Panthera Frontier
シミュレーション(FTL系)
開発:Extend Interactive(タイ)
販売:Ayopa Games(アメリカ)
600 円、課金・ガチャあり
レビュー公開:2017/7/4
ケモナーFTL。戦艦を指揮する宇宙アドベンチャー
FTL のフォロワー(追従作)の1つ。
擬人化された動物キャラが宇宙戦艦に乗り、海賊や反乱軍との戦いを繰り返しながら、宇宙を放浪して様々なミッションを達成していくスペースアドベンチャーが公開されています。
「Panthera Frontier」(パンテーラフロンティア)です。
内容を一言で言ってしまうと「FTL のソーシャルゲーム版」です。
よって課金もガチャもあります。
でもアプリ本体は 600 円・・・
「なんでソシャゲでアプリが 600 円なんだよ!」とツッ込みたくなるゲームで、そこが最大の難点なのですが、高難度で見た目も取っ付き辛かった FTL と違い、こちらは遊びやすい難易度で、キャラクターもフレンドリー。
初見のハードルはかなり下がっています。
また、ソシャゲ的バランスのためゲームの進展が遅く、(ガチャ以外では)なかなか良い装備や船員を得られませんが、そのぶん長く遊ぶことができます。
FTL をやり尽くしたけど、まだやり足りない…
そんな人には悪くないゲームです。
加えて、FTL は iOS では iPad 専用で、Android 版もありません。
今までできなかった人が、FTL 型のゲームをやれるというのも利点でしょうか。
開発はタイのメーカーで、キャラクターデザインにそれらしさを感じますね。
プレイヤーは銀河連邦(Federation)に属する宇宙船の船長。
前述したように人物は動物のキャラクターになっていて、初期の船員はみんなネコのフレンズです。
最初のエリアは連邦の支配下にありますが、反乱軍(Rebel)や海賊(Pirates)が跋扈する危険宙域であり、狼たちが支配する帝国(Wolf Empire)の干渉もあって、行く先々で戦闘が発生します。
星々を巡りながら、彼らを蹴散らしつつ、ミッションの目的地を目指したり、新たな依頼を受けたりして探索を進めていきます。
宙域マップを表示して移動可能範囲の中継ポイント(node)を選択すると、そこにワープ移動します。
FTL ではエネルギーを消費していましたが、このゲームにそうした制限はありません。
移動先では何も起こらないか、イベントが発生するか、いきなり戦闘になります。
イベントの場合は選択肢が表示されますが、文章は英語…
日本人には解り辛いのが難点ですが、FTL のように選択1つで船員が死んだ、みたいなことはないので、なんとなくで選んでも良いでしょう。
※ケモナーなゲームなので、オペレーターもネコ子さん。
選択肢は、ほぼ上が承諾、下が拒否になります。
英文ですが、そこまで難しい英語は出てきません。
※宙域マップ。未到達地域は「?」で表示されます。
右下にあるのは帰還ボタンで、補給基地まですぐ戻れるので活用しましょう。
戦闘が始まると双方の宇宙船が表示される戦闘シーンになります。
敵の宇宙船を表示し、武器ボタンを押して発射位置をタップすると、武器の装填が完了した後に攻撃が行われます。
宇宙船には操舵室、エンジン、射撃室、シールド制御室、医務室などがあり、操舵室やエンジンを撃って破壊すれば回避率が低下、射撃室を壊せば武器が使用できなくなります。
シールド制御室を壊せばシールドの展開を防止できます。
もちろんこちらも砲撃を受けるので、施設には被害が出ます。
船員をタップで移動させ、壊れた部屋を修理しなければなりません。
ただし射撃を受けると船員もダメージを受けます。
HP が減っているメンバーは医務室に向かわせて治療しましょう。
攻撃が着弾すると船自体の耐久力(HULL)も減少し、0 になると爆発して敗北。
勝利できればいくらかの資金を得られ、イベント戦闘なら報酬も得られます。
FTL 経験者だと、「FTL のまんまじゃん!」と思ったことでしょう。
何度も言うように、ホントに FTL の戦闘そのままですね。
違いは横視点になっていることと、ドローン、斬り込みがないこと。
また、コマンド選択時に時間が止まらないこと。
他は武器の種類や、シールド&クローク(姿を消す装置)、基本ルールや施設の特性まで一緒です。
※吸着爆弾(Bomb)に注意! 食らうと船員が大ダメージを受けます。
爆発するまで間があるので、すぐに避難させれば大丈夫。
ただし部屋が凍結していると逃げられなくなります。
他にも継続してダメージを受ける火災、眠ってしまうガス攻撃があります。
左には船員の位置の記憶と、記憶した位置への移動ボタンがあるので活用しましょう。
なお、船員はダウンしても、戦闘に勝利すれば(もしくは逃げれば)復活します。
※敵のビーム攻撃をクローキング(透明化)装置で回避!
