Radiation City
ゾンビサバイバル オープンワールド
Atypical Games(アメリカ)
価格 600 円、買い切りアプリ
レビュー公開:2017/8/26
Radiation Island の続編の廃墟都市サバイバル
チェルノブイリ原発事故により町全体が廃墟となった、ウクライナ北部の都市「プリピャチ市」。
そこを舞台にしたオープンワールドのゾンビサバイバル・アドベンチャーゲームが公開されています。
「Radiation City」です。
2015 年に公開され、その美しいグラフィック、広い世界、豊富なクラフト要素で話題になった無人島サバイバルアドベンチャー「Radiation Island」の続編です。
前作はスマホを越えたクオリティのゲームと評判になりましたが、今作もそれに負けず劣らずのリアルなオープンワールドで、細部まで表現された広い世界を自由に散策できます。
ただ、今回は放射能汚染によって廃墟化した町が舞台なので、風景は美しいと言うより、不気味で荒涼としています。
序盤からゾンビに襲われまくるし、前作とは違う内容ですね。
クラフト要素も今回は少なめです。
価格は 600 円。買い切りゲームなので課金・スタミナ・広告等はありません。
かなり大サイズのゲームで、データ量が約 2.5 GB あるため、空き容量に注意して下さい。
高度なグラフィックを表示するゲームのため、本体の発熱やバッテリーの消耗が高めですが、設定でグラフィックのレベルを変更することができます。
本体の性能に合わせたものにすれば、発熱やバッテリー消費は抑えられます。
まあ、これだけのグラフィックですから、相応に負荷が高くなるのは道理ですね。
今回は前作同様、プレイレポート風のレビューでお届けいたします。
【 Radiation City 廃墟都市ぐらし 】
1986年4月、風光明媚なその町は、一瞬にしてゴーストタウンとなった。
近郊のチェルノブイリ原子力発電所でメルトダウン事故が発生、全域が高濃度放射能に汚染され、人々は姿を消した。
あと数日で開業するはずだった遊園地も放棄され、その後 30 年以上、無人の廃墟となっている。
ウクライナ北部、プリピャチ市。
最近、その廃墟の町にジャーナリストのグループが向かったが、消息を絶った。
彼らは何を知り、そして何を見たのだろうか?
私もセスナで彼らの後を追ったが、それがこの悪夢の始まりだった…
…という訳で、墜落したセスナから投げ出され、どこかも解らない森の中に佇んでいる。
前回 Radiation Island の舞台は美しい自然の広がる南国の島だったので、その景色に癒やされたりもしたのだが、今回は原発事故で汚染されたボロボロの廃墟の町。
BGM も常に重苦しく、得も言えぬ圧迫感がある。
ともあれ、まずは周辺の捜索からだ。
開始直後は基本操作を教えてくれるチュートリアルが表示される。
メッセージも日本語で、翻訳はちょっと微妙だが、当面は困ることはない。
まずはセスナの墜落地点に向かうよう指示される。
画面上部に向かうべき場所の方向と距離が表示されるため、迷うことはない。
移動していると、急に雨が降り出した。
前途多難な始まりだが、雨の表現はとてもリアルで、最先端のスマホ / タブレットゲームのグラフィックを堪能することができる。
セスナの残骸に着いたら、水筒や懐中電灯、リンゴなどの必要物資を拾い集める。
アイテムのある場所には「!」の看板のようなマーカーが付くので、草むらの中にあっても見逃すことはない。
ただ、拾い集めていると… すぐに持てなくなってしまった。
アイテムスロットは6枠あるが、それ以外にはズボンに付いている左右のポッケ2個分しか持てない。
ちょっと持てなさすぎじゃない?
ともあれ、セスナの物資は回収したので、近くの集落の調査へと向かっていると…
さっそくゾンビ来襲!
グラフィックが良くなってるので不気味さもアップ!
今回は序盤からゾンビパラダイスのようだ。
さっそく対ゾンビ用片手武器「バール」を振り回して応戦する。
ゾンビの強さはたいしたことはなく、数発殴るとすぐ横たわった。
そしていきなりレベルアップ。
※主人公があばれる君に見えて仕方がない。
今回はゾンビを倒したりクエストを進めることで経験値を得られ、レベルアップできるようだ。
レベルが上がるとステータスポイントを得られ、体力や攻撃力など、好きな能力を上げることができる。
さて、ガイドに従って南に向かうと、井戸を発見できた。
この井戸は集落のあちこちにあり、近付いてタップすると水の補給ができる。
空の水筒やボトルを持っている場合、それにも自動で水が汲まれる。
ただ、パッと見では井戸と気付きにくいかもしれない。
円筒形で屋根のある、小さな建築物がそれだ。
さらに井戸の近くには、テントが並ぶ「トランジット」があった。
これは「中継地点」のことで、夜間にテントをタップすることで朝まで安全に眠ることができる。
しかもどういう原理か解らないが、寝ると空腹・水・ケガまで回復する。
なにかチェルノブ的なスーパー人類になってしまったのだろうか?
