The Tower for iPhone / iPad
内容:ビル開発シミュレーションゲーム
作成:デジトイズ / ビバリウム / オープンブック
公開:iPad 2010/8、iPhone 2011/10 公開
対応:iPhone / iPod touch 版と iPad 版双方あり
価格:480 円
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※iOS8 で表示の問題が発生していましたが、2016/12 に対応アップデートが行われ、現在は正常に動作するようになっています。
1990 年代にマッキントッシュで発売されヒット作となり、さらに Windows 版も発売されて当時の開発型シミュレーションゲームの定番となった名作ソフトが、この「The Tower(ザ・タワー)」です。
ライセンス問題や開発メーカーの分裂など、様々な事情により長く姿を消していたタイトルでしたが、それが遂に iPad で復活しました。
(2011年10月に iPhone / iPod touch 版も登場しています)
画面はビルを真横から見た形であり、奥行きはありません。
プレイヤーは分譲住宅や貸しオフィス、商業テナントなどを配置し、エレベーターやエスカレーターで移動経路を用意することで、住民が利用しやすいようにビルを開発していきます。
住民はエレベーターの待ち時間が長かったり、移動距離が長かったりすると、ストレスを感じてしまいます。
ストレスの高い住民のいる施設は評価が下がり、最悪退去してしまいます。
いかに収益を確保しつつ移動施設を整えるかがポイントになります。
昔のゲームであるため、グラフィックにはやや古さを感じますが、独特なシステムのゲーム性は今でも色あせていません。
iPhone / iPad を持っている方にはぜひオススメしたい、ファンの多い国産開発のシミュレーションゲームです。
The Tower は様々なゲーム機に移植されており、オリジナルにも「Ⅰ」と「Ⅱ」が存在しています。
そのすべてが微妙に異なるゲームシステムを持ちます。
今回 iOS に移植された The Tower は初代の「Tower(Ⅰ)」がベースであり、そのため The Tower II や他機種版よりもやや古い部分が見られます。
例えば、以下の点に違いがあります。
- 映画や部屋の様子のムービーはありません。
- ツインタワー(複数の棟のあるタワー)は建てられません。
- マップ(土地)の種類はありません。
- テナントの種類は任意には選べません。
- 住民の移動ルール、施設の役割などが一部異なります。
しかしゲーム機版では縮小されていたタワーのサイズや階数制限などはオリジナルの大きさに戻っていて、より巨大なビルの開発することが出来ます。
iOS 版にはタッチパネルの操作に合わせた「施設の移動」「ドラッグによる延長」「特定の施設はサイズを広げられる」などの仕様が導入されており、主に操作面に関して他機種版と異なる点が多くあります。
ここからは開発の基本を項目ごとに分けて解説いたします。
やや解りにくいシステムやルールが多いゲームなので、それを把握するのが先決となりますね。
【 Step 1:基本的な開発方法 】
まずは基本的なビル開発の仕方を説明しておきましょう。
序盤はこれを元に進めていけば、スムーズに開発できるはずです。
- 始まったら、まずはロビーを伸ばしましょう。
最初にロビーのタイプを選択でき、大きな物ほど住民のストレスを軽減できますが、設置費用も高くなります。
今回は「通常ロビー」を選んでいます。
ロビーは左右の端にある非常階段の部分をしばらくタップし、それから指をスライドさせていくと延ばして行くことが出来ます。
- 次に部屋や施設を設置します。
移動に便利なロビーの周囲には商用テナントを並べておきたいので、2階と3階には飲食店(ファーストフード)を設置することにします。
- 次にまず「住宅」を設置しましょう。
分譲住宅は設置に 800 万円かかりますが、入居時にすぐ 1500 万円の分譲金が貰えます。(ただし退去すると 1500 万円を返却しなければなりません)
その後の収入はありませんが、その場ですぐ 700 万円を調達できるため、てっとり早くお金を稼ぐ事が出来ます。
さらに住人はビル内の各種施設を利用して、売上げに貢献してくれます。
ただし注意として、お店の近くに住宅を設置すると騒音で「うるさい」という苦情が出て評価が下がります。
違う階なら騒音の影響はないため、今回は4階と5階に住宅を設置します。
- さらに「オフィス」も設置しておきましょう。
オフィスからは1期(3日ごと)に賃貸料を得られるうえに、社員は昼にファーストフードで食事を取ってくれるので、飲食店が繁盛します。
ただし人の往来が激しい施設なので混雑の要因にもなります。
住宅の近くに置くと住宅から「うるさい」という苦情が出て、お店の近くに置くとオフィスが「うるさい」という苦情を出すので、設置場所はそれらとは違う階にした方がいいでしょう。
今回はビルの6階と7階に設置します。
- いよいよ移動施設となる「エレベーター」を設置します。
エレベーターは上下にある昇降機をドラッグすることで伸ばすことができ、エレベーター内にさらにエレベーターを置く事で「カゴ」を8つまで増やせます。
エレベーターで各階を移動できるようになれば、住民が入居していよいよビルの活動が始まります!