下にあるネコマークのボタンはクローキングボタンで、使用するとしばらくの間、回避率が増大します。使うタイミングを計りましょう。
敵にクローキングルームがある時は優先して破壊した方が無難。
なお、FTL と同じく「GUN」と「Beam」はシールドに阻まれます。
「Missile」と「Bomb」はシールドを無視しますが残弾を消費します。
FTL のように反乱軍の追っ手から逃げている、みたいなことはありません。
宙域をゆっくり自由に移動でき、さらに最後に立ち寄った補給拠点には、どんなに離れていても1発で戻れます。
そして拠点に戻れば耐久力とミサイルの残弾数はタダで全快します。
ゲームバランスには FTL ほどのシビアさはありません。
一方で、ゲームの進展・強化のスピードは、FTL より大きく劣ります。
得られる報酬が少なく、武器1つ買うのにも何度も戦闘とイベントを繰り返さないといけません。
そのゲームバランスはすでに述べたように完全にソーシャルゲーム的であり、一般のゲームのペースで武器を買い、船員を集め、育成を行うことはできません。
船員には射撃や回避などの能力がありますが、成長はかなりゆっくり。
船に至ってはあまりにも高すぎて、何日もお金を貯め続けないと購入できません。
そのためゲームがだんだん単調になって来ます。
船と武器の種類が多く、手軽に買えるようなものも用意されていれば、使い分ける楽しみがあったのですが、そういう作りにはなっていませんね…
一方で、デイリーミッションがあり、これをこなすことで課金通貨を得られます。
デイリーミッションは数段階に分かれていて、最初のものを一通り達成すると中位のミッションが、それも全て終えると上位のミッションが提示されます。
すべてこなせば相応に通貨を得られるので、それを貯めてガチャをすれば優秀な船員や装備を手に入れることができるでしょう。
要するに、FTL のように集中して遊ぶゲームではなく、日々少しずつプレイしていくゲームですね。
※ガチャ画面。 これは船員ガチャですが、ガチャ装置の左右にある矢印ボタンを押すと武器ガチャや施設ガチャに切り替えることができます。
課金通貨はゲーム内のゴールドでも買えますが、逆にゲーム内のゴールドを課金通貨で買うことはできません。
※船は課金では買えません。ゲーム内のゴールドでしか買えず、しかもすごく高くて、上位の船は1日2日貯めたぐらいでは無理。
また、船ごとに使える設備が異なり、この船は武器スロットが3枠ありますが、クローキング装置がありません。
クローキングがないと攻撃を受け放題なので、もっと上が欲しいですね…
有料アプリなのにソシャゲ特有の引き延ばしを強く感じるゲームですが、それでもスマホでプレイできる、質の良い FTL 系のゲームであることは確かです。
戦闘はやはり面白いし、見た目も元祖 FTL より豪華ですね。
「ソシャゲ的なのに有料」というところを納得できるのであれば、「のんびり進めていく FTL」として、悪くないと思います。
※Youtube 公式 PV
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