SimCity(シムシティ)
シムシティープレイヤーの最終目標、100万人都市。
それが iPhone / iPod touch 版シムシティで可能なのか?
ここでは 100 万人都市作成までの経過を、プレイレポートとしてお届けします。
都市開発の実例として参考にして頂ければと思います。
まだ iPhone 版シムシティの仕様が完全に解っていない時のレポートなので、一部に失敗もありますが、その点には注釈や解説を入れています。
ちなみに、シムシティ4版「めざせ!100万人都市」コーナーの iPhone / iPod 版という形です。
※このプレイレポートは初期版の SimCity のものです。
SimCity Deluxe とはグラフィックが異なるのでご了承下さい。
iPhone / iPod touch 版のシムシティ・・・
登場当初は「重すぎる」「落ちすぎる」という意見が続発していたため、私も敬遠していたのですが、ここにきて新バージョンの登場と iPhone OS のバージョンアップが行われ、アプリが安定。
数度の試しプレイの後、問題なくプレイできる事と、本格的に開発すれば100万人行けそうな目処が付いたので、いよいよ巨大都市をめざした開発を行うことを決定します!
初期設定は、難易度は「ノーマル」、開始時の日付は「1950年」にしました。
シムシティ3000 は年月の経過によって新施設が登場するので、1900年スタートだと新型施設が登場するまで 100 年は経過しないといけない。
時間がかかりすぎるため、今回は 1950 年スタートとしています。
一番ラクなのは 2000 年スタートですけどね。
マップは景観を考慮し、中央に川が流れていて、南部に海がある初期状態の地形。
もちろんサイズは「大」。
最初の地区の配置は以下のような感じにしました。
隅っこに発電所、画面の端に沿って工業地区を置き、間を置いて商業地区、さらにその後方に住宅地区を置きます。
シムシティーの定番パターンですね。
地区は全部「中密度」。
iPhone / iPod 版シムシティは上位の建物が早期に建つため、低密度は景観以外の利用価値は低いです。
資金が豊富な「イージー」なら、いきなり高密度でもいいぐらい。
警察・病院・教育は維持費がかかるので後回し。
ゴミ処理も今は後回しです。
でもいきなり、「電線がない!」「水道忘れた!」という波乱のスタート。
水道は川の側にポンプ場を作って供給します。
で、そのまま地区を広げつつ都市が発展するのを待ちます。
シムシティ3000系では、発電所・水道・ゴミ処理のライフラインに月々の経費がかかりません。
よって防犯防災と医療教育の施設が一切ない現在、経費はほとんどなし。
人口が増えたらそのぶんだけ税収が増えるので、財政的にはラクです。
その後、4年ほど経過し人口は2万人を突破。
しかし早くも大気汚染が広がってくる・・・
まだ公園で大気汚染をブロックする壁を作れるような資金はない。
まあ住宅地までは延びていないので、とりあえず大丈夫。
税収に余裕があるので、早い段階で「都市条例」を制定しておきます。
任天堂のシムシティでは、なぜかカットされている都市条例。
オリジナルには「シムシティ2000」の頃から存在します。
1950年スタートなので、すでに色々な都市条例を最初から利用できます。
まだ医療や教育関連の施設を作っていないので、これらは都市条例でカバーすることに。
都市条例の費用は人口に比例するものが多いのですが、まだ人口が低いので支出は少ないですね。
収入の足しにするため「ギャンブル合法化」も利用しておきます。
開始から約10年・・・ 人口8万人ぐらいで「ゴミだらけ」マークが。
そう言えば、まだゴミ処理施設作ってなかったな・・・
このままでは発展しないので、ゴミ埋立地+焼却炉を隅の方に設置。
ゴミ埋立地も作ったのは、シムシティDS では埋立地のゴミの量で、ゴミの処理状態を視覚的に確認できたからです。
ところが iPhone / iPod 版ではゴミが多いと処理状態に関わらず、ゴミ埋立地のゴミは溜まりっぱなしになるようで、意味がなかった・・・
※Deluxe ではゴミが処理されると埋立地のゴミもなくなるようになりました。
翌年、初の火災が発生!
