開幕!!パドックGP 2
運営 / 育成シミュレーション、カイロゲーム
カイロソフト(日本)
アプリ無料、スタミナ・課金・ガチャ・広告あり
レビュー公開:2017/3/27
カイロのレーシングチーム運営 SLG の続編
レーシングチームの監督となり、ドライバーやメカニックの育成、マシンの開発を進めながら、世界グランプリでの優勝を目指す、カイロソフトの運営シミュレーションゲームが公開されています。
「開幕!!パドックGP 2」です。
ガラケーで 2010 年、スマホでは 2011 年に公開された「開幕!!パドックGP」の続編で、前作はカイロアプリの中でも特に人気の高かった作品。
そのシステムを拡張し、施設建設の要素なども追加されています。
しかし本体無料の課金型ゲームになったため、様々な待ち時間が追加され、マシンやエンジン、タイヤなどの入手はガチャに変更。
バナー広告も表示されるなど、完全に無料アプリの作りになってしまいました。
他プレイヤーとの対戦や限定レースの配信なども追加されていますが、良くなった点と悪くなった点が混在していますね。
ゲームはチーム施設のシーンと、レースシーンに分かれています。
まずはドライバーとメカニックを雇用して、チームのガレージでマシンを作らなければなりません。
マシンの開発に時間はかかりません。
設計担当を選択したら、後は見ているだけで完成します。
ゲームが進むとマシンの種類と駆動形式の選択、風洞実験や走行テストのシーンも出てくるのですが、最初はそこまでの設備も技術もないので、最低限の準備しかできません。
マシンが出来たらレースに参加。
レースはいつでも実行でき、すぐにレースシーンへと移行します。
レースも基本は見ているだけですが、マシンの性能を反映した動きで、抜きつ抜かれつのバトルが繰り広げられるため、観戦するだけでも楽しめます。
「ナイトロ」を使って任意のタイミングでダッシュすることが出来ますが、最初は貴重品なのでなかなか使うことはできないでしょう。
ただ、今作にはブレーキング時に発生するエネルギーを加速に利用する「KERS」(運動エネルギー回生システム)が導入されています。
こちらは頻繁に使えるので、これが利用できるようになると眺めるだけではなくなり、その使い方がポイントになります。
レースが終わると順位に応じた賞金とチームの評価、ファンの人気、ドライバーの経験値を得られ、スポンサー契約があるなら宣伝効果も上昇。
優勝できれば副賞に加え、上位のレースに参加できるようになります。
賞金は訓練やマシンパーツの購入に使うのですが、さらに今作は設備の建設も行えるようになりました。
敷地内の好きな場所に燃料プラントやタンク、自販機や研究所などを建てて、燃料や資金を調達できます。
ただこの燃料が、スタミナ制の1つになっています。
レースに出走するとマシンの燃費に応じた燃料を消費、なくなると燃料プラントで採油が行われるまで待たなければなりません。
また、マシンはレースをすると耐久度が減っていき、その修理にも時間がかかります。
もちろん施設建設にも待ち時間が必要です。
もう1つ重要なのは「研究ポイント」。
マシンの改良や新技術の研究、ドライバーとメカニックのスキル習得などに必要なのですが、普段はなかなか得られません。
しかしマシンは走るごとに「解析率」が増えていき、これが貯まってから分解(解析)することで研究ポイントを取り出すことができます。
バラしたマシンは「キット」になってしまいますが、これを使ってまた組み立てが可能。
この時、チームの能力が高まっていれば、その分だけ前より良いマシンに仕上がります。
そして取り出した研究ポイントを使って改良と技術研究を実行し、この繰り返しでチームは強くなっていきます。
ただ、この分解・改良・研究にも待ち時間が必要なのですが・・・
※マシンの性能画面。 マシン本体はもちろん、取り付けるパーツの性能も重要です。
「解析」ボタンの右下に小さく表示されている解析率に注目。
これが 100 %になったら分解して研究ポイントを取り出しましょう。
ただ分解に2時間かかるので、一旦ゲームを終える時に実行する感じでしょうか。
しかし分解中のチームは修理を行えないのが問題・・・
駆動形式はチームランクが上がることで増えていきます。
