Skullgirls
対戦格闘 ソーシャルゲーム
原作:Lab Zero Games(アメリカ)
開発:Hidden Variable(アメリカ)
販売:Autumn Games(アメリカ)
本体無料、課金・ガチャ・スタミナあり
レビュー公開:2018/7/17
人気の個性派 2D 格闘、スマホに登場
カプコンの「ヴァンパイア」シリーズを思わせる、コミカルホラーでド派手なハイスピード 2D 対戦格闘ゲーム「スカルガールズ」。
それをスマホ向けに改修したアプリが、ようやく日本でも公開されました。
「Skullgirls」です。
このゲームはかなり紆余曲折がありました。
原作はアメリカの格闘ゲームファンが 2009 年から開発を開始し、コナミの協力もあって 2012 年に発売されたのですが、コナミとの関係が打ち切られて 2013 年に配信停止に。
しかし 2014 年に新バージョンが改めてリリースされ、2015 年にはアーケード版が可動。
この頃からスマホ版の開発が始まり、2017 年に LINE と提携して同年5月に海外で公開を開始しましたが、2018 年に入って LINE との提携を解消。
アプリは非 LINE 版に改修され、そして先日、やっと日本での公開が始まりました。
開発者曰く「大企業から課せられる制約がなくなり、フットワークが軽くなった」とのこと。
色々あったんでしょうね…
ゲーム内容は ストIV CE のような本格的な格闘ゲームではなく、スマホ版 鉄拳 のような MARVEL オールスターバトル型。
レバー操作はなく、タップで攻撃、長押しでガードという簡易的なスタイル。
ソーシャルゲーム化していて、キャラクターや必殺技はガチャで得なければ使えません。
しかし紛れもない格闘ゲームであり、攻撃だけで勝てるような内容ではありません。
元が「マーベル VS. カプコン」を彷彿とさせる多段コンボ+ハイスピードの格闘ゲームなので、不用意に殴りに行くと反撃でフルボッコにされます。
LINE との関係がうまく行かなかったのも、この辺のコアゲーマー向けな難易度のためである気がしますね…
その分、格闘ゲーム好きなら存分に楽しめるアプリです。
ソシャゲ型なのでアプリ本体は無料。しかしガチャやスタミナがあります。
ただ、スタミナの制限はそこまで厳しくなく、ゲームも無理に課金しなくても楽しめる印象です。
無論、格ゲーなので、プレイヤーの腕前(もしくはガチャ運)にもよりますが…
格闘ゲームですがレバーやボタンはありません。
タップで攻撃、連打で連続攻撃、前にフリックでダッシュ攻撃、後ろにフリックでバックステップ。
下にフリックで下段攻撃、もしくは特殊技。
長押しでひるみ技も出ます。
そして上にフリックで打ち上げ攻撃。
このゲームはハデな空中コンボが重要、かつウリになっていて、3~4連続攻撃 → 打ち上げ攻撃 → 空中コンボと、簡単な操作で華麗な連続技を決められます。
キャラによっては落ちてきたところにさらに追撃をかけられます。
ガードは二本の指で長押し。
言うまでもなく、ガードからの反撃がゲームの基本。
攻撃は相手のスキを見て行いましょう。
また、鉄拳 とは違って(必殺技ではない)投げ技があり、ガードが堅い相手はこれで投げられます。
二本の指でフリックという点にやや使い辛さがありますが、投げからのコンボが可能なキャラも。
一方、鉄拳より不自由に感じるのは通常の移動がないこと。
純粋な移動はバックステップのみで、しかしこれだと大きく離れてしまいます。
何もしていないとゆっくり歩いて行きますが、歩き出しが遅いし、無防備なので危険。
「ダッシュ攻撃 → ガードでキャンセル」で若干の前進を行えますが、こうしないと前に出れないのが不便。
基本、間合いを計りながら戦うのは難しいゲームです。
※コンピューターの反応が良すぎて勝てないと言っている人は、おそらくガードが出来ていない。
無闇に殴りに行って通用するゲームではないので、守ってから反撃するのを心がけましょう。
ずっと守り続けていると投げられますが。
※攻撃は空中コンボが基本。連打 → 上フリック → 連打が1セット。
なお、スティックがないので普通のジャンプはありません。
必殺技は画面下にあるアイコンをタップするだけで出せるシステム。
一度使うとしばらく使用できませんが、複雑なコマンドを入力する必要はありません。
ダメージと時間経過でチャージが貯まって使えるようになる、強力な超必殺技もあります。
もちろん格闘ゲームなので、必殺技を出しても相手がガードしていたり、射程内にいないと不発になります。
連続技に織り交ぜたり、空振りのスキを狙うなど、チャンスを見計らって使う必要があります。
格ゲーが苦手な人向けに、アシストモードも用意されています。
画面下にあるオートボタンを押すと、キャラが自動で戦ってくれます。
プレイヤーが行うのは必殺技の使用のみ。
まあ、格闘ゲームは自分で殴ってナンボだと思いますけどね。
もう1つの特徴として、このゲームは最大 3vs3 のチームで戦います。
ストーリーモードの場合、1vs1 や 2vs1 などの変則マッチもありますが、ともかく複数のキャラがいて、任意のタイミングで交代できます。
ダメージには「完全なダメージ」と「交代中に回復するダメージ」があり、回復できるダメージが貯まったらチェンジしたいところ。
