財閥タウンズV
内容:開発/経営シミュレーションゲーム
作成:カイロソフト
公開:2011/10 公開
対応:iPhone / iPod touch(汎用)
価格:450 円
携帯電話やスマートフォンの開発/経営型シミュレーションゲームの定番メーカー「カイロソフト」。
そのカイロソフトの都市開発シミュレーションゲームが「財閥タウンズV」です。
プレイヤーは市長ではなく、様々な事業を運営する「財閥」の経営者。
ですから設置した店舗の売上と経費によって収支は大きく左右されます。
定期的な収入は税金ではなく、住民から得られる「家賃」となっています。
プレイヤーは住宅地やオフィス、商業店舗などを設置して、望む通りの「街作り」をする事ができます。
住民は住宅に住み、オフィスで仕事をしてお金を稼ぎ、そのお金で商店を利用し、その商店の売上が財閥の利益となります。
住民が実際に街の中を動き回って活動するのがゲームの大きな特徴で、その様子は眺めているだけでも楽しいですね。
しかし財閥タウンズVはカイロソフトのゲームの中では、難易度が高めです。
経費を考えずに店舗を設置しまくるとすぐに赤字街道まっしぐら。 資金が確保できなくなって何も出来なくなり、そのまま財政が破綻する可能性もあります。
これはカイロソフトのゲームとしては珍しく、きちんとした開発計画や攻略が必要なことを意味します。
その一方で非常に深い「やり込み要素」を備えており、ゲームは 15 年で区切りとなりますが、その期間では豊富な要素の一部しか体験できません。
慣れた人ならかなり長期的に楽しむことが出来るゲームです。
やや上級者向けですが、開発/経営シミュレーションゲームに自信のある方は、ぜひ挑戦してみて下さい。
カイロソフトのゲームですから上級者向けと言ってもそんなに解り辛くはなく、ゲーム中の解説も丁寧です。
奥深いゲーム性と長期的な計画が必要な内容は、理解すればするほど楽しむことが出来るでしょう。
もし「財閥タウンズV」が難しいと感じている方は、先に「大江戸タウンズ」からプレイしてみましょう。
この2つのゲームは同じようなシステムを持っていますが、大江戸タウンズの方は難易度が低めで、ゲームも解りやすく簡略化されています。
つまり「タウンズ」の中で「大江戸タウンズ」は初心者向け、「財閥タウンズ」は上級者向けと言えます。
大江戸タウンズ には 財閥タウンズV ほどのやり込み要素はありませんが、経費や住民の職業などを難しく考える必要もありません。
システムを理解するため、大江戸タウンズからやっておくのもオススメですね。
・大江戸タウンズ 紹介&攻略記事(iPhone AC 番外レポート)
多くのカイロソフトのゲームは「経費」をあまり考慮する必要がありません。
しかし財閥タウンズVは各施設の経費・維持費が経営を圧迫します。
そのため建てられるままに施設を建てていくと月々の赤字で資金がなくなり、資金がないから動きが取れなくなり、動きが取れないから対応も出来ないと言う悪循環に陥ります。
このゲームを「つまらない」と言っている人の多くはこの状況です。 動けないのでは楽しくありませんからね。
しかし施設を建てて街の「地価」を高めないと住民が転入して来ません。
ではどうすれば良いのか?
「必要な施設だけを、必要な数だけ建てる」という事になります。
そのためには施設の特徴などを把握しておく必要があります。
また、このゲームで施設を増やすには住民の「職業」を増やす必要があります。
職業を増やすにはオフィスの近くに特定の施設を建てる必要があります。
よってオフィスを中心に商店街を形成していくことになりますが、施設を増やせば経費が増えますし、オフィス自体も高い維持費を必要とします。
オフィスの周囲に特定の施設を集め「専門街」を多く作れば、オフィスの地価がアップして高層化し、維持費が下がって新たな職業も見つかります。
地価が高まることは新しい住民の流入や都市規模の拡大にも繋がります。
そのため「専門街」を作るための設置スペースを考慮した、計画的な建設も必要になります。
これらを含めた基本的なゲームの流れは以下の様になります。
以下、項目別に都市運営の基本を解説していきましょう。
町の運営の元となるのは住民ですね。
新しい住民がやって来れるよう、宅地は常に余裕を持って用意しておきましょう。
また、毎年4月1週に住民からは「家賃」を徴集できます。
この家賃はその家の「地価」が基本料金となっており、これに家の「種類」による補正が加わって算出されます。
家の種類による補正は以下の様になっています。
家は住民の貯金が一定以上の時に自動的に建て替えられます。
よって収入の多い職業に就いている方が建て替えが進みます。
ただしマンションは「舗装道路」に、大豪邸は「レンガ道」に接していることも条件です。