※本戦前には予選が。 予選タイムはドライバーの能力と運に左右されます。
悪天候のレースもあり、こちらも晴れのレースよりドライバーの腕が影響します。
よってドライバーが良ければ格上に勝てることも。
ドライバーはオーラ発生中の訓練で鍛えていきましょう。
メカニックのレベルはゲームが進んで「養成所」を建設しないと上げられません。
今作には、さらにもう1つの重要な強化要素があります。
それは「他プレイヤー対戦」と・・・ ニワトリのタマゴ。
他プレイヤーとの対戦も、通常のレースと同じくいつでも実行可能。
もちろんやたら強い人が出てくることもある訳ですが、通常レースより燃料とマシン耐久度の減りが少なく、負けても資金とファンの評価、そして「穀物」を得られます。
穀物はチームが飼っているニワトリのエサになり、エサを食べたニワトリが産んだそのタマゴは・・・
マシンやパーツを強化するための合成素材となります。
前代未聞のタマゴで強くなるレースチーム。 ナナメ上にも程がありますが、カイロならしょうがない。
通常レースで行き詰まった時は対戦を繰り返してニワトリのお世話をし、タマゴをポコポコ産んで貰いましょう。
強くなるもう1つの方法は、上位のマシンやパーツを手に入れることですが・・・
これを入手するにはガチャしかありません。
基本のマシンは研究所での技術研究でも増えていきますが、レアなマシンはやはりガチャ専用。
パーツに至っては各種類の最低ランクのもの以外は全部ガチャです。
ゲームの進行でもある程度の課金通貨を貰えますが、パーツとマシンがほとんどガチャである以上、それだけでは足りません・・・
まあ、このゲームは待ち時間の多さの方が気になります。
ここまでに述べた 燃料・修理・解析・改良・研究・進化 に加え、自販機からの集金やナイトロの貯蓄、メカニックの経験値アップ、グランプリのレース進行など、様々なものに待ち時間があります。
加えてスポンサーの更新は特定の曜日でないと行えないので、絶対に日付の経過が必要。
意地でもゆっくり遊ばせようとしているのを感じます。
さらに現時点(2017/3)では、アプリの不安定さが問題。
iTunes レビューで「レース中に落ちる」というコメントが散見されますが、実際に当方の環境(iPhone 6 Plus)でも落ちていて、しかも落ちるとレースはリタイア扱い、燃料やナイトロだけ減ってしまいます。
私は待ち時間が必要なグランプリレースの最終戦で、燃料が足りなかったので課金通貨で購入して出場し、そのレースでアプリが不正落ち、グランプリも燃料も課金通貨も全部パーになってしまったことがあります。(しかも2度)
こういうのが待ち時間&課金があるゲームで起こるのは致命的。
1週間経ちますが特に修正アップデートもなく、そのうち治るとは思いますが、カイロでこういうのがあるのは非常に残念ですね・・・
※勝敗を気にせず、対戦レースにドンドン挑んでいきましょう。
ここで穀物を稼いでニワトリさんのエサを貯めるが世界を目指す秘訣です。
ただしタマゴでパーツを強化すると燃料消費量も上がっていき、特にエンジンは大きく上がるので注意。
施設建設は右下の「メニュー」ボタンから行います。
冒頭でも述べましたが、すごく良くなった部分と、すごく悪くなった部分がどちらも多い内容です。
ベースが パドックGP なので面白いし、長く遊べる内容にはなっているのですが、やってると不満も感じまくりなので、結果として微妙です。
もしかするとこのゲームは、海外展開をメインに考えているのかもしれません。
海外では「強化待ち時間」というのは(ユーザーに歓迎されているかどうかは別として)一般的であり、日本よりも反発は少ないと思われます。
そんな海外の悪しき伝統を、純日本メーカーのカイロソフトが踏襲してしまったのは残念ですが。
もちろんゲーム開発はボランティアではないので、収益は考えないといけないのですが・・・
最近たまに出てくる、ソーシャルゲーム型のカイロアプリですね。
その中では面白い方なので、課金できない人、アプリに全くお金を払いたくない人、待ち時間やガチャなどのソシャゲシステムを許容できる人には、悪くないと思います。
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