Death Road to Canada
ローグライクゲーム アクション FTL系
Rocketcat Games(アメリカ)
1400 円、買い切りアプリ
レビュー公開:2017/3/30
ゾンビサバイバルの長旅ローグライク
文明が崩壊し、人々がゾンビと化したアメリカ。 しかし北のカナダにはまだ安全な土地が広がっているという…
車に乗ってゾンビを撃退しながら新天地を目指す、ウォーキング・デッドな設定のサバイバル・ローグライクゲームが公開され、人気になっています。
「Death Road to Canada」です。
FTL や クラウンテイカーズ のような、長旅を表現したローグライクゲームのゾンビ版と言えますが、戦闘シーンが見下ろし型のアクションゲームになっているのが特徴。
しかも画面を埋め尽くすほどの無数のゾンビに襲われます。
倒したゾンビの肉片で画面がグチョグチョになるスプラッタな内容ですが、ゾンビの血が黒く、グラフィックもドット絵のため、気持ち悪さはあまりありません。
また、BGM がまるでピクニックに出かけているかのような、明るく楽しげなものであるため、ゾンビものにも関わらず、悲壮感やホラー感はありません。
むしろギャグ満載のゲームになっています。
価格は 960 円。 買い切りゲームなので課金・スタミナ・広告等はありません。
開発はアメリカの Rocketcat Games という小メーカーで、過去にも Punch Quest や Wayward Souls(iTunes 起動)などの注目作を出していたところ。
ただメッセージが英語なので、敷居が高いのが難点ですね。
まずは最初の主人公となる2人のキャラクターを設定しますが…
初めはランダムキャラでスタートすることになるでしょう。
ゲームは「移動シーン」と「探索シーン」に分かれています。
移動シーンではハイウェイを走る車が表示され、たまにイベントが発生します。
移動先を選択するようなことはなく、自動で進行。
イベントが起こると選択肢を選ぶことになるのですが・・・
問題は、イベントの内容も、選択の種類も、すべて英語なこと。
英語が堪能でない場合、挿絵や解る単語から内容を推測して選ぶしかないですね…
また、キャラクターには戦闘やサポートの技能の他に、Wits(知恵)、Attitude(社交)、Composure(冷静)などの性格ステータスがあり、これらも成否に影響します。
よって同じ選択を選んでも、実行するキャラと運によって成否は毎回異なります。
そしてある程度走っていると、探索先を選ぶことになります。
1日ごとに食糧が必要で、車も燃料を消費。
途中で物資調達に行かないとカナダまで持ちません。
探索シーンは前述したように、見下ろし型のアクションゲームになっています。
画面左側をスライドして移動し、右側タップで武器を振って攻撃。
やや移動し辛く感じることもあり、操作性は「悪くはない」と言ったところ。
他に調査ボタンと、武器の持ち替えボタンがあります。
1体1体のゾンビは強くなく、数発殴れば倒せますが、とにかく数が多い。
しかもキャラクターには体力(Fitness)があり、武器を振り続けているとバテてしまいます。
○○無双のように延々と斬り続けられる訳ではありません。
よって疲れてきたら逃げて休む必要があります。
射程も短く、かなり近付いて武器を振らないと当たらないので、慣れが必要。
ただ、仲間がいれば一緒に戦ってくれます。
仲間には大まかな指示を出せ、Team の TACTIC を「FIGHTIN!」にしておけば、積極的に攻撃してくれます。
よってプレイヤーがヘタでもフォローしてくれ、仲間が多ければ周囲のゾンビをバタバタと倒してくれるでしょう。
探索していれば食糧と武器、さらに銃と銃弾が見つかります。
仲間と出会ったり、新しい車を得られることも。
ただし夜になるとゾンビが強くなり、さらに大量発生するため、出られなくなる恐れがあります。
視界も効かなくなるので、暗くなる前に戻った方が無難です。
※ショッピングモールで食糧探し。 序盤なのでゾンビが少なめですが、それでも慣れてないうちは攻撃が当たらず、苦戦するはず。
かすった程度では HP は減らないので、恐れずに近付きましょう。
仲間を Martial Artist(格闘家)にして、チーム戦術を FIGHTIN! にすればバシバシゾンビを蹴散らしてくれるので、まずはそれに頼るのがお勧め。
※イベント発生、でも英語。 このイベントは「前方に亀裂が!」というもの。
GUN IT は銃を撃つのではなく「突っ込め!」、もちろん危険ですが結果は車によります。
Bail は車を放棄、Slam on the brakes は急ブレーキを踏みますが仲間にダメージ。