睡眠回復力 MAX だ。
※夜は星空が美しい。懐中電灯があれば闇を照らすことができる。
続いて「缶切りを見つけよう」というガイドが表示される。
と言うことは… ふむ、缶詰は缶切りがないと食べられない。
1980 年代の缶詰には、さすがにプルタブは付いていないようだ。
っていうか、賞味期限は大丈夫なのか?
ともあれ、缶切りがないと手持ちのリンゴがなくなったら食べ物に困る。
さっそく街道を歩いて、ガイドマーカーを頼りに目的地へと向かっていく。
途中で様々なゾンビに出くわすが、複数で襲われたりしない限り、バール乱舞の敵ではない。
家のドアは鍵がかかっていないなら前進するだけで開けることができる。
室内を探索し、無事に缶切りをゲット。
だが、持てるものが少なすぎる…
いくらなんでも手持ちの武器と水筒を含め、8つだけではどうしようもない。
ポーチを作成できないかと確認してみたが、もちろん材料がない…
それに今作の作成は、大したものは作れない。
とりあえずトランジットに戻って、アイテムはその辺に放り投げておく。
アイテムは捨てても地面に置かれ、消えることはない。
その後、しばらく周囲の家を探索し、持てなくなったらトランジットの近くに置くというのを繰り返していたのだが…
そのうち、こんな状態に。
こう、保管箱的なものはないのか…
これだと何がどこにあるのか解りにくい…
ちなみに遠くに見えているのは、町を囲う高い壁である。
巨人でも来そうな外観だが、ゾンビ対策だろうか。
ともあれ、捜索を続行する。
すると倉庫のような建物の中で… 熱望していたアレを発見!
バックパック、ゲット!
アイテム所持数が一気に7つもアップ。
さらに捜索を続け、所持枠8のスクールバッグ、ポッケが付いたシャツも発見。
これで所持数は大幅に増えた。
ブーツや帽子なども見つかり、ようやくまともに捜索できるようになってきた。
バッグが見つかってからが本番だな、今回は…
さらに周辺の探索を続け、大きな扉のある、ガレージのような建物に入ってみる。
すると本当にガレージだったようで、そこにはなんと… 自動車が。
こいつ… 動くぞ!
※ソ連時代の車、VAZ-2101 の模様。
だが、修理が必要だ。
材料はダクトテープ2つ、スクラップメタル2つ、ワイヤー2本。
ダクトテープとワイヤーはすでに見つけていて、トランジットの周辺に転がしてある。
だが、スクラップメタルはまだお目にかかっていない。
とりあえずテープとワイヤーを持って来て、自動車の周辺にメタルがないか探すことにした。
そして確認のため、車をタップした時、いきなり…
「車は修理された」
はぁ!? いやいや、メタル持ってないし。
でも、ハンドルのマークが出ている。
なにこれ? 乗れるの?
連邦(ソ連邦)の白いヤツ、発進!
どうやら「スクラップメタル」は「鉄くず」のことだったようで、翻訳の問題で違う単語になっていたらしい。
翻訳が微妙だと、こういうのにも気を付けないといけない…
ともあれ、車はゲットできた。
嬉しいのは、車にはトランクが付いていて、アイテムを保管できること。
つまり、動く保管庫!
これでようやくアイテムの整頓ができる。
もちろん道を速く走れるので、遠方にも短時間で行くことができる。
燃料メーターがあるので無駄に走っているとガス欠するようだが、ガス缶はすでにいくつか見つけているし、これで快適に旅ができそうだ。
さっそく必要なアイテムを積み込み、マップを確認。
次の目的地となっている遠くのトランジットへとドライブを始める。
マップはいつでも表示でき、最初から都市全体を見ることができる。
最初は全景図が表示されているが、右下の「エリア」のボタンを押すと周辺マップに切り替わり、+と-のボタンで縮尺を変更できる。
さて、何もない、誰もいない道を、快適なスピードで走って行く。
たまにゾンビを見かけるが、そのままクルマでぶっ飛ばす。
ゾンビもののお約束だ。
ほどなくして目的地に到着。
車を路肩に止め、トランジットのある森の中へと…
って、あれ? どうやって止まるの?
ブレーキボタンはないし、レバーを離したり手前に引いたりしても、そのまま走り続けている。 どうすんのコレ!?
あぁ、目的地が離れていく… っていうかこのままでは危ない!
必死で障害物をかわしながらレバーを手前に引くが、ぜんぜん止まらない。
仕方ないので道を外れ、森へと向かうが、道から外れても減速する気配なし!
あぁー、ダメだ、ヤバイ、木がぁー!
ドガシャーーーー!!
初ドライブで早くも黒煙を上げる愛車…
ガラスもバリバリに割れている。
とりあえず止まったけど、直せるのかコレ?
一晩寝たら直ってたりするんだろうか…?
ともあれ、慎重に道までバックで戻り、歩いて次のトランジットに向かう。
そこには大量のアイテムが残されており、そして先に来たジャーナリスト達の記録があった。
彼らは壁で覆われ、謎の塔が乱立しているこのゴーストタウンで、何かが行われていると考えたらしい。
彼らの足取りを追っていけば、その謎に行き当たるのだろうか?
