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勇者のくせにこなまいきだDASH! レビュー

勇者のくせにこなまいきだDASH!勇者のくせにこなまいきだDASH!
ソーシャルゲーム パズル
ForwardWorks(日本)
本体無料、課金・ガチャ・スタミナあり
レビュー公開:2018/2/25
iPhoneAndroid

「勇なま」ではありません。「勇こな」です。

2007 年に PSP で発売された、地面を掘ってダンジョンを生成、中に現れるモンスターを育て、やってくる勇者を撃退する生態系シミュレートゲーム「勇者のくせになまいきだ。」…

の派生作となる、2009 年にガラケーで発売されたパズルゲーム「勇者のくせにこなまいきだ。」…
のリメイク版となる、2013 年に PS Vita で発売された「勇者のくせにこなまいきだ。G」…
のスマホ移植版が公開されました。

勇者のくせにこなまいきだDASH!」(通称 勇こな)です。

勇者のくせにこなまいきだDASH!

先に言っておきますが、このゲームは「勇者のくせになまいきだ。」(通称 勇なま)の原作シリーズではありません。
そのキャラクターや設定を利用した、元はガラケー用のアプリだったパズルゲームの後継作です。
そして PS Vita 版の頃から本体無料のソーシャルゲームです。

クオリティはちゃんとスマホレベルであり、昨今の他のソーシャルゲームと見比べても遜色ありません。
しかしオリジナル(勇なま)のような、勇者の行動を想定して戦略的にダンジョンを作り、食物連鎖によって成長と死を繰り返すモンスターをうまく増殖させ、やってくる手強い勇者を誘導しながら撃退する、知的で手強かったゲームではありません。

あくまで勇なまの IP を流用した、スマホでは良くあるタイプのパズルソシャゲ
オリジナルのゲーム性は一切無いので悪しからず。

しかしパズルソシャゲとしては、なかなか楽しめる方だと思います。
また、小物感にあふれた働かない魔王さまの会話や、パロディー満載の勇者はそのまま。
シリーズの笑えるテイストは健在です。
(ちなみにプレイヤーは魔王に召喚された破壊神)

ただ、オリジナルの「勇なま」が好きだった者としては…
「コレジャナイ感」もハンパないです…

ソーシャルゲームなのでアプリ本体は無料。
しかし課金・ガチャ・スタミナがある、日本的なソシャゲです。
ただ課金圧力はあまり感じません。

勇者のくせにこなまいきだDASH!

横7マス、縦5マスのパネルが現れ、タップで破壊することができます。
破壊すると上にあるパネルが落ちてきて、同じ絵のパネルを3つ以上、縦か横に並べると消すことができます。
いわゆる「マッチ3ゲーム」ですね。

パネルの絵はモンスターになっていて、消すと上部にいる「勇者」にダメージを与えられます。
また、モンスターの絵が合体し、1つ上位のモンスターのパネルに変わります。
よって消せば消すほど強いモンスターをそろえやすくなります。

パネルは好きなものを、いくらでも破壊できます。
左右が空いていれば横にスライドさせることも可能。
さらにこのゲームは「アクティブ連鎖」がありパネルの落下中、及び消滅の演出中でも、構わず他のパネルを壊したり動かすことができます。
これらにより柔軟に、サクサクとパネルを消していくことができます。

連鎖を発生させればモンスターの出現数もアップ。
さらにフィーバーゲージが貯まり、勇者に大ダメージを与えられるフィーバーモードにも入れます。

ただ、時間が経つと勇者の攻撃により、パネルが破壊できないお邪魔ブロックに変えられてしまいます。
また、このゲームは時間制で、勇者が魔王の元に到達してしまうとゲームオーバー。
時間の猶予はそんなに長くありません。

よってサクサク消していかないと負けてしまうゲームでもあります。
スピード勝負のパズルですね。

勇者のくせにこなまいきだDASH! 連鎖とフィーバー
※アクティブ連鎖のあるマッチ3ゲームのコツは、左側と右側で交互にプレイすること。
左側でパネルをそろえ、そちらが消えている間に右側でパネルをそろえる。
右側で連鎖している間に、また左側で消せる方法を探す。この繰り返し。
このゲームは破壊とスライドが可能なので、慣れれば 10 コンボぐらいはラクに出来ます。
右はフィーバーシーン。フィーバーゲージはコンボすれば早く増えていきます。