とにかく難易度の高いゲームで、戦闘は慣れれば相応にこなせるようになりますが、イベントが問題。
選択をミスったら1発で仲間が即死したり、物資を全て失って致命的な状況になることも多く、イベントで結果が左右される印象。
そのイベントが英語なのだから日本人には厳しい。
また、移動先の選択がないので、危ない場所を避けるといった行動を取れません。
運が悪いとバッドイベントが繰り返されることになって、にっちもさっちも行かなくなります。
加えて燃料が無くなったり、車が壊れると徒歩移動になります。
しばらく進んでいると新しい車が見つかりますが、歩きだと山賊に襲われやすく、バッドイベントも連発されるため、どうしても窮地に陥りやすい。
車を失うタイミングは事前に想定できますが、定期的に辛い展開が来るバランスになっています。
さらにしばらく進むと、無数のゾンビに襲われる「SIEGE!」(包囲)が発生。
一種のボスステージのようなもので、もの凄い量のゾンビに囲まれて物量で押し潰されます。
通常の戦闘に慣れ、イベントを何とかこなし、徒歩状態を乗り越えても、余裕がなくなっているとここを突破できません。
あぁ、カナダははるかに遠い・・・
まあ、この手のゲームは相応に難しい方が長続きするので、このぐらいチャレンジングでも良いと思いますが、ゲーマーでないと辛いですね。
ただ、キャラクターは自分で作ることができ、PERK(職業)や TRAIT(特性)を選べます。
そして職業は繰り返しプレイして一定の条件を満たすと、ランクが上がって少し強くなります。
慣れてくればどの職業と特性が有利なのか解ってきますし、徐々に長く耐えられるようになっていくでしょう。
また、このゲームには途中で仲間になるレアキャラクターがいて、ゲームモードで「Rare Characters Mode」を選ぶと出現率が上がります。
プロレスラーとか、スモウレスラーとか、パンダとか、リ*クとか、「なんでお前がここにいるんだ」的なユニークなキャラが登場します。
レアキャラは高いステータスを持つので、仲間になれば少しラクになりますね。
※SIEGE 発生! 大量のゾンビに襲われて大ピンチ!
立ち止まって戦っていると囲まれて死ぬしかないので、空いている方に進みながら進行方向の敵を優先して倒していきましょう。
逃げながら戦う時はチーム戦術も DEFEND にした方が無難。状況に合わせて変更しましょう。
※強い武器を集めることも生き残るのに必要。
短銃系は弾が多いので普段から使っていけますが、ショットガンやライフルは SIEGE 用に残しておいた方が良いです。
ちなみに画像のパーティーは一般人2人と、ヴァルキリーと、ヤギ。
ヤギが乱暴者なのは最近のお約束。
※人々は死に絶えた訳ではありません。 生存者のキャンプがあり、ヒャッハーの一団に遭遇することも。 犬やネコもいます。
キャンプでは食糧で買い物ができますが、食糧も貴重なのであまり利用できません…
しかし強力な武器の多くは、取引でないと入手困難です。
ゲームは面白いのですが、高難度と英語のため万人向けではありません。
ユニークな会話も残念ながら理解困難。
日本語化されていたらもっと楽しめるのになぁ、と思わざるを得ないゲームです。
しかし評判のゲームですし、海外のゲームもプレイしている人は、試しておきたい作品でしょう。
難しさに音を上げそうになりつつも、毎回違う展開になることの面白さもあって、ついつい続けてしまいます。
洋ゲーを敬遠しない、FTL 系やローグライク好きの人にはオススメの作品です。
Death Road to Canada(iPhone 版)
・Death Road to Canada(PC 版、Steam へ)
※Youtube 公式 PV
【 ちょこっと攻略 】
= キャラクターステータス詳細 =
○ 戦闘系
- Strength:力
近接攻撃力に影響する。力が要求されるイベントの判定にも影響。 - Fitness:体力
高いほど連続で武器を振っても疲れにくい。また、攻撃間隔も短くなる。
体力が影響するイベントの成否に影響する。 - Shooting:銃撃
銃を撃つときに狙いを定める時間が短くなり、さらに貫通の発生率が上がる。
銃を撃つイベントや選択で、その成否に影響する。
○ 性格系
- Wits:知恵
知恵が要求されるイベントの成否判定と結果に影響する。 - Attitude:態度、社交
交渉イベントの成否判定に影響する。
また、態度が悪い人は雑談中に相手のモラルを下げてしまうことがある。 - Composure:冷静
冷静さが必要なイベントの成否判定や結果に影響する。 - Loyalty:善悪
善人との交渉では高い方が良い結果を生みやすい。
また、高い人は善行でモラルが上がり、悪行で下がりやすい。