消防署がなかったので、周囲の建物を壊して延焼を防いで鎮火を待ったのですが、なかなか消えないので結局消防署を設置することに。
消防署があれば消防員の出動場所の指定も可能です。
ちなみに火災中にセーブするとその建物が機能しなくなり、削除も出来なくなるバグが発生します。
初プレイの時に延焼しまくってあまりに火が消えず、ゲームの進行が完全に止まってしまったので一旦セーブ、後でロードすると火が消えていたので喜んでいたら、建物が消せなくなるバグ状態になっていました。
火災中にセーブすると必ずこうなってしまうようなのでご注意を。
開始から18年目、ようやく人口は10万人を突破。
ただ人口の上下が激しくて、需要が下がるとすぐ7万人ぐらいまで落ちてしまう。
建物の建て替えペースがやたら速いのもシムシティ3000の特徴ですね。
※Deluxe は初期版より建て替えペースが遅くなっていて、急激な人口の増減はなくなっています。
その後、相変わらず高い工業の需要を何とかするため、マップ中央に流れる川に橋を架けて、その向こうにも工業地を拡大していくことに。
ところが、この川がクセモノだった・・・
iPhone / iPod touch 版のシムシティには、土地の造成がありません。
橋は川岸の形が整っている場所にしか作れませんが、自分で整えられないので、作れる場所を探して作るしかない。
さらに問題は電力。 iPhone / iPod touch 版のシムシティは、水上に送電線を引くことが出来なかったのです。
※Deluxe では送電線が追加され、水上にも引けるようになっています。
ただし「送電線自動設定」にしていると任意に送電線を引けないので注意。
そのため、反対側にも発電所を作るしかないか・・・ と思ったのですが、ふと思い出したのが水上にも設置できる「マリーナ」。
これも建物なので電気を通すことが出来ます。
建物と建物(及び地区と地区)の間は4マス以内なら電気が通るので、マリーナを電線代わりにして川の向こうに電気を通すことに成功。
うーん、まさかマリーナをこうして使うとは思わなかった・・・
その後、離れた場所に工業地区を作ったので通勤の問題が出るかも、と思い鉄道の整備も開始します。
iPhone / iPod 版で通勤距離や経路というものがどの程度まで考慮されているかは解らないのですが、どのみち都市には鉄道も欲しいですからね。
そうこうしていると、遂に資金が尽きてきます・・・
収支はまだ黒字ですが、いい加減何とかしなければ・・・ と思っていると、悪魔のささやきが。
都市に悪影響を及ぼす代わりに、収入を増やしてくれる「取引き施設」。
この「最高警備の刑務所」は、都市の地価が下がりますが、毎月の収入が $250 も増えます。
邪魔になったら壊せばよいので、二つ返事で OK してさっそく建設。
さらに収入 $400 の「有毒廃棄物変換工場」も作り、財政は回復。
ただちょっと残念だったのは、シムシティ4の最高刑務所は普通に「刑務所」としての機能も持っていたのですが、iPhone / iPod touch 版の最高刑務所は刑務所の代わりにはならなかったこと・・・
まあ、ちょっと都合が良すぎるかも知れませんが。
その後・・・ 一旦休憩しようと iPhone の電源ボタンを押し、iPhone をスリープ状態にします。
で、5分ぐらい休憩して再び iPhone の電源を入れたら・・・
「あら!? すごく時間が進んでるんですけどっ!」
なんと iPhone / iPod touch 版シムシティは、iPhone をスリープにしても内部でソフトが動いているらしい。
やめる時はいきなり電源(スリープ)ボタンを押すのではなく、ちゃんとホームボタンを押してアプリを落としてからでないと、中でゲームはどんどん進むのでご注意を。
