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三國志Ⅴ レビュー

三國志Ⅴ三國志Ⅴ
戦略シミュレーション
コーエー(日本)
価格 1900 円、買い切りアプリ
レビュー公開:2018/7/26
iPhoneAndroid

これが三國志ゲームの本家

曹操、劉備、孫権、呂布…
あまたの中原の名将を率いて他の英雄と覇を争う、戦略シミュレーションゲームの原点シリーズの1つ、コーエーの「三國志」。
その5作目のリニューアル版が、満を持してスマホに登場しました。
三國志Ⅴ」です。

三國志Ⅴ

信長の野望・武将風雲録 と同じく Nintendo DS 版がベースで、「三國志 DS3」の移植です。
上下2画面の DS 的なインターフェイスであり、スマホ用に作られた新作ではありません。

しかし遊びやすく改修されたシステムと、タッチパネルにマッチした操作性を供えており、スマホでも快適にコーエー SLG を楽しめます。

また、風雲録は 2008 年に発売されたソフトがベースでしたが、こちらは 2010 年発売のソフトの移植のため、風雲録よりグラフィックが高精細で、見た目の古さをあまり感じません。
3DS 用の改修版で追加された新シナリオや新武将も加えられています。

三国志シリーズ全体で見ると、5は初期の三國志の完成形と言えます。
三国時代の君主となり、月ごとにコマンド型の内政を行って、収入を増やし軍備を行い、時に計略も駆使しながら他国を攻め落としていく、おなじみのスタイルですね。
ターン制の戦争では、火計や伏兵、一斉攻撃や突撃などの計略や戦術が飛び交います。

三國志6は敵と味方が同時に動くシステムになり、武将が夢(性格)を持っているなど、様々な変更が加えられ、取っ付き辛くなった印象。
7と8は配下武将でプレイできる形になり、もはや「武将の生活シミュレーション」に。

9からは後期の信長の野望と同じく、全国が1枚のマップに収められ、その上で内政も合戦も行う形になり、10 は全国マップ+武将プレイ、11 はマップ上に建物を作っていく箱庭型、12 は RTS になりました。
この辺はもう、初期の三國志とは別物です。
また 11 以降はバグが多く、AI の挙動にも問題があって酷評されてしまいました。

私見ですが、コーエーの歴史シミュレーションは初期は三國志の方が、後期は信長の野望の方が盛り上がっていた印象で、5は盛り上がっていた頃の三國志。
武将プレイも悪くありませんが、現代のスマホに移植するにあたって、これがベストな三國志なのは確かでしょう。

定価は 1900 円。買い切りゲームなので課金・スタミナ・広告等はありません。

三國志Ⅴ

信長の野望・武将風雲録三國志II と同じく、ゲームは内政シーンと合戦シーンに分かれています。

内政シーンではコマンドを実行して国作りを行い、収入と兵を増やしていきます。
今作はひと月に命令を出せる回数は3回まで。
「名声」の増加によりこの数は増えていきますが、国が増えても、武将が増えても、当面は3回のままです。

ただ、今回の「内政」はすべての国、すべての担当武将に、まとめて実行できます。
「内政担当」の武将を複数の国に置き、それを一通り選択して行えば、それぞれの国の内政を1回の命令で行えます。

また、各領土には 農業・商業・治水・防御 の4つのステータスがありますが、全部「内政」のコマンドで一括して上がります。
耕作とか商業投資とか、そんな細かいコマンドに分かれておらず、投資金額も固定されていて、ボタン1つで実行可能。
良い感じに簡略化されていて、サクサク内政できますね。

ただ、担当武将のシステムは、内政以外ではやや面倒です…
兵の雇用や訓練は「軍事担当」、武将の捜索と登用は「人事担当」でないと行えませんが、担当は季節の変わり目でないと変えられません。
担当の変更が面倒で、やりたい事をやりたい時に実行できない事も多く、ここは良し悪しな印象です。

兵の雇用には「募兵」と「徴兵」があり、募兵だとお金が必要ですが、民忠は下がりません。
一方、徴兵をすると少額で大量に兵を得られる代わりに、名声も民忠も下がります。
今作の徴兵は略奪に近いもので、非常時以外は避けた方が良いでしょう。

民忠は内政では上がりません。施しコマンドもありません。
代わりに「巡察」というコマンドがあり、これで武将が町の見回りに行くと、噂話を聞けたり、頼み事をされたり、ケンカに出くわしたりします。
ここでうまく対処できれば民忠が上がります。

なかなか上がりませんが、下がると反乱連発、住民も他国に流出するため、善政に務めるようにしましょう。
日照り続きで凶作になったり、長雨で川が氾濫した時も、すぐに現地視察することが民の支持を得る秘訣です。

三國志Ⅴ 内政と評定
※全ての国の内政をまとめて行えるのは便利。
ただ、一つの国あたり 100 の予算がかかるので、バラバラに進めるより、内政官を一ヶ所に集め、集中して開発した方が資金効率は良いです。
実行すると武将の「気力」が減るので、たまに休みを入れましょう。
なお、今作は国に誰もいなくても支配を維持できます。
右は評定のシーン。4種以上の担当官を用意すれば年始に発生する模様。
進言を達成できれば名声アップ、でも達成できなかった場合はダウン。

三國志Ⅴ 巡察と外交
※左は巡察シーン。幼子を連れた親子を見つけ、子供をあやす淳于瓊。
武将の日常が垣間見れるようで良いです。
右は同盟交渉。部隊を強化する兵器開発は、同盟国がなければ実行できません。
研究には時間がかかるので、開発目的なら最低半年以上の同盟を。