低い人は善行をしてもモラルは上がらないが、悪行の成功で上がる。
低いと見張りなどを真面目に行わない。
高いと見張りを真面目にやるが、本人は疲れる。
○ 技術系
- Morale:モラル(士気、やる気)
イベントによって上下する。1日経過時に食糧がないと低下。
最低になると離脱してしまう。
モラルの低下によってバッドイベントの発生率が上がる。
様々なイベントの判定にも影響する。 - Medical:治療
高いほど少ない薬で HP を回復することができる。
医学や治療に関するイベントの判定にも影響。 - Mechanical:機械
車の修理の成功率や、機械を扱うイベントの成否判定に影響する。
バリケードを築く、トラップを解除するなどのイベントもこれが関わる。
○ その他
- Vitality:HP、ライフ
ハート1つで HP 3。 犬や猫は HP 2。
ゾンビにかすった程度ではダメージは受けない。 - Dexterity:移動速度
普段は変化しない。 犬や猫は人間よりもスピードが速い。
= PERKS(職業、特徴)詳細 =
※以下は★1の時の能力です。ランクアップにより効果が上がります。
- Mechanic:メカニック:レンチを所持。機械と体力+1
- Athlete:アスリート:スポーツ用品を所持。力と体力 +1
- Fighter:ファイター:手斧を所持。力と銃撃+1
- Surgeon:外科医:包丁を所持。治療と銃撃+1
- Gungineer:銃技師:黒い鉄棒を所持。機械と銃撃+1
- Martial Artist:格闘家:パンチ攻撃が可能。素手で2体の敵を攻撃。銃を使えない。力+1
- Big Bruiser:巨漢:パンチ攻撃可能。HP +1、力+1。移動が遅い
- Gun Collector:銃収集家:ピストルと弾丸を所持。銃撃+1
- Health Care:治療師:5つの薬を所持。治療+2
- Car Nut:車好き:良い車に乗っている。機械+1
- Megabuff:猛牛のような奴:鉄パイプを所持。力+2
- Ultrafit:ヨガとかしてる人:食糧をいくつか所持、体力+2
- Friend of Dog:犬好き:どんな犬とも仲良くなれる。犬との遭遇率が上がり、犬の商人から物を貰える。最初から★3
- Explorer:冒険好き:捜索場所の選択が増え、場所を変える時のガソリン消費が下がる。最初から★3
= Traits(性格的特徴)詳細 =
- Paranoid:被害妄想
出会った人の能力をいくつか見破ります。また強盗や火事などの危険を察知し、回避方法を見出します。しかし知らない人からの援助を受けようとせず、悲観的な考えはメンバーとの衝突を起こしやすいです。 - Oblivious:おバカ
楽観的で絶望しません。高いモラルでスタートし減少し辛いです。しかし知恵(Wits)が必要な判定で不利になります。低モラルのイベントが起きても「思ったほど悪くない」と考え、好転させることがあります。 - Charming:チャーミング
高い社交性(Attitude)とカリスマを持ち、状況を打開してくれることがあります。交渉時に相手を魅了してピンチを脱したり、無料で物をくれたりすることがあります。ただしいつも魅了を使えたり、通用する訳ではありません。 - Irritating:チャラ男
この人はみんなに「クールだね!」(Cool it!)と言って回ります。Cool it は知恵(Wits)と冷静(Composure)が高いと成功しやすくなりますが、大抵はウザがられます。しかし何度も繰り返していると「Cool it !!」「Cool it !!!」になっていき、Cool it !!! はほとんどの状況を好転させます。Cool it !!! は使うと ! なしに戻ります。侮辱する「Say It Don't Spray It」(ツバを飛ばすな)の選択になることもあります。 - Bandit:無法者
野蛮であることは、非常時には頼りになることがあります。強奪することをためらいませんが、グループを裏切るかもしれない、時限爆弾のような奴です。 - Mysterious Past:ミステリアス
なんだかミステリアスな人です。戦闘スキルがランダムに3ポイント増えます。しかし極端な性格になります。 - Practical:実利主義
役立つ知識を多く持ちますが、ちょっと退屈な人です。戦闘系スキルがランダムに3ポイント増え、技術系スキルもランダムに3ポイント増えます。しかし性格値は低くなります。 - Warrior:闘士
無骨ですが、ゾンビと戦うには良い個性です。力と体力が両方2ポイント上がります。しかし性格値は低くなります。 - Fierce Tempered:短気