ともかく、取引施設のおかげで収支が大きく黒字になった状態でしばらく放置した形になったので、都市は発展してないけど資金はかなり増加。
財政的に余裕が出来たので、地区は高密度で作り始めます。
これによってビルがどんどん建ち始め、開始から40年目、ようやく人口が20万人を突破。 開発も軌道に乗ります。
そろそろ警察署や病院、学校の建設も開始。
平均寿命と教育のアップも始めます。
まあ、40年目から学校と病院ってのはかなり遅い気もしますが・・・
資金に余裕があるので、地区を設置する際には地価を高めるために「公園」も必ず併設していくようにします。
iPhone / iPod touch 版のシムシティは、施設を連続で設置できません。
公園も1つ設置する度にメニューに戻るため、シムシティ3000 や シムシティDS のような「1マスの噴水を並べまくる」という攻略は手間がかかりすぎ、実用的ではありません。
※Deluxe は施設の連続設置ができるので、1マスずつ並べるのも有効です。
よって、大きな公園(ベルデ・カバロ公園)か、4x4 マスの野球場(トーマス・W・マクリンタイア記念野球場)か動物園を使います。
今回は 4x4 をメインに区画を作っているため、お金はかかりますが野球場と動物園を地価アップのメインにして区画を設置しています。
※Deluxe は 4x4 の野球場はなくなりました。
45年目、高級なビルも建ち始め、人口も30万人を突破。
上昇ペースが速くなりました。 やっぱり都市開発に一番必要なのはお金ですね。
スタジアムやテーマパークの建設要求なども来て、これらの設置費用の捻出も必要となり、色々と忙しい時期です。
人口は調子よく増えているのですが、人口増加に伴って交通量が激増しているようで、道路から出る大気汚染の量がひどくなっている。
工業地区からの大気汚染も広がってきていたので、大きな公園を並べてブロックしようとするのですが・・・ 汚染が全然、減ってるように見えない!
明らかに シムシティ DS などと比べると、公園の汚染減少効果が低い。
シムシティ4でも交通量減少の要となった都市条例「相乗り推奨運動」を制定しようとしますが、費用がさすがに高い。
結局、資金も必要なので、ここは我慢することに。
しかしそんなこんなで都市は順調に発展し続け、開始から56年目、ようやく折り返しとなる人口50万人を突破。
年代も 2000 年を越えて新型施設が登場しているので、旧式化した発電所や焼却炉を原子力発電所やエネルギー焼却炉などに建て替え。
要望があったため空港なども設置していきます。
シムシティ3000系の空港は 3x5 以上の地区にしないと機能しない(滑走路が作られない)ので注意。
もちろん大気汚染が出るので、住宅地からは離しましょう。
そして折り返しまで来たので、そろそろハイテク産業の導入を開始します。
っていうか、大気汚染を公園で効果的にブロックできないとなると、汚染を減らす方法は工業をハイテクに変えていくしかない。
まだ教育は十分でない気がしますが、都市条例でハイテクを誘致するものを制定しまくり、産業の転換を計ります。
片っ端から制定したおかげで黒字は激減。
しかし徐々に効果は出てきたようで、工業地区に緑が増えて、ソフトウェア会社などが登場し始めます。
まだ重工業と混在しているような状態ですが、明らかに工業地区からの汚染は減少し始めている。
学校も増やし、教育のアップも計ってさらにハイテクへの転換を推進します。
そしてさらにハイテクを推進するため強硬手段!
ハイテク産業は汚染を嫌うため、そのままではなかなか立て替えが進みません。
そこで古い重工業地区を全部破壊してしまい、汚染を減らしてから建て直させることで、強制的にハイテク産業に切り替えるのを狙います!