勇者のくせにこなまいきだDASH! 勇者のこうげき
※勇者に攻撃されると消せないブロックが出て来てしまいますが、ドラゴンをそろえることでモンスター以外のブロックは全消去できます。
なのでドラゴンは絶対に壊さないように。
右の画像はブロックだらけでピンチですが、下段の右から2番目のパネルを壊し、下のドラゴンを1つずつ右にズラせばそろえることができ、ブロックが消えて一気に挽回できます。

プレイ感の良いマッチ3ゲームで、ドットキャラもユニーク。
ただソーシャルゲームとしては、気になる点も多いです。

まず、モンスターがガチャキャラとしての魅力に乏しい。
ガチャから出るのが武器やアイテムだとキャラクターよりも魅力に欠けますが、このゲームはドットキャラのモンスターで、しかも芋虫やトカゲ男など。
これだとますますガチャの意欲が沸きにくい。

しかもゲームの難易度がそこまで高くなく、パズルのシステムの融通が高いため、強キャラがいなくてもテクニックで何とかなります。
それはゲームとしては長所なのですが、おかげでますます無理にガチャをしようと思わないし、キャラを集める必要性を感じません。

また、ステージをクリアすると勇者を捕らえることができ、それに採掘をさせてモンスターを得られるのですが、発見率がかなり低く、大抵はアイテムしか見つかりません。
特定の勇者の組合わせなら強いモンスターを狙えますが、集めるのはすごく大変。

つまり勇者のシステムが労力に見合わない。(しかも解り辛い)
これらが相まってソシャゲなのにソシャゲ的な長所(収集要素など)を感じない。
スタミナや課金誘導などの短所しか感じません。
ストーリーもなく、ソシャゲとして古い印象もあります。
(2013 年のソシャゲの移植版なので実際に古い)

そして何よりオリジナルのファンとしては、あの特徴的なゲームシステムだった勇なまが、こんな掃いて捨てるほどあるパネルパズルになってしまったのが残念。
あくまで「勇なま」ではなく「勇こな」の移植であり、スマホだとこちらの方が親和性があるのは解るのですが…
オリジナルを知るユーザーは、これを求めてないよなぁ…

勇者のくせにこなまいきだDASH! ガチャとモンスターのカットイン
※左はガチャ画面。しかしピックアップガチャの大当たりがキノコとヒトデって…
魔王さま、もうちょっとカッコイイとかカワイイとかはないのですか?
正直、これだったら勇者側だった方が良かったんじゃないかと思う。
右はモンスターのスキルを発動させたところ。足止め系とブロック破壊系が便利。

勇者のくせにこなまいきだDASH! 勇者の登場シーンとモンスター図鑑
※ステージ開始前には登場する勇者の名前とセリフが表示されます。
名前やセリフはパロディーですが、複雑に絡み合っていてポプテピ並に元ネタ判別困難。
右はモンスター図鑑。紹介文がかなりテキトー。

これでプレステ作品の IP を使ったゲームをスマホで展開する、ソニー(SCE)の子会社 Forward Works のアプリは3つになりました。

ここまでの印象としては、やはり「ガチャに引かれ、遅れてやって来た大手メーカー」という感じがします。
クオリティは高いのですが、既存のソシャゲメーカーが脱ガチャや脱スタミナを考え始めている今だと、前時代的な感は拭えません。

ただ、ソシャゲ世代だと印象は違うかもしれません。
私としては「やっぱりそっちか」みたいな気持ちがありますが、スマホゲームしか知らない人にとっては「クオリティの高いソーシャルゲームを出してくれるメーカー」でしょう。

このゲームも「勇なまと違う」なんてのは原作を知らない人には関係ないし、笑える雰囲気とパロディーは健在で、パズルソシャゲとしては楽しめる方。
配布石だけで十分に進めます
し、メーカーの収益はともかく、ユーザーにとって課金の必要性が低いのは嬉しいところ。

長い人気を保てるソシャゲではない気がしますが、タダでちょっと遊ぶには良いアプリでしょう。

勇者のくせにこなまいきだDASH!勇者のくせにこなまいきだDASH! (iOS)

勇者のくせにこなまいきだDASH! (Android)

※Youtube 公式 PV

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