応急修理装置T3や、強力な戦闘機のコルセアT3、装填が速い零戦 21 型T3の設計図も手に入る。
=第二艦隊育成=
3-4 の周回が出来るようになったら、2番目の艦隊の育成も行いたい。
高レアの大型艦を集めたメイン艦隊だけで戦っていては、燃料がすぐに足りなくなってしまう。
2番目の艦隊は燃料消費の少ない構成にして、ザコはこれで片付けて燃料を節約しよう。
駆逐艦や軽巡洋艦、軽空母、持っているなら砲艦(モニター艦)を中心とした編成にする。
レアリティは高すぎない方が良い。
限界突破でも燃費は悪化するので注意。
戦力とのバランスを考えよう。
=装備の入手=
4-1 以降で得られる設計図はすべて紫(SR)なため出現率が低く、しかも 10 枚必要になる。
集めるのはかなり辛いので、金の装備箱から狙う方が現実的だ。
資金が貯まったらショップにないか確認しよう。
金の箱は1つ $5000、たまに5個セットも売られているが、高額なので無理はしないように。
箱は合成で上位のものに昇格させられるが、それで上げられるのは紫までなので、紫の箱はすぐ開けてしまって構わない。
=装備とショットのタイプ=
装備によって弾の撃ち方が異なる。
単装砲は1発ずつ出るが、連装砲は2発ずつ2回撃つものと、4発をまとめて1回撃つものがある。
「拡散範囲」が大きいものは一度に撃つタイプだ。
3連装砲も連装砲と同じく連射型と一斉型がある。
弾には通常弾、徹甲弾、榴弾があり、通常弾は中装甲や重装甲の敵へのダメージが減少する。
榴弾は軽装甲に大ダメージ、重装甲にも安定したダメージを与えられる。
徹甲弾は攻撃が貫通し、重装甲の敵に強く、軽装甲の敵に弱いが、それでも駆逐艦が相手だと通常弾と大差なく、軽巡洋艦が相手なら通常弾より強い。
軽装甲の重巡や戦艦に弱いが、そういうキャラは少ないのであまり気にする必要はない。
航空魚雷には「汎用」と「重桜」がある。
汎用は真横に撃つタイプで、3機で撃つ場合は3発が横並びに放たれる。
広い面をカバーできて当たりやすい。
重桜は敵に向かって収束するように撃つタイプ。
3機が撃つ場合、3発が1体の敵に向かっていく。
避けられることもあるが、ボスに集中砲火できる。
=ドロップ限定の R 以上キャラ=
(エリア7まで)
2-1~2-3:翔鳳(R 軽空)
3-3~3-4、4-3:陽炎(R 駆逐)
3-3、4-3、6-2:白露(R 駆逐)
3-1~3-3:蒼龍、飛龍(SR 空母)
3-4:赤城、加賀(SSR 空母)
4-2、7-1:時雨(SR 駆逐)
5-1:妙高(R 重巡)
3-3、4-3、6-2:白露(R 駆逐)
6-2~6-4:扶桑、山城(R 戦艦)
6-4:夕立(SSR 駆逐)
7-3:五十嵐(R 軽巡)
7-4:鳳翔(SR 軽空母)
4-2 では時雨の他に、軽巡用榴弾砲 152mm 三連装砲T3設計図や、軽巡用徹甲弾 150mmTbtsKC/36 連装砲T3設計図、重巡用榴弾砲 203mm 連装砲T3設計図、優秀な対空火器の四連装ポンポン砲T3設計図が出る。
紫なので集めるのは大変だが、周回にオススメ。
ただし重巡は榴弾強化のスキルを持つキャラ以外、貫通する徹甲弾の方が良いだろう。
152mm 三連装砲は6発一度に扇形に撃つタイプで、どちらかと言うと戦艦の副砲として人気。
軽巡榴弾は 6-2 で出る 155mm 三連装砲も強く、こちらは3発ずつ2回撃つ。
初期の配布キャラだった前衛回復を持つ軽空母ユニコーンは 4-4 か 5-4、及び建造で得られる。
5-4 では対空砲でトップクラスに強い八連装ポンポン砲T3設計図、強力な重桜の攻撃機 天山T3 の設計図もドロップする。
5-2 ではロイヤル陣営の艦隊を大幅強化できる戦艦クイーン・エリザベスが出る。
建造でも出るが、ドロップで狙うことも可能だ。
- 艦隊これくしょん(PC 版)