(よってこれらの道路が作れる規模まで都市が拡大する必要もあります)
一度上位の家に建て替えられたら、下位のものに降格することはありません。
ただ、家の種類はあくまで地価に対する補正であり、重要なのは地価の方です。
住宅は普通に建てたのでは地価は 70 ~ 90 万程度です。
しかし近くに地価 20 %アップの専門街を作ったとすると、80 万の家は 96 万になります。 地価 20 %アップを2つ重ねて 40 %アップにすれば 112 万です。
単純に地価を 40 %アップすれば、家賃収入も 40 %アップする計算ですね。
住宅はいくらでも建つ訳ではありません。
街の地価の合計と年月の経過によって、決められた数だけ増えて行く形です。
よって数に限りがある住宅は、出来るだけ地価の高い場所を選んで建てた方が家賃収入が多くなることになります。
出来れば将来の専門街の配置を想定し、その効果を得られる場所に作っていくのが良いと言えますね。
また道路は積極的に上位のものに変更し、住宅の地価を上げていきましょう。
もし近くに山(斜面)や湖があるなら「旅館」が便利です。
旅館+湖か山+自然(植物)で「観光街」「温泉街」が成立し地価 +20 %です。
設置しやすく費用も安めで、旅館は経費はかかりますが商品単価は高めです。
住民の能力アップの効果も高いので、うまく活用していきましょう。
なお、住民の職業が「成金」で、すでに大豪邸に住んでいて、「飛び石路」に面している場合、貯金が増えれば住居が「お城」に変わります。
お城の家賃は地価の 250 %です。
成金になるにはかなり高い能力が必要ですが、将来的な目標として覚えておくと良いでしょう。
住民の職業を見つけるにはオフィスの守備範囲内に特定の施設を建てておく必要があります。
また施設を増やすには特定の職業の住人を作ることが必要です。
よって「オフィスの近くに必要な施設を配置」→「そのオフィスの利用者が職業を発見」→「その職業に住人を転職させる」→「新施設が発見される」→「それをオフィス近くに配置して次の職業を発見」のサイクルとなります。
オフィスの守備範囲は、縦横ナナメ半径2マスです。
この範囲に必要な施設があれば、オフィスの利用者が新しい職業を発見する場合があります。
ただし職業ごとに見つけやすさがあるようで、条件を満たしてもなかなか見つからない職業も多いです。
職業によっては複数の条件が必要になる事もあります。
施設が増えてくるとオフィスも複数欲しくなりますが、オフィスは毎月 20 万円の経費がかかります。 これは特に序盤、かなり収支を圧迫します。
そのためオフィスをむやみに増やす事は赤字経営の原因になります。
オフィスは地価が 300 を越えると「高層オフィス」になり、経費が月 6 万円に低下します。 さらに高層オフィスでなければ見つからない職業もあります。
よって将来的にはオフィスに複数の「専門街」の効果を重ね、高層オフィスにすることを計画しましょう。
最初から理想型を考慮して店舗を配置するのも良いですが、複数の専門街を作れるようになってから再開発をするのも手です。
手に入れたい職業に合わせて施設を随時入れ替えるのも良いでしょう。
職業を発見した後は住民が「転職」しなければなりません。
転職は任意の住居や住民を選択し、職業名の部分をタップして行います。
職業ごとに必要な能力があり、これが満たされていないと転職の成功確率は大幅に低くなります。
転職させるには費用も必要で、さらに失敗すると能力が低下する場合もあります。
能力が6とか7とか低下するのは結構厳しいです。
さらに連続で失敗すると高額な出費になるため、やや邪道ですが転職前にはセーブしておくのをオススメします。
住民の能力アップを考慮し、特にゲーム序盤は能力が低下する施設の配置を避けることも必要です。
ゲームが進むと「超高層オフィス」も登場します。
これは発掘に多額の資金が必要で、さらにサイズが 2x2 と大きめです。
しかし半径4マスというかなりの広い地域を守備範囲とします。
「やり込み要素」に近いのですが、超高層オフィスでないと発見出来ない職業もあるので、将来的には必要な施設と言えますね。
なお、新職業は基本給の低い職業の住民ほど発見しやすくなっています。
よってどうしても見つからない職業がある時は、フリーターや低賃金の職業の住民を多めにする手もあります。
都市規模の拡大や新しい職業への転職で新施設が発見されますが、「産業発掘」を実行しないと使えるようになりません。
発掘には費用と 食品・接客・娯楽・文化 に分かれた研究ポイントが必要です。
研究ポイントは施設の利用でも増えて行きますが、一番多く増えるのは「公園での会話」です。
公園の会話では能力値も良く上がるので、公園は各所に設置しておきましょう。
また、植物を設置してその横を住民が通ると、希に研究ポイントが増えることがあります。