他国に攻め込むか、攻め込まれると合戦シーンに移行します。

合戦は 信長の野望・武将風雲録 のようなターン制の戦術シミュレーションで、ファミコンウォーズやファイアーエムブレムにも似たスタイル。
移動力の分だけ各部隊を動かし、全て動かし終えるか、行動終了すると敵の番になります。

ただ今作は「陣形」が重要で、部隊の強さや種類などはこれで決まります。

各武将は陣形をいくつか習得していて、合戦中に変更することもできます。
陣形は 16 種類あり、「錐行」を選べば機動力がアップ、「密集」なら攻撃力アップ、「方円」なら防御力アップ。
また「鶴翼」なら一斉攻撃可能、「鋒矢」や「魚鱗」なら突撃可能、「雁行」なら弓攻撃力アップといったように、実行できるコマンドにも影響します。

つまり騎馬隊や軽歩兵、弓隊や水軍といった兵科はこの陣形が担っていて、使える陣形が武将の特徴にもなっています。

各武将は特殊能力も持っていて、例えばマップ上に火を付ける三國志おなじみの「火計」は、その能力を持っていないと実行できません。
敵を足止めする混乱伏兵、周囲攻撃の奮戦、トラップをしかける落穴など、武将の個性を引き出す様々な特技が用意されています。
ただし最初から使えるものは少なく、戦闘経験を積むことで徐々にアンロックされていきます。

もう1つの特徴は、離れた領土からも援軍に行けること。
例えば、攻め込んだ土地に敵部隊がいなかったとしても、5日経つと隣の領土から、10日経つと2つ離れた領土から、15日経てば3つ離れた場所からも援軍がやって来ます。
同様に攻め込んだ方も、5日経てば1つ離れた場所から、10日経てば2つ離れた場所から部隊が参戦できます。

このためすべての領土に防衛部隊を置いておく必要はありません。
そして一度合戦になれば、双方の部隊が続々と集結して来ることになります。

もちろん三國志おなじみの「計略」もあります。
事前の準備が必要ですが、内応の約束をしておく作敵(敵中作敵)、スパイを潜ませておく埋伏(埋伏の毒)などを実行しておけば、戦闘中に確実に寝返らせることができます。
特に埋伏は、武将が余ってきたら有用な手段となります。

三國志Ⅴ 戦争と陣形
※城の敵や強い部隊には包囲しての一斉攻撃が有効。
ただし一斉攻撃するには鶴翼の陣を使える武将が必要。
それほど強くない平地にいる部隊は後方から突撃するのが良いですが、こちらも魚鱗か鋒矢が必要に。
未習得の陣形の部隊を撃破すると、その陣形を習得できることがあります。

三國志Ⅴ 火計と一騎打ち
※戦場が大炎上中! 火事と喧嘩は三国志の花。
城には火が付きにくいので、防御側が攻撃側の邪魔をするのに使うことが多いでしょうか。
敵に直接付けるのは失敗しやすいので、風上の誰もいない場所に放火して延焼させましょう。
え? 風向きが変わってこっちに火が付いた? それも三国志の醍醐味。
右は一騎打ちシーン。勝てればラクに敵を撃破可能。

スマホ版の風雲録と同じく、今作にも手軽に遊べる追加モードがあります。
英雄バトルロード」は合戦のみを行うステージクリア型のゲームモードで、武将は育成していくことが可能。
シミュレーション RPG のようなモードですね。

名君チャンピオン道場」はショートシナリオモードで、黄巾の乱や反董卓連合軍、官渡の戦いなどの三國志の名場面を模したミニシナリオに挑戦していきます。
ゲームの進め方は本編と同じですが、条件を満たした時点でクリア。
ショートシナリオもこうしたステージクリア型になっているとやり甲斐があります。

例によって笑えるチュートリアルもあり。
今回は孫策&周瑜と愉快な仲間達がコントを繰り広げます。
ただ、これまでのスマホ版 三國志&信長の野望 のチュートリアルと比べると、お笑い的にイマイチかな…

少し気に入らないのは武将カード
新しい武将を配下にすると、その武将のカードを得られ、ギャラリーで解説を見ることができます。
今作の武将解説は「演義」と「史実」の両方をカバーしており、数ページの詳しい文章を読めるのですが、カードがない武将は読めず、ゲーム中にも閲覧できません…(ギャラリーからのみ)
できれば列伝はいつでも読めるようにして欲しかったところです。

三國志Ⅴ チャンピオン道場と英雄バトルロード
※左はチャンピオン道場の黄巾シナリオ。ちょっとしたデモシーンがあります。
右は英雄バトルロードの袁家の兄弟喧嘩ステージ。審配が心配。

オリジナルの三國志はヘビーなゲームでしたが、コンピューターの思考時間が早く、内政も簡略化されたおかげで、サクサク進められるゲームになっています。
3DS 版には読み込み速度の問題があったようですが、スマホなら高速。

難易度も 信長の野望・武将風雲録 より低め。
風雲録は兵士の給料が高かったため、大兵力を得るにはそれを維持できる国力がまず必要で、内政と軍事のバランスが重要でしたが、こちらは給料がそれほど高くないので、兵士を雇えるだけ雇っても OK。
コーエーのシミュレーションが初めての方でも大丈夫だと思います。
上級者向けの「超級」の難易度も用意されていて、シナリオも豊富です。

これで信長の野望と三國志、双方の「もっともメジャーだった頃の」作品がスマホでリメイクされたことになりました。
それは長らくコーエーのファンだった者として、とても嬉しいところ。

同じコーエーの歴史シミュレーションゲームのファンなら、見逃せないアプリでしょう。

三國志Ⅴ三國志Ⅴ(iOS 版、App Store)

三國志Ⅴ(Android 版、Google Play)

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