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JYDGE レビュー

JYDGEJYDGE
全方向シューティング ステルス
10tons(フィンランド)
価格 1080 円、買い切りアプリ
レビュー公開:2018/4/19
iPhoneAndroidSteam

警察官が主人公の Neon Chrome 派生作

サイバネティックスを研究する巨大企業 CRYONIX 社に管理された巨大アルコロジー「ネオンクローム」
1人の兵士がその CRYONIX 社の巨大ビルの最上階を目指す、全方向スクロールシューティング Neon Chrome が 2016 年に発売されて1年後…
その世界観を踏襲した、新しいゲームが公開されていました。
JYDGE」です。

JYDGE

今年初頭に発売されたアプリで、Neon Chrome はコアなファンが多かったため、その派生作である今作も注目されていました。
ただ、今まで取り上げなかったのは… どうにも面白いと感じなかったため。

Neon Chrome は「全方向スクロールシューティング+ステルスアクション+ローグライク」というゲーム性だったのですが、今作はそこからローグライクが抜けています。
固定されたステージをプレイする形に変わっており、しかも早ければ1ステージが1分ほどで終わるため、拍子抜けしたのが本音です。

ただ、同じステージを繰り返してミッションを達成し、それによって様々な特殊能力を得られ、主人公をパワーアップさせられる楽しみがあり、改めてプレイしたところ相応に面白さを感じることができました。
前作の印象が強いと、逆に楽しめないかもしれません。

ともあれ、現在(2018/4/19)セール中ですので、この機会に取り上げておこうと思います。
定価は 1080 円。iPhone アプリとしては高め。
面白さを理解できなかったのにこの値段というのも、当初取り上げなかった理由ですね…
開発 / 販売はフィンランドのゲームアプリの老舗 10tons です。

JYDGE 戦闘シーン
JYDGE 屋内戦闘

今作の主人公は巨大都市ネオンクロームで勤務する警察官
日々発生する誘拐事件や強盗事件を解決すべく、ギャング団との銃撃戦を繰り広げます。

グラフィックは 3D ですが、ゲームは上から見下ろした 2D タイプの2スティック制全方向スクロールシューティング。
ただ、パンチボタンで近接攻撃を行うこともできます。

ステルスゲームも加味されていて、見つかっていなければ敵に追われません。
背後から接近し、気付かれずに倒すことも可能。
また、薄い壁は殴って破壊することができ、壁をぶち破って室内の敵を背後から奇襲する、ということもできます。
今作は潜入ミッションも多く、よりステルスが重視されています。

ステージ開始時には3つのミッションが提示されます。
例えばステージ1は住民を人質にして立て籠もっている強盗団が相手で、人質を全員救出・コンテナ(箱)の全回収・24 秒以内に脱出、がミッションの条件となっています。
このうち1つ目の条件がメインミッションで、それを達成してパトカーに戻ればクリアとなります。

ただ、このステージ1がいきなりこのゲームの難点
人質が死んだら即アウトで、流れ弾が当たったらダメなので銃撃戦をし辛い。
メッセージが英語なので最初はどうすれば良いのか解り辛く、シューティングなので敵を撃とうとして人質に当たると、いきなり主人公が(なぜか)血を流して倒れます。
最初は「は? 何が起こったの?」となりがち。

ルールが解ったとしても、ゲームの仕様を把握していないと「人質を傷つけずにギャングだけ倒して救出する」というのが結構難しい。
敵を誘き寄せたり、見つからないように近付いて処理する必要があります。
おまけに救出した人質は脱出地点に走って行くのですが、それをギャングが逃がすまいと銃撃し、それで人質が死んでもアウト。これも最初は解りにくい。

前作 Neon Chrome もそうだったのですが、このゲームは英語なのに加えて色々と解りにくい点が多く、非常に取っ付き辛いです。
解ったら解ったで1ステージが短いため、前作のようなローグライク的ゲーム性を期待していると「アレ? こんなもん?」となります。
ほとんど話題になっていないのは、この辺も大きな理由だと思われます。

JYDGE 人質
※ステージ1。頭に手を付け伏せているのが人質。
すぐ側に犯人がいるためそのまま撃つことはできない。
でもシューティングだし、知らずに撃っていきなりゲームオーバーになり「ナニコレ?」になりがち…