あまりアテになりませんが、人通りの多い場所なら相応の入手量になります。
特に2つ目のマップ「リバーシティ」で最初から作れる「バナナの木」は高確率で食料ポイントが貰えるのでうまく活用しましょう。
産業発掘で注意すべきなのは、後に発掘するものほど費用と研究ポイントが多く必要になる点です。
具体的には、費用は1つ発掘するごとに約 1.7 %増しになっていきます。
研究ポイントは増加量が施設ごとに設定されていて、消費ポイントが多い施設ほど増加量も多めです。
よって発掘が大変な施設を後回しにした場合、ますます発掘が大変になっていく事になります。
費用や消費ポイントが多い施設は、それが必要なものなら、少し無理してでも早めに研究しておいた方が結果的にラクになります。
各研究ポイントの上限値は、職業の熟練度を 100 まで上げて「マスター」することで少しずつ増えて行きます。
新しい職業を見つけることは研究ポイントを増やすためにも必要になります。
なお、産業発掘時に必要な各消費ポイントは 500 が上限で、それ以上は高くなりません。
3つの特定の施設を近くに集める事で「専門街」が発生します。
専門街は自身と周辺の施設の地価と商品価値を高める効果があり、異なる専門街の効果は重複して受けられます。
専門街を発生させるには 3x3 のマスの中に必要な施設を納めなければなりません。
専門街発生後の影響範囲は、該当の施設から半径1マスです。
ただし自然(植物など)や公園からは影響範囲が発生しません。
サイズの大きな施設はその一部が範囲に含まれていれば OK です。
「大江戸タウンズ」よりも判定範囲・効果範囲ともに狭まっているため、大江戸タウンズ経験者の方は注意して下さい。
今作は専門街の数が少なめで、初期に利用できるものは限られています。
ゲーム序盤だと ケーキ屋・八百屋・お花屋 or 魚屋 で作れる「地元街」しか活用できません。
しかしこの地元街は関連している全ての店舗が、利用者の能力値を下げる場合があります。
ゲーム序盤は店舗の数が少ないので、設置された店の利用率は高くなります。
しかしその利用率の高い店が能力値の低下を招くのでは、能力の上昇は停滞してしまいます。
同様に「ゲームセンター」も能力の低下があり、「パチンコ屋」は商品単価は高めですが全能力が低下するデメリットがあります。
「ファーストフード」と「おもちゃ屋」にも若干の低下があります。
これらの施設の設置には慎重になった方が良いでしょう。
ただ おもちゃ屋 は ゲームショップ・公園 と組み合わせることで序盤に活用できる「子供街」を作る事が出来ます。
ゲームショップ は 家電量販店・アニメショップ と組み合わせれば、割と早くから活用できる「アキバ街」も作成可能です。
初期に2つの専門街で使えるのは便利なので覚えておきましょう。
お弁当屋・パン屋・カフェ で作れる「ランチ街」は序盤から作れる専門街です。
また比較的早い段階で使える ラーメン屋・すし屋・居酒屋 の「グルメ街」は地価の上昇率 +20% なので有用です。
斜面や湖の近くなら旅館を使う「観光街」「温泉街」も地価 +20% です。
経費がかかりますがオフィス2つ+シティホテルで作れる「ビジネス街」は地価 +35% なので攻略のポイントになります。
これらをうまく活用すれば、高層オフィスの建設もかなり早まるでしょう。
もちろん街の地価の底上げは、人口増加や都市規模の拡大にも繋がります。
毎年10月4週には「公示地価ランキング」があり、「もっとも地価が高い施設」がエントリーされ、ランキングが付けられます。
ランキングによって援助金やアイテム、研究ポイントなどが貰えるため、どこかの施設の地価を一点集中で高め、上位入りを目指しましょう。
サイズの大きな建物なら専門街の効果を受けられるマスの数が増えるため、地価を高めやすくなります。
牧場や動物園などの 2x2 の施設を広い場所の中心に配置して、その周囲に専門街を作りまくり、さらにアイテムの「地価アップのタネ」を使えば上位が狙える地価になるはずです。
地価が 750 を越えればランキングの1位を獲得することが出来ます。
なお、オフィスはアイテムを使えないため、ランキング上位を目指すのには向いていません。
ここでは都市開発に関する他の要因をまとめて解説します。
「町おこし」は費用と研究ポイントを使って街全体に影響を及ぼすイベントを実施することが出来ます。 その種類は以下の通りです。
ただし、攻略上必須と言えるものはありません。
「古本フェスティバル」は研究ポイントが足りなくてお金がある時に有用ですが、他は余裕がある時に使うぐらいでしょう。
「野鳥を眺める会」はポイントだけで実施できるのでポイントが余っている時に。
「ワンニャンカーニバル」はかなり公園が多くないと無意味です。
