Death Coming
アクションパズル 殺戮系
開発:NEXT Studio(中国)
販売:Sixjoy HK(香港)
価格 240 円。買い切りアプリ
レビュー公開:2018/4/7
風が吹いたら桶屋が儲かり、人も死ぬ
死神となって町の人々を次々と「事故死」させていく、ドットで描かれたキャラクターと町並みがユニークな、Steam の話題作が iPhone に移植されています。
「Death Coming」です。
Hitman: Sniper や Party Hard Go のような殺戮系のゲームで、正直、趣味の悪い内容なので敬遠していたのですが…
こういうゲームに限って面白かったりするんですよねぇ…
主人公は死神(のパシリ)で、他の作品のように銃で撃ったりナイフで斬ったりする直接的な殺害は行えませんが、店の看板を落としたり、信号を変えたり、マンホールのフタを外すといった、間接的な行為で人々を事故死させていきます。
何をどのタイミングで使えば良いのか、それを探っていくパズルアドベンチャーと言えますね。
そして特筆したいのは、ドットで描かれたキャラクター。
カイロ風の可愛らしく、細かく表現されたキャラクターや町並みは、眺めているだけでも楽しく、そんな町の中に無数のしかけが仕込まれています。
価格は 240 円。買い切りゲームであり、課金・スタミナ・広告等はありません。
開発は上海、販売とローカライズは香港のメーカーが行っていて、やや翻訳が微妙ですが、メッセージは日本語化されています。
プレイヤーは死の運命にある人間(と言うか画面に出て来るほぼ全ての人)を、危険物を操って殺害していきます。
危険物は様々で、落下する植木鉢やヤシの実といった解りやすいものの他に、電気を流すことで感電死させられる水たまりや、人が寄りかかっている時に壊すと落下させられる手すりといった、一見危なくなさそうなものもあります。
落下物は人が下にいる時に使わないとムダになるため、使うタイミングも重要です。
一部のしかけは近くに監視員がいると使えないため、スピーカーや電話などで誘き寄せることも必要になります。
後半ステージになると天候の変化も生じ、「風が強い時に洗濯物の下着をタップするとブルドーザーを運転している人の所に飛んでいき、運転手が興奮して暴走、前方にいる警備員を巻き込む」といった、バタフライ効果的な連鎖が起こったりします。
※パラソルにいる人は動かないので「処理」できない。
※そこでパラソルを死神パワーで閉じる。
日差しが強いからプールに入ろうと言い出す。
※全員入ったところで電線を切ってプールに垂らすと、まとめて感電!
※こちらは温泉宿。天候が変化するステージで、途中から雪景色になります。
バルブを閉めるとお湯が止まり、温泉が冷たくなって、みんなあわてて宿に戻ろうとします。
ここで宿の入口を閉じれば全員凍死させられます。
ただ、犠牲者が増えると「天使」が登場。
上空を飛びながら監視を始め、その視界内でしかけをタップするとライフが減ってしまいます。
そこまで監視が厳しい訳ではないのですが、だからこそ気にせずプレイして、不意にダメージを受けてしまいがち。
ライフが尽きる前に一定の死者の魂を集めればステージクリア。
全員を殺害しなくてもクリアは可能で、次に進むだけならそれほど難しくはありません。
しかしパーフェクトを達成したい場合は、何度も挑戦して住民の行動パターンやしかけの動作を把握しなければならないでしょう。
一応スコアもあって、時間制限はありませんが、早くクリアするほど高いボーナスを得られます。
また、各ステージに3人の、物語のキーパーソンとなる人物がいます。
彼らの殺害はエンディングに変化をもたらすかもしれません…
※天使登場! ハレルヤを歌う登場サウンドが良いです。
そこまで邪魔ではありませんが、しかけを選んだままだと見つかりやすいので、何もないところをタップして選択をキャンセルするようにしましょう。
また、画面をスクロールさせる時にしかけに触れないよう注意。
なお、天使を撃ち落とすミニゲームもあったりします。
※各ステージには様々な隠し要素があります。
このピラミッドの破片は館長室にありますが、館長を外に出すことができれば、泥棒が盗みに入ります。
その後に泥棒を退治できれば…
※カリアゲの太った工場長が運営するミサイル工場。
たまにブラインドのすき間から女子更衣室をのぞいていて、芸が細かい。
モニターの照準といい、ソファーの後ろの地図といい、何を表現しているのやら… あと隣の部屋…
※ステージ6はインディ・ジョーンズの映画「クリスタルスカルの王国」が元ネタ。
見ているとより楽しめます。他にも映画ネタが多め。
最近、Twitter などでドット絵のキャラクターやショートアニメを投稿している人をよく見かけますが、そんなドット好きが作った大きな作品、といった感じのゲームです。
プレイしながら「あぁ、あのしかけはこうすれば良かった」と何度も思うので、クリアした後もパーフェクト目指して続けてしまう楽しさがあります。
それでも殺戮ゲームなので、万人向けとは言えないし、子供には遊ばせられません。
ただドット絵なので、スプラッタな訳ではなく、むしろコミカル。
丁寧に作られているゲームであり、この手が嫌でない方にはオススメです。
※Youtube 公式 PV
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