半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ…!!
RTS バカゲー
スクウェア・エニックス(日本)
価格 2200 円、買い切りアプリ、課金購入あり
レビュー公開:2017/10/22
ギャグ満載のスーファミゲームがスマホで復刻
部隊を出撃させて敵の城を攻略していく戦略シミュレーションなのに、ギャグやコント、パロディー満載の、1990~2000 年代に人気になっていたお笑いゲーム「半熟英雄」(半熟ヒーロー)。
それが買い切りアプリとしてスマホに移植されました。
「半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ…!!」です。
原作は 1992 年にスーパーファミコンで発売されており、つまり 25 年を経ての移植となります。
半熟英雄シリーズは4作公開されていますが、その2作目。
一番人気があった頃の作品ですね。
スマホオリジナルの新作ではありません。
スマホの高解像度に合わせてグラフィックを描き直しているようで、綺麗な外観になっており、文字も見やすくなっています。
また、ちょっとした課金用お助けアイテムや、課金購入の追加ステージが盛り込まれています。
一方でゲーム自体はスーファミ版(及びワンダースワンカラー版)を再現しており、フィールド上のキャラの移動にカクカク感があって、キャラやマップもスーファミっぽい雰囲気。
文字も漢字が使われておらず、ドラクエパロディー画像のように全部ひらがなとカタカナで書かれていて、懐かしさを感じる作りです。
価格は 1800 円。買い切りゲームなので広告やスタミナなどはありません。
ロマンシングサガ2 や 聖剣伝説 と同じ、スクエニの復刻有料アプリシリーズの1つと言えます。
まずは舞台の上で、コントのような寸劇が繰り広げられます。
ストーリーシーンなのですが、このゲームの場合は、まあ… コント。
終わったらゲームスタート。
敵と味方の城が配置されたフィールドマップが現れます。
味方の城を選んで出撃する将軍を選択、移動先をタップすると、そこに向かって少しずつ進んでいきます。
このゲームはリアルタイム制で、同時に敵の部隊もこちらに進軍してきます。
味方の部隊が敵の城や将軍にぶつかると戦闘に。
※フィールドマップ。高精細なグラフィックになっていますが、絵柄はあえて 16bit テイスト。
戦闘は将軍と6人の兵士がぶつかり合いながら戦います。
ぶつかると後ろに跳ね返るのですが、この跳ね返っている時に画面を長押ししておくと、ゲージを消費して有利に戦えます。
原作では連打していたのですが、今回はスマホに合わせて長押しに変わりました。
やられた兵士は画面下にポロポロ落ちていき、全滅させれば勝利。
しかし「エッグ」を持っている将軍は、それを使って「エッグモンスター」を呼び出すことがあります。
こちらもエッグがあるなら好きな時にモンスターを召喚できます。
エッグモンスターはロボットやドラゴンなどの真面目なものから、なると、ブス、コーヒー豆などヘンなものまで色々。
基本、パロディーキャラやギャグキャラが多く、ふざけたヤツばかりです。
エッグモンスターが現れるとターン制のバトルに変わり、モンスターは2つのコマンドを実行して戦います。
コマンドも「げきからカレー」「エビフリャー」「であい そして わかれ」などヘンなのばっかり。
どういう攻撃なのかやってみないと解りませんが、それを楽しむゲームですね。
※普通の戦闘はこんな感じで兵士が戦います。
ちょっとしたアクション要素がありますが、シンプルな戦闘。
やられた将軍はそのままいなくなるので、必要な将軍がピンチになった時はメニューから撤退させましょう。
※エッグモンスター「しろまどうし」登場! 白魔導師? 城?
ケアルとソーリーを使います。ソーリーを使うと謝って和解しますw
タマゴは使うほど弱くなっていき、いずれ最弱のエッグマンになってしまいますが、使用回数は内政シーンでお金を払って回復できます。
もしエッグモンスターがやられるとタマゴを失い、マップ上にある一軒家に行かないと再使用できません。
※エッグモンスター以外に、消費攻撃アイテムの「きりふだ」も使えます。
画像は黒猫が通って敵に不幸が起こる切り札。
城を攻められタマゴもない時は「おくのて」も使えます。自滅するかもしれませんが。
当時「てぶくろ」で爆笑したのをよく覚えています。
ところで、敵の名前がどこかで見たことあるような…
フリオニールやレオンハルト、ガーランドなども出てきます。
しばらく時間が経つと一月経過したことになり「月一イベント」が起こります。
豊作や謀反、地震などの普通のイベントの他に、ブスの襲来、火星人などのヘンなモノまで様々。
イベントの後にはちょっとした内政シーンになり、築城や将軍雇用、兵士補充などを行えます。
とはいえ戦略ゲームとしてはかなり簡易的で、出来ることは少ないです。
マップ上にある全ての城を占領するとボスが登場、倒すとステージクリア。
物語は全 12 章、雇用した将軍は次の章に引き継げます。
私的に気になるのは、ステージ間のコントでしょうか…
元々「半熟英雄」はパロディーやジョーク満載の笑えるゲームだったのですが、この2作目からステージ間に寸劇が入るようになりました。
しかしその内容がかなりベタで、私的にはちょっと… サムい。
何気なくネタを入れ込んでいるものは好きなのですが…
お笑い番組が好きな人には良いと思いますが、コントになると「笑いの方向」が変わるので、好き嫌いが分かれる気がしますね。
※ストーリー… というかコントのシーン。
下の方は観客席になっていて、なぜか舞台で繰り広げられるのが半熟英雄のお約束。
※斬鉄剣とグングニルを使うオーディーン… ならぬオーデーン。FF ネタ多いです。
SFC 版にはなかった図鑑モードが加えられており、エッグモンスターや将軍の詳細を、ユニークなコメント付きで見ることができます。
また公募で追加された8体のモンスターと、新たにセガとのコラボで追加された Dr.エッグマン(ソニック)、カーバンクル(ぷよぷよ)、レンタヒーローも登場します。
あくまで個人的な話ですが、私は半熟英雄2は、そこまで面白かった印象ではありません。
1作目はファミコン初の RTS(リアルタイム制シミュレーション)と言われており、物珍しさがあったのに加え、難易度も歯応えがあって、戦略ゲームとしても楽しめました。
しかし2作目(今作)はギャグの方を重視していて、難易度は大幅に下げられているため、お笑いゲームとしてはパワーアップしていますが、RTS としての楽しみはむしろ減った印象。
今回は「ハード」の難易度も選べるのですが、そこまで難しい訳ではありません。
とは言え、ギャグ中心なら難しくない方が良い人も多いでしょうし、その辺は好みでしょうか。
基本的には、以前プレイしていたユーザーを対象としたアプリでしょう。
また、バカゲー好きなら見ておきたい作品。
私的にはスクエニがソシャゲだけでなく、こうした買い切りアプリの開発も継続してくれていることが嬉しいですね。
※Youtube 公式 PV?
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