ちなみに画像は普通にブルドーザーのボタンで破壊していますが、iPhone / iPod touch 版は建物を壊しても地区は残ります。
地区を後で再設置する場合は「地区削除」のコマンドで消した方がいいので、この2つを使い分けましょう。
iPhone / iPod touch 版は建物ごと地区削除することが可能で、その方が公園や駅などが残るので、手間も省けます。
こうして、工業地区の大改造を狙ったのですが・・・ 結果的には、大失敗に終わりました。
工場を撤去しても、汚染が消えるまで時間がかかります。
そしてその間は工業がない訳ですから、工業需要が激増、それに伴って商業と住宅の需要が低下、これによって人口が減少して税収が激減。
結局、それに耐えられず汚染の浄化が不十分なままで工業地区の再設置を余儀なくされ、汚染があるから建てられる建物にはやはり公害工業が多く、ハイテク産業も増えたけど、混在しているような状況に。
一応、前より汚染は減りましたが、思ったほどの効果はない結果に・・・
そう簡単に切り替えは出来ませんね。
まったく別の場所に工業地区を移転し、以前の工業地区は汚染が浄化されるまで放置する、と言う方法の方が良かったかもしれません。
しかしそうこうしている間にも人口は増加。
開始から65年目ほどで75万人突破します。
その後、要望があったため海港を設置します。
シムシティ3000系の海港は設置が難しく、海に面した海岸沿いの広い範囲に設置する必要があります。(湖や川はダメなようです)
桟橋や護岸が作成されるために、ある程度の平坦な海岸線と、6マス程度の沖合も必要になります。
発展する範囲は道路から7マス以内です。
そして、そろそろ土地が少なくなってきたので、最初に開発を始めた「中密度」の町並みを地区削除で撤去。
「高密度」に変えて、公園なども併設して発展を促します。
もともと街の中心地に近い場所だったこともあり、地価の上昇と高密度化によって急速に発展。
他の地区も広げていった結果、人口はどんどん伸びていきます。
開始から85年目、ついに人口は90万人を突破。
高密度の高級なビルは人口も多いので、増加ペースが上がりますね。
そして1950年から開始して、88年目となる2038年・・・
都市はついに、100万人のメガロポリスとなったのでした。
100万人達成時点での各産業の割合は以下の通りです。
グラフは10年単位での折れ線グラフです。
産業は終始、商業より工業の方が延びている傾向があります。
商業が思ったより延びていないのは、都市開発に問題があったのか、それとも iPhone / iPod touch 版の特徴なのか・・・
汚染はもう、最後まで真っ黄色のままでした。
この都市は 4x4 の建物が建つのを狙って道路と道路の間を8マスにした地区構成としたのですが、最終的に 4x4 の建物は以下のものが2つしか建ちませんでした。
こんなことなら 3x3 を基準にして地区を作った方が良かったかもしれません。
もっと大気汚染を減らして、地価も高めれば、4x4 が建ち並び、さらなる人口増加も望めるかもしれませんが・・・
また、今回は「シティーセンター効果」をほとんど活用できていません。
シティーセンター効果とはシムシティ3000系にある仕様で、街の中心部の地価が高くなるというものです。
でも、街の中心部が「川」なので、シティーセンター効果の活用は最初からあきらめ気味でした。
本当に最多人口の巨大都市をめざすのであれば、シティーセンター効果を狙うために中心部が陸地のマップの方がいいでしょう。
都市が発展した後の中心地付近なら、4x4 の建物ももっと狙えると思います。
今回は景観も考慮したかったので、川のあるマップにしましたから、この点は最初から妥協していたのですが・・・
にしても、もうちょっと 4x4 の建物が建つと思ったけどなぁ・・・
財政のことを考えて、交通量に関係する都市条例「相乗り推奨運動」と「シャトルサービス」も最後まで使用していませんから、ハイテク化の更なる推進と、交通関係の見直しをすることで、まだまだ発展させることも可能だと思われます。
ただ、今回は 100 万人が目標だったので、これで終了したいと思います。
とりあえずは満足したかな。
では皆さんも、良い都市開発を!!
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