「盆栽選手権」は建て替えを促したい時や職業を発見したい時に使えます。
「日本ゲームデックス」は声優の発見が難しく終盤でないと使えません。
「宇宙研究評議会」は必要な費用と研究ポイントが厳しく実用的ではないです。
「アイテム」はイベントで貰うか研究ポイントを消費して作成できるもので、作成できるものは都市規模が拡大すると増えて行きます。
「能力アップのタネ」は施設に使っても成功率は低いですが、成功すれば能力上昇効果がアップし、しかも同じ施設すべてに効果が及びます。
また、能力マイナス修正を打ち消すことも可能です。
さらにセーブするとその効果を次回プレイ時に引き継げるので、2周目以降を視野に入れて使う分には有用です。
「地価アップのタネ」は地価ランキング1位を狙う時に必要ですね。
「スポーツドリンク」は徒歩移動距離が伸びますが、徒歩移動は速度が遅いので良し悪しです。
「商品アップのタネ」は商品単価を増やせますが「財閥都市」にならないと作成ができません。
これら能力アップ系のアイテムは各施設ごとに使用した回数が記録されており、一定数使うと以後まったく成功しなくなります。
よって地価アップのタネ「だけ」でランキング1位になれるとか、そういう事はありません。
なお、アイテムは「実のなる木」を植えておくと12月1週にタダで手に入る場合があります。 お得なので入手したらすぐ配置しておきましょう。
「乗り物」は住民の移動距離と移動速度を増やす重要な要素です。
これらは特定の施設で入手出来るもので、主に以下の種類があります。
とりあえず自転車屋とバイクショップを住宅地の近辺に置き、住民の乗り物の活用を促しましょう。
5つのマップのうち「かるでらシティ」には最初から牧場があるため、馬や牛を使った移動をメインにする手もあります。
また「じゃんぐる村」には最初からヘリポートがあるため、住民が飛び回って移動する特殊な展開になります。
また乗り物ではありませんが、住民はペットショップで「ペット」を購入します。
ペットは能力に補正を与え、さらに公園で話す時間が長めになります。
攻略の助けになるので、ペットショップは早めに設置しておきましょう。
「特殊な住民」は、一定の条件を満たすことで入居して来ます。
主なキャラクターは以下の通りです。
ただしこれらは「次以降に転入してくる住民が該当のキャラクターになる」という形であるため、条件を満たしても次の転入が発生するまではやって来ません。
また、これらのキャラクターを出したからと言って通常より住人が増える訳でもありません。
注意点として、特殊キャラの チンパンG、秘山ひしょ子、アブファラ国王 は最初から専門職に就いていますが、これらの専門職がまだゲーム中で発見されていない場合、その職業の熟練度が 100 になっても「マスター」した事になりません。
さらにその後、その職業を発見して他の住人が転職しても、マスターにすることが出来なくなります。(一種のバグ)
秘山ひしょ子 と アブファラ国王 は高給職なのでともかく、チンパンG はすぐに転職することをお勧めします。
ゲームは 14 年、すなわち「15年目の4月1週」で一旦区切りとなり、スコア集計が行われます。
クリアポイントは以下のように算出されます。
地価は直接スコアには影響していません。
住民や都市規模を増やすのに地価が必要ですが、間接的な影響となっています。
産業の合計レベルがスコアに関係するため、何周かして施設のレベルを上げておく方がスコアは高くなります。
スコアに大きく影響するのは最後の「専門職の人数」と「専門街の種類」で、共にスコアに一定割合のボーナスを付ける形になっています。
専門職とはフリーターとヒラ社員~取締役以外の職業の事で、これらに就いている住人がいたら集計前に転職しておきましょう。
一番影響が大きいのは「専門街の種類」です。
最初の目標は「15年目までに財閥都市を目指すこと」ですが、それを達成できるようになったら次は出来る限り多くの専門街をそろえる事がハイスコアへの道となります。
1度クリアすると、オプション設定の「高速」が解禁されます。
これを選択する事で、2周目以降はゲームをスピーディーに進行させることができます。
データの引き継ぎは、今作はクリアデータに限りません。
クリア前でもクリア後でも、とにかく「セーブ」を行えばその時点のデータを次のプレイに引き継ぐことが可能です。
引き継がれるのは以下の通りです。
財閥タウンズV の大きな特徴の1つが、15年目以降もプレイする事で得られる様々な「やり込み要素」が豊富なことでしょう。
完全攻略を目指す場合、財閥都市になってからが本番と言えるかもしれません。
ここではどのようなものがあるかを、一通りご紹介いたします。
【 財閥タウンズV 攻略データ 】
財閥タウンズV 攻略 1/2
SITE PV |