JYDGE 壁を破壊したシーン
※ギャングの背後の壁を壊して部屋に入ったシーン。
気付かれずに撃てば大ダメージを与えられます。
左上にいる丸いのは戦闘ドローン。自動で戦ってくれる頼もしい味方ですが、潜入の邪魔になることも…

このゲームのもう1つの特徴は、同じステージを何度もリトライすることが前提のシステム。
ステージ内に中ボスがいて、鍵がかかった扉もある場合に、1度目のプレイで中ボスを倒し、扉も開いておくと、2度目以降のプレイでは中ボスは倒されたままで、扉も開いたままになります。

敵を全滅させるステージで、ボスが多くて大変な場合でも、何度も繰り返しながらボスを1体ずつ処理していくことで、徐々にクリアしやすくなっていきます。

各ステージの3つのミッションも「敵を全滅しろ」と「30 秒で脱出しろ」という一度に両方こなすのは不可能なものがあったりして、殲滅プレイと速攻プレイを分けて行う必要があります。
また、30 秒で脱出するには事前に扉を開けておくなど、下準備が要ることも。

先のステージに進むには手前のステージをクリアするだけでなく、ミッションの達成で得られるメダルも集めなければなりません。
1つの章は4~5つのステージで構成されていて、章をクリアすると各ステージの「ハード」のミッションが発生。
最終的にはノーマルとハード、両方のミッションの大半をクリアしていかないと先に進めなくなります。
この点でも、同じステージを何度も行うのが前提と言えます。

そしてメダルを集めることで、様々な特殊能力がアンロックされます。
主人公はサイバネティクスによる強化人間で、サイバーウェアと呼ばれるスキルと、多様な攻撃を装備できる特殊銃を持っています。

サイバーウェアは 35 種類、銃撃は 14 種類、特殊攻撃は 15 種類、銃のスキルは 25 種類もあり、パワーアップは非常に豊富。
このゲームが面白くなるのはこれらを使えるようになってから、つまり相応にメダルが集まってからですね。

JYDGE ステージとミッションの確認画面
※ステージ選択画面。ミッション達成状況が解ります。
ミッションの種類は以下の通り。
Rescue the hostages / Civilians:人質の救出
Loot all containers:コンテナの全回収
Eliminate(Destroy)the ○○:○○を排除
Destroy all enemies:敵を全滅
Exit in ○○ seconds:○○秒以内にクリア
Don't take any damege:ノーダメージでクリア
Don't get spotted:敵に発見されないでクリア

Don't Kill anyone:誰も殺さない
Collect evidence:書類を集める
Use only melee:近接攻撃しか使ってはダメ

JYDGE サイバーウェア装備画面
※サイバーウェアの装備画面。最大4つ装着可能。
ハッキングが必要な箱は Hacking Tool が手に入るまで開けられません。

JYDGE 銃モジュール装備画面
※銃のカスタマイズ画面。
まずは Citizen Safe Ammo が絶対必要! 人質に自分の弾が当たらなくなります。
これでようやく気兼ねなくドンパチできます。

全体的に、Neon Chrome の良い点も悪い点も引き継いでいる印象です。
すなわち、すごく取っ付き辛く、敷居が高い。
言語・システム・物語など、あらゆる点で。

ただゲームを理解でき、ある程度進んで豊富なスキルと武装を使えるようになると、それらを駆使して攻略していく楽しみが生まれ、面白さを感じられるようになります。
そこまでじっくり遊べる人向けのゲームですね。

ローグライクでなくなったため、前作を好きだった人が、今作も好きになれるかは解りません。
ただ、短時間で終わるステージを繰り返す形式は、長丁場のローグライクよりもモバイル向きになったと言えます。

いずれにせよ、取っ付き辛さを克服できる、洋ゲー好き向けのゲームと言えるでしょうか。
Neon Chrome のファンなら、今作も試しておきたいところでしょう。

JYDGEJYDGE(iOS 版、App Store)

JYDGE(Android 版、Google Play へ)
JYDGE(PC版、Steam へ)

※Youtube 公式 PV

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