また、キャラクターには 火・水・風・光・闇 の属性があり、有利属性ならダメージが増すので、相手の属性に合わせたキャラを出すことも大切です。
交代時にはヴァリアブルアタック… と言うか交代攻撃も繰り出されます。
※マッドなナースが超必殺技のお注射発動。
超必殺技を出すときにはカットインが表示されます。
超必は連続攻撃に織り交ぜるのが基本。
※キャラの登場シーン。御神輿&お着替え。
演出がすごく凝っていて、キャラのアクションパターンも非常に豊富。
ボイスも豊富で、有名声優が声をあてています。
一応ホラーなので、演出には結構ブラックなものも多いです。
ゲームのメインは1人用の「ストーリー」。
いくつかの章に分かれていて、進行マップがあり、立ち塞がる敵と戦っていきます。
ストーリーを進めることで課金通貨、レリック(ガチャチケット)、強化に使う資金を得られます。
無課金でもストーリーを進めていけば、キャラや必殺技は相応に集まります。
またキャラクターには経験値があり、レベルアップすれば「パワー」がアップ、攻撃力や防御力が高まるのに加え、様々なスキルを得られる「スキルポイント」も貰えます。
※キャラリスト。同じキャラでも属性や外観、演出などが異なる複数のパターンがあります。
スタミナはキャラ単位になっていて、1つのキャラのスタミナが尽きても他のキャラを使えば良いので、あまり気にせずに遊び続けられます。
※キャラステータス。必殺技にはコストがあって、最大値を超えないように装備する必要があります。
必殺技の強化でステータスにボーナスが付いたりするので忘れずに。
※スキルはツリー形式。と言うかスフィア盤。
固有能力や必殺技コストの上限はここで獲得します。
スター・パワーはツリーをすべて埋めることで解放できる模様。
ただ、このレベルアップが格闘ゲームとしては良し悪しでしょうか…
このゲームは「パワー」で戦闘力に大きな差が付き、例えばパワーが 500 と 400 のキャラが戦うと、与ダメージ&非ダメージは 1.5 倍近くになります。
格闘ゲームなのである程度はテクニックでカバーできますが、苦手な人には厳しい差。
そして 500 対 200 になると5倍ぐらいの差が出るため、さすがに辛い。
よってしっかりとレベル上げをすることが必要になります。
良く言えば「格闘 RPG」と言え、キャラを育てる楽しみがありますが…
しかし格ゲーでありながらテクニックだけではどうしようもなくなるのは、反発もありそう。
また、ストーリーモードのクリア済みのステージは経験値が 1/5 になってしまうため、他プレイヤーのキャラと戦う「プライズファイト」か、日替わりの「デイリーミッション」で経験を稼ぐことになるのですが、プライズファイトはレベル6にならないと、デイリーミッションはストーリーの2章をクリアしないと利用できません。
App Store や Google Play のレビューを見ると、1章や2章で苦戦している人もいるようで、実際に格ゲーが苦手だと辛いだろうなと思う難易度。
しかもプライズファイトは他プレイヤーのキャラが相手なので、操作は AI ですが、とんでもなく高パワーな人が多い…(そもそも日本は後発なので…)
結果、格ゲーが苦手だとストーリーが進まない、クリア済みのステージでは経験が稼げない、そのため(その人にとっては)ガチャで良いキャラが出ないと進めないゲームになり、レビューで「クソガチャゲーだ!」と叫んでいる人が割といる印象です。
しかも途中でガチャから高レアキャラが出ても、レベルが1なので経験値稼ぎがまた大変という…
ちょっと格ゲー初心者には辛いバランス。
正直、クリア済みステージの経験値が 1/5 になる仕様は要らないだろ、と思いますね。
※ストーリーモードの章選択。
経験値を稼げるデイリーミッション解放のため、2章の「ボスはだーれだ?」のクリアを目指しましょう。
遅れているキャラの育成は2章クリア後でも良いので、メインキャラを集中的に鍛えながら進みましょう。
※メニュー画面。プライズファイトは他プレイヤー戦だと言われますが、相手の操作はコンピューター。
今のところリアルタイムの対戦はない模様。
新キャラのレベル上げはデイリーイベントのチーム戦で、強いキャラと新キャラを組み合わせて戦うのが良いです。
とにかくこのゲーム、キャラクターのアクションが豊富で、意外性に富み、見ていて楽しいです。
どのキャラも異様で、それがスピーディーかつオーバーアクションで戦う様子には、2D ならではの良さがあります。
そしてやっていて、開発者は本当に格ゲーが好きなんだなというのが伝わって来ます。
育成面で大変な部分もありますが… 2章をクリアすればラクになります。
「シルバーやゴールドのキャラが出ないとムリゲー!」と言っている人もいますが、ブロンズのみでも問題なく進めています。
現時点では2章をクリアできるかどうかでふるいにかけられる印象もありますが。
格ゲー好きにはお勧めです。
ソシャゲ仕立てですが、コンボをバシバシ叩き込む楽しさがあり、1990 年代の格ゲー全盛期を思い出させてくれるアプリですね。
・Skullgirls(Android、Google Play)
・Skullgirls(Steam 版、オリジナル)
※Youtube 公式 PV
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