激しい気性の持ち主です! 戦いには便利かも。 力+1、冷静(Composure)が低くなりますが、時々良い結果をもたらすこともあります。 - Calm Under Fire:冷静沈着
ゾンビの大群を前にしても落ち着いています。 冷静(Composure)が高くなり、銃撃+1。 - Nurturing:保育者
思いやりのある人です。どういう訳か、まだゾンビの餌食になっていません。 医療+2、社交(attitude)が高くなり、模範的な行動を取ります。 - Inventive:独創的
車のように役立つ人です。機械(mechanical)+2、Wits(知恵)の判定でも有利に。ただし車の修理は、もっと練習が必要かもしれません。 - Frantic Whiner:こわがり
壊れやすい棚のような人ですが、逃げ足だけは速いです! 移動速度がアップ、HP -1。社交(attitude)が低い。突然泣き叫ぶなどして、メンバーのモラルを低下させたり、怒らせる場合があります。 - Resilient Type:脳筋
すごくタフです! そしてマッスルです! そして何も考えてません! HP +1、Wits(知恵)判定で失敗しやすいです。 - BERSERK!:狂乱!
ゾンビは全て駆逐してやる! 近寄るべからず! あっ、待って、ヤメテー! 力、体力、射撃、全て +4 で、さらに最大値を1つ上回ることができます! しかし HP は1しかありません! 性格値も低いです。 - Civilized:小市民
世界が狂ってしまう前の古い価値観を維持しています。これは良くもあり、悪くもあります。高い善悪(Loyalty)と性格値を持ち、医療と機械が3ポイント増えます。しかし恒久的にモラルにペナルティーを負います。
= おすすめの武器(私見) =
※数値は攻撃力。データは海外の Wiki も参考にしています。
※以下の武器は「壊れる」と書かれていないものは壊れません。
- Wrench:1.3:レンチ。よく見つかるし結構強い。メカニックは最初から持っている。
- Hatchet:1.25:手斧。軽くて強くて見つけやすい。ファイターは最初から持っている。
- Metal Pipe:2:鉄パイプ。重いが強力。見つけやすいものの中では最強クラス。メガバフが初期所持。
- Crowbar:1.5:黒くて曲がった鉄の棒。強く、壊れず、割と見つかる。ガンジニアが初期所持。
- Sledgehammer:1.5:長柄ハンマー。HARDWARE STORE(工具店)などにある。やや重いが強い。たまに2体にヒット。
- Shovel:1.5:大きなシャベル。あまり見つからないがバランスが良くて強い。たまに3体にヒット。
- Aluminium Bat: 1:壊れないアルミバット。スポーツ用品店にある。ノックバックが高め。
- Xtreme Hockey Stick:1:壊れない高級ホッケースティック。スポーツ系は軽くてノックバックが高い。
- Rusty Machete:1.5:古びた刃物。使いやすいが壊れる。壊れない Study Machete は店売り。
- Pitchfork:1.5:くまで。強い長柄武器。イベントで手に入ることが。店でも安く買えるがまれに壊れる。
- Strong Katana:2:使いやすくて強い刀。たまに Museum(美術館)で見つかる。Otaku Katana はすぐ壊れる。
- Medieval Axe:3:Museum で手に入ることが。店でも売っていてとても強いが、高価で重い。
- Fire Axe:2:赤い長斧。バランス良く強力で、まれに落ちてる。店で 6 Food で買え、性能を考えるとお得。
- Nail Board:1.3:トゲ付きの棍棒。いかにも強そうだが壊れる。壊れるまで使おう。
- Beach Umbrella:0.75:ビーチパラソル。Umbrella Store(傘屋)でたまに見つかる。3体の敵にヒットする。
- Frying Pan:1:フライパン。弱くはないし壊れないので、他にない時に。
- Meat Cleaver:1:肉切り包丁。2体の敵にヒット。壊れるがキッチンナイフより良い。
- Hammer 系:1:金づち。よく見つかり壊れない。他にない時に。
- 店売り武器:Parking Meter、Morning Star、Mega Maul、Knight Sword、Claymore は総じて非常に強力だが、かなり重い。Electric Guitar は軽いが短い。
- ゴルフクラブは一見強そうだが、弱いし壊れるし、このゲームではダメ。
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