- しかしこれでは、エレベーターは大混雑になってしまうと思います。
エレベーターの待ち時間が長いと住民の色が黒から赤に変わって、ストレスを溜めていることが示されます。
住民のストレスが高いと施設の評価が下がり、最悪退去する場合もあります。
- エレベーターの待ち時間を解消する一番の方法は「カゴ」を増やす事です。
しかしカゴを増やすと経費も増えてしまいます。
そこで今回は「階段」とエレベーターの設定を使ってこれを解消します。
今回は2階と3階にファーストフードを設置しましたが、このようなお店は人がたくさん来るので、エレベーターの混雑の要因になります。
そこで「建設」で「階段」を選び、3階までの階段を作りましょう。
さらにエレベーターをダブルタップして、虫眼鏡アイコンが出たら選択し、エレベーターの設定を行う画面を開きます。
ここでは「カゴの待機階」と「停止/非停止階の設定」などを行えます。
カゴの待機階は1階にして、2階と3階の部分をタップして「×」マークを付けそこに停まらないようにしましょう。
- これで外来のファーストフードのお客さんは、階段でお店に行くようになりました。 エレベーターを使わないので混雑を避けられます。
ビル内の住宅やオフィスの人は、エレベーターで1階のロビーまで移動し、そこから階段でお店に向かいます。
2階や3階に停まらない分、エレベーターの運行もスムーズになり、以前ほどエレベーターは混雑しないはずです。
階段の上り下りもストレスの要因になりますが、エレベーターで長時間待たされるよりはずっと良いはずです。
あとは残り資金に注意しつつ、この要領で拡張していけば、ビルをどんどん大きくしていく事ができるでしょう。
基本さえ解れば ★3(グレード3)までは簡単に開発していけるはずです。
最大グレード「TOWER」の称号獲得を目指し、がんばっていきましょう!
【 Step 2:基本操作の補足 】
ここでは操作で解りにくい部分の補足を行っています。
iOS 版はタッチパネルで操作するため、やや独特な操作感となっています。
- フロアやロビー、エレベーターなどはドラッグで伸ばすことが出来ます。
この時、伸ばせる部分に指を置くとバーグラフのような物が表示されます。
このバーが一杯になってから指をズラす事で、施設を伸ばすことが出来ます。
つまり指を置いてから少し待つ必要がある訳で、すぐにドラッグしたのでは上手く伸ばせない事に注意して下さい。
- 時間の流れは画面上部の「機能」のボタンを押し「設定」を選んで、そこにあるつまみを動かす事で替えられます。
- 画面上部の時計をタップするとポーズ(一時停止)になりますが、このゲームはポーズ中に施設の設置・撤去は行えませんので注意して下さい。
- 施設ごとの収支は、機能の「収支の表示」を選び、下にある「収入詳細表示」「支出詳細表示」を選ぶことで表示されます。
- 施設の詳細はダブルタップで表示される虫眼鏡アイコンで表示されます。
エレベーターの詳細設定画面もこれで表示されますが、エレベーターのカゴを増やしたい時はエレベーターの中にエレベーターを設置して下さい。
- 施設の撤去は、トリプルタップで表示されるハンマーのアイコンを選びます。
【 Step 3:住民の移動ルール 】
開発の基本として、住民の移動のルールを覚えておく事が大切です。
住民は「特定の法則」に従って移動していて、これを把握していないと「移動設備を使ってくれない」「なぜか施設を利用しない」というような事が起こります。
これは開発の基本となる部分なので、よく覚えておいて下さい。
- 住民はロビーでしか「乗り替え」を行いません。
- ロビーのない5階や 10 階で住民がエレベーターを乗り替えるという事はありません。
同様に、10 階までエレベーターで行って 11 階まで階段で上がる、という事もありません。
- ロビーは 15 階単位で設置することが可能です。
ロビーのある階では、エレベーターから階段・エスカレーターへの乗り換えも可能です。
- エレベーターからエレベーターへの乗り換えは1回しか行われません。
- ビル内の部屋から、エレベーターを乗り替えた後に、さらに階段やエスカレーターを使う事は可能です。
(40階の人がエレベーターで30階まで降りて、そこから別のエレベーターで1階まで降り、さらにエスカレーターで地下1階のショップに行く、と言うのは可能です)
