マジョのシマ
アドベンチャーゲーム
COCOSOLA(日本)
アプリ無料、広告あり、広告削除120円
レビュー公開:2017/8/5
ドットが彩る幻想的な美しさのアドベンチャー
オレンジの光に照らされた美しい夜の町で、夜明けまでに盗まれた魔女の壷を探し出す、思わず引き込まれるほどのグラフィック・サウンド・世界観を持つアドベンチャーゲームが公開されています。
「マジョのシマ」です。
このゲームの魅力は町の美しさと雰囲気の良さ。
ドットグラフィックでありながら細部まで描き込まれ、町並みを照らす暖色の灯りと家々から立ちのぼる煙突の煙が幻想的な雰囲気を醸し出す、儚さも感じるその風景はストレートに「綺麗」と思えます。
ゲームは町を散策し、情報を集めながら目的のものを探すアドベンチャーゲームですが、良い意味で「雰囲気ゲーム」と言えますね。
効果音も非常にリアル、かつ臨場感があり、ぜひイヤホンか大きめのボリュームで楽しんで欲しい作品です。
配信当初は数々のバグがあり、私も2度も進行不能に陥ってインストールし直すハメになったのですが、先日のアップデートでバグはかなり解消された模様です。
現バージョンなら最後まで遊べました。
アプリ本体は無料。ただし無課金では広告が表示されます。
ゲーム中にいきなり動画広告を割り込ませてくるため、せっかくの雰囲気が台無しですが…
120 円で広告は撤廃できるため、課金してのプレイをオススメします。
主人公は魔女の島に住む1人の娘。
ある晩、この島を支配する魔女から「盗まれた壷を朝4時までに見つけて来い」と言われます。
達成できなければ命はありません。
魔女の力は絶対で、住民は島から出ることはできません。
外から人が来ても、町の住民と話した途端に記憶を失い、島に囚われます。
そんな美しくも呪われた島で、情報を集めて壷の行方を探します。
行きたい場所、調べたいものをタップすることで、主人公がそこに移動します。
横スクロールのゲームで、手前や奥に続く階段をタップすると階層を移動、扉をタップすれば中に入れます。
人をタップすると会話すると同時に、その人が「キャラクターファイル」に追加されます。
登場人物にはそれぞれプロフィールがあり、それが謎解きのヒントになっていることもあります。
メニューにはアイテムリストと、謎解きの「キー」ページもあり、キーにはゲームの進行手順が書かれています。
進行に必要な行動を取るとその内容が加えられていき、再プレイ時にはこれをチェックすることで、前に進んだところまでの手順を確認することができます。
また、行き詰まった時はここで動画広告を見ることで、次にするべき行動を教えて貰えます。
正直、謎解きにはノーヒントでは辛いものもあり、ある程度は動画ヒントを見ることが前提になっている気がします。
しかし動画さえ見れば難しい場面でも何とかなるので、行き詰まることはまずないでしょう。
一部、気付きにくい部分もありますが…
※人物リスト。ここで相手を選び「+」のボタンを押すと、動向を追うことができます。
その人が移動している場合、どこにいて、どこに向かっているのか知ることができますが…
無理に使わなくてもクリアは可能です。
※キーの画面。進行状況はここで確認できます。
行き詰まっている時はここで再生ボタンを押して広告を閲覧し、ヒントを得ましょう。
バッドエンドを含め、エンディングはいくつか用意されています。
本筋は1つなので、マルチエンディングと言うほどではありませんが、バッドエンドでなければ語られない背景もありますね。
そんなに長いゲームではなく、ショートストーリーと言えます。
しかしプレイ中にゲームを通して伝わってくる雰囲気は、他に代え難いものがあります。
何度か最初からやり直すことが前提の作りですが、一部のイベントがスキップできないのは気になる点でしょうか。
でも、手順が解っていればサクサク進めることができます。
※イベントスキップについてはアップデートで改善されています。
※井戸の中のシーン。ゲームが進むと新たに行ける場所、入れる場所が増えていきます。
何やら壁の中にネズミがいるように見えますが…
※この画面、よーく見ると小さな赤い三角があります。
これはタップで行ける場所を示しており、これを見逃さないのがコツ。
アドベンチャー系・脱出系としては、最近出たものの中では突出しています。
文章では雰囲気を伝えるのは難しいですが、少しやればその素晴らしさを感じられるアプリ。
これを無料 / 格安で体験できるのは非常にお得。
ぜひ試して欲しい作品ですね。
・マジョのシマ(Android 版、Google Play へ)
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