※謎の塔。近付くと放射能の影響を受け始め、画面にノイズが走る。
それ以上近付くには放射能保護スーツが必要。
ともかく、ここを新しい拠点にできそうだ。
前のトランジットにある有用なアイテムは、こちらに移した方が良いだろう。
そう思い、マップを開いて前のトランジットをタップ、その場所にマーカーを置こうすると…
急に画面が変化。
テントがあり、アイテムがバラまかれている風景が現れる。
どう見ても最初のトランジット。
どうやら前作同様、マップを通して到着済みのトランジットに自由にワープできるらしい。
前回はフィラデルフィア実験だったからワープも納得(?)できたが、今回はどういう原理なんだ…
そう言えばあの謎の塔は、前作でも見た気がするが…
ともあれ、「ルーラ」はありがたい。
ちなみに車に乗ってワープすると、車ごとワープできる。
この辺も馬車ごとワープできるルーラ方式。 細かい原理は突っ込まない。
それならアイテムはいつでも取りに戻れるので、前の場所に置きっ放しでも良いだろう。
とりあえず、武器のバールが壊れてきたので、民家で見つけたフライパンに持ち替えておく。
アイテムはダクトテープで修理可能だが、車にも使うので無駄遣いは控える。
※アイテムの詳細は長押しすることで表示される。
さて、次の目的地へ向かうべく、黒煙を上げる愛車に乗って再びドライブを開始。
道を進んでいると、前方に再びガレージが。
また車があったりするのだろうか?
さっそく降りて、中を調べ… って、あれ? 車が止まらない…
あぁー、まただ! スピードが落ちない!?
ダメだー、ぶつかる! ガレージがぁー!
トグワシャーーー!!
なんだよこの事故ゲー…
とりあえず、ガレージの中には入れた… クルマごと。
そして今度こそ、マイカーはお釈迦になったようだ。
ハンドルマークが修理にマークに変わっている…
だが、これで壊れても修理できるのは解った。
って言うかこの車、ブレーキ壊れてるんじゃないの?
※バグか仕様か解りませんが、しばらく最高速で巡行しているとブレーキがほとんど利かなくなる暴走モードに入ることがあります。
この時は飛び降りてしまえば、車も少し先で止まります。
ともあれ、ガレージの中なので、車の修理に役立つものがあるかもしれない。
探索してみると、予想通り必要なアイテムが転がっていた。
そして、ガレージの奥にあったのは…
「もっといいクルマ!」
そうそう、こういうのが欲しかったんだよ。
いかにもサバイバルぐらしに向いてそうなやつ。
さっそく前のクルマは置いといて、こちらを修理する。
積んでいたアイテムは後で移せば良いだろう。
さて、再びミッションの目的地を目指そうとしたのだが、マップを見ていてどうにも気になるものがある…
赤く描かれているエリアだ。
町は黄色いエリアになっている。
つまり、町とは違うのだろう。
あまり離れていないので、寄ってみることにする。
あまりスピードを出しすぎないようクルマを運転し、赤エリア近くの道へ。
クルマは路肩に駐車して、歩いて近付いていく。
すると、そこには…
どう見ても廃墟ではない施設が。
真新しいテント、鉄条網付きの鉄柵、そして軍用ヘリコプター。
つまり、軍用キャンプ?
この事件には軍隊が絡んでいるのだろうか?
考えを巡らしていると、隅の方で何かが動いた。
ゾンビか? いや、ゾンビが居そうな気配はない。
まさか、軍人!?
振り向いてみると、そこには…
クマーーーーー
予想外な展開!
クマ? 基地からクマ? なんで? ロシアだから?
すぐにフライパンを構えて応戦する!
って、ムリでしょ、クマにフライパンって!
あぁー、ダメだ、死ぬーー!
最後に見たのは、ヘンなポーズで倒れる私を見下ろす、クマの姿だった…
あぁ、げに恐ろしきはゾンビより野生動物か…
そう言えば前もこんな終わり方だったような…
一体、この町に何があったのだろう… か…
以上、Radiation City 日記風レビューでした。
ちなみに死んでも、難易度が冒険(ノーマル。初期設定)なら、持っている武器をその場に落とすだけで、他のペナルティなしで復活できます。
途中までクルマで行った場合、それを取りに戻らないといけなくなりますが。
クラフト要素に乏しいので、廃墟を巡ってアイテムを拾い集めるのが中心。
町はかなり広く、変わった建物があったりもするので、ストーリーを追うより散策する方がメインの印象ですね。
私的には、もっと拠点を構築できるような要素があったらなぁ、とも思います。
テントやキャンプファイアーを設置することもできますが、まだそれだけなので、柵とか箱とか、他の設備も設置したい。
前作もアップデートで家を作れるようになったので、その辺は今後に期待でしょうか。
ずっと重苦しいのも、前と比べると難点かも。
しかし前作同様、スマホ / タブレット用のゲームとしてはトップクラスのクオリティです。
「Radiation Island の続編」という大看板に相応しいオープンワールド・アドベンチャーで、ゾンビサバイバルなので人を選ぶ部分もありますが、ゲーマーなら今期注目の作品でしょう。
※Youtube 公式 PV
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