- ビル外から来た人が、エレベーターを乗り替えた後に、さらに階段やエスカレーターを使う事は出来ません。
(エレベーター → 階段/エスカレーター なら可能ですが、ビル外からのエレベーター → エレベーター →階段/エスカレーターは無理です)
- 住民は最寄りのロビーか、1階のロビーの周辺の施設のみ利用します。
- 例えば、40 階の住民がレストランに行きたい場合、30 階のロビーの近くにレストランがあればそれを利用します。
30 階のロビー周辺にレストランがなくて、15 階のロビー周辺にレストランがあっても、それは無視して1階の近くのレストランを探します。
それもない場合は外出してしまいます。
- 1階ロビーからの場合、階段は連続で2回まで、エスカレーターは連続で5回まで使われます。
スカイロビーからの場合、階段は連続で3回まで、エスカレーターは連続で6回まで使われます。(1回分多いのが仕様かどうかは不明です)
iOS 版では縦に並べて設置しなくても、階段やエスカレーターは連続で使われます。
- ただし iOS 版は、「ロビーから4階分以上遠いテナントは客足が鈍る」という仕様が追加されました。
そのためエスカレーターで5階や6階先に移動できたとしても、上下3階以内に留めておいた方がテナントの客足は良くなります。
- 移動開始場所から、乗りたいエレベーターまでの距離に応じて、ストレスが増加します。
ただしロビーでの横移動はストレスの対象とはなりません。
階段やエスカレーターの利用も距離に含まれるようで、階段やエスカレーターを使わなければ移動できない場所のオフィスや住宅は評価が下がります。
- 住民は必ず一番近い移動施設を利用します。
【 Step 4:タワーのグレードアップ 】
タワーは条件を満たすと上のグレードにアップし、使える施設が増えます。
しかしそれに伴って住民からの要望も増えるため、無計画なグレードアップが開発の行き詰まりを呼ぶ場合もあります。
ゲームの目標は、最大グレードである「TOWER(グレード6)」を達成することです。
- ★1(グレード1)
ゲームの初期状態です。
分譲住宅とオフィス、エレベーターと階段、ファーストフードが使えます。
- ★2(グレード2)
人口が 300 人を越えると★2になります。
ホテル関連(シングルルーム、メンテナンスルーム、サービスエレベーター)と警備室が追加されます。
- ★3(グレード3)
人口が 1000 人を越え、警備室があれば★3になります。
ゲームのほとんどの施設が使えるようになります。
しかし住民から駐車場、ゴミ捨て場、医療室の要求が来るようになります。
- ★4(グレード4)
人口が 5000 人を越え、VIP が満足している必要があります。
VIP は駐車場とスイートルームがあれば訪問し、ストレスの低い状態で帰宅させれば満足してくれます。
加えて医療室とゴミ捨て場の要求が満たされていれば★4になります。
追加されるのは地下鉄駅のみです。
- ★5(グレード5)
人口が 10000 人を越え、地下鉄駅があり、医療室とゴミ捨て場の要求が満たされていれば★5になります。
追加されるのは大聖堂のみです。
- TOWER(最大グレード)
ゲームの目標です。達成後も開発は続ける事が可能です。
100階に大聖堂を建て、休日の昼 12:30 までに人口が 15000 人を越えており、大聖堂に 40 人集まっていれば、結婚式が開催され「TOWER」となります。
詳しくは実戦攻略のページで解説しますが、★2から★3にする時が大きなポイントになります。
★3にした瞬間から住民は多くの要望を出し始め、それが満たされていないと評価の低下に繋がります。
しかし要求された施設の設置には多くの費用がかかり、経費もかさみます。
つまり収支が十分でない状態で★3にすると、運営が破綻する危険があります。
施設のほとんどは★3でそろうので、★4以降の変化はあまりありません。
★3で運営が軌道に乗ったら、TOWER の条件のクリアを視野に入れた開発を始めましょう。
【The Tower for iPhone / iPad 攻略データページ】
The Tower ビル開発・実践攻略
タワーの施設と住人の詳細解説
The Tower for iPhone / iPad 攻略 1/3
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