The Creeps! 2
タワーディフェンス
Super Squawk Software(アメリカ)
本体無料、課金あり
レビュー公開:2018/6/25
タワーディフェンス往年の名作が復活
かわいいオバケを退治するのは、おもちゃの鉄砲や懐中電灯。
親しみやすいルールとキャラクターで人気になり、スマホ初期のタワーディフェンスブームを支えた名作の1つが、3D グラフィックと AR 対応で復活しました。
「The Creeps! 2」です。
1作目 が公開されたのは 2009 年の初頭。
Fieldrunners、geoDefense、Sentinel などと共に、タワーディフェンスを中心とする初期のスマホゲームの人気作となりました。
(現在は geoDefense は非公開、Sentinel は 4 以外 iOS11 非対応)
正直、前述の作品と比べると、The Creeps! は2番手、3番手な印象がありましたが…
遊びやすい万人向けのタワーディフェンスで、誰からも好かれる内容でした。
それでいて簡単すぎる訳ではなく、TD らしい戦略性も備えています。
今作はそんな The Creeps! を最新のスマホにあわせ、3D グラフィックに改修した作品です。
ゲーム自体は以前とほとんど変わっておらず、10 年近く経っているのに同じ内容というのは驚きですが…
それだけ元のシステムが完成されていたということでもあるでしょうか。
まあ、発売早々 Bloons TD 6 をぶつけられ、相変わらず2番手感が漂っているのも以前と同じだったりしますが。
アプリ本体は無料。スタミナや強制広告もありません。
タワーの強化に必要な「石」を購入する課金がありますが、買わなくても問題なく遊べます。
つまりタダで制限なく楽しめます。
なお、このページの画像はレイアウトの都合上、横向きの画面にしていますが、実際には縦でも横でも遊べます。
タワーディフェンスには敵の通り道が固定されている「ルート固定型」と、好きな場所にタワーを配置でき、敵はそれを避けながら進んで来る「自由配置型」がありますが、今作には両方のステージが存在します。
入口からオバケがどんどんやって来るので、おもちゃの光線銃、折り紙の手裏剣、懐中電灯などの武器(タワー)を配置して、終点にあるクッキーを食べられないように守ります。
武器は自動でオバケを攻撃し、武器を配置したり強化するためのコインは敵を倒すことで得られます。
武器には単体攻撃の光線銃、範囲攻撃のブーメラン、敵を遅くするボンド、貫通攻撃の手裏剣、単発だけど強力な弓矢、照射し続けると威力が強くなっていく懐中電灯があります。
そんなに種類は多くありませんが、タワーディフェンスの基本的なタワーは一通りそろっています。
どれをどこに置くかが攻略のポイントですね。
ただしこのゲームは、ステージごとに使えるタワーが決まっていて、すべて使用できるステージは少ないです。
強化すると威力・射速・射程がアップしますが、シンプルに強くなる形で、特別なスキルが備わったり、複数の強化方法があったりはしません。
そのぶん、TD 初心者の方でも理解しやすいでしょう。
ゲームが進めば、周囲の敵からコインを得られるツボ、中身に利子が付いていく貯金箱、プレイヤーが任意に発動させる UFO も登場します。
そして The Creeps! の特徴は、フィールド上に破壊可能なオブジェが存在すること。
岩、枯れ木、墓石などが散らばっており、タップすると照準が付いて、周囲のタワーはそれを攻撃し始めます。
もちろん岩や木を撃っている間は、敵を攻撃できません。
しかしオブジェを破壊すればコインが増え、さらにタワーの設置場所も確保できます。
フィールドが大量の障害物で埋め尽くされていて、破壊しないとタワーを置けないステージも。
再度タップすれば照準は外れるので、どちらを狙うかの切り替えはいつでもできます。
スキを見ながら、迎撃とオブジェの破壊を平行して進めなければなりません。
※これは自由配置型のステージ。
タワーの配置よって敵の移動ルートをコントロールできます。
うまく迂回させるようなルートを作りましょう。
※自由配置型のステージはジャグリング可能。
ゴールへの別の道を作り、敵が進んでいる道を塞ぐと、敵は別の道の方へ戻っていきます。
これを繰り返せば行ったり来たりさせられます。
自由配置型 TD の古典戦術。
※AR だとこんな感じ。これのための 3D 化?
でもデバイスを構えながらのプレイは手が疲れる…
ステージをクリアすると強化用のジェムを得られ、これでタワーの戦力を底上げできます。
と言っても複雑なものではなく、必要なジェムを払ってレベルを上げるだけ。
あえてシンプルにまとめているようです。
レベルを上げてもそんなに劇的に強くなる訳ではないのですが、長期的な強化要素があるのは良いですね。
クリアできないステージがあっても、クリアできるステージでジェムを稼いでタワーを強くしていけば、いずれ突破できるでしょう。
課金要素は、このジェムの入手量を2倍にしたり、その場で購入したりするものです。
ただ、買わなくても(少なくとも現在ある2つのワールドは)無理なく進めるバランスです。
(入手量の2倍化は 300 円、ただし3ヶ月間)
ジェムの入手量はクリア評価にも影響されます。
評価は「GOAL」と呼ばれるミッションの達成により高まり、「特定のタワーを2つ建てる」「岩を全部壊す」「タワーを4回強化する」などが提示されます。
中には評価アップではなく、資金やタワー、ステージの変化が報酬になっているものも。
制限時間があるミッションもあるため、まずは迎撃よりミッションの達成が優先ですね。
オバケに突破されてライフが減っても、必要なミッションさえ達成していれば高評価を得られます。
ノーダメージが条件の場合はパーフェクトクリアしなければなりませんが。
※周囲に書かれているのがミッションの条件。
文章ではなく絵と数字で示されているので、英語が読めなくても問題ありません。
※タワーの強化画面。1つだけ集中して鍛えていると、そのうち「Aurther Upgrade Requires …」というメッセージが出ます。
これが出たら、他のタワーのレベルを指定の値まで上げないと、それ以上強化できません。
※ワールド選択画面。タワーの強化はワールド別になっていて、ワールド1の強さをワールド2に引き継ぐことはできません。
よって1で鍛えまくったら2は簡単、みたいなことにはなりません。
「Star Challenge」は★を集めると挑戦可能になる勝ち抜きモードで、どんどん難しくなるステージに挑戦し、1度ゲームオーバーになったら終了。
どれだけ★を稼げるかを競います。
適度な難易度で、タワーが過不足なくあり、倍速化が可能でサクサク進行できる、タワーディフェンスのルールや楽しさを知るのに良いアプリ。
基本無料で、それでいて広告ゲーという訳でもないため、TD 初心者に最適です。
Fieldrunners ほど洗練されている訳ではなく、Bloons TD ほど派手な訳でもなく、Kingdom Rush ほどスキルや強化が豊富な訳でもないのですが、だからこその遊びやすさがあります。
この作品は、これが良さだと思いますね。
個人的に、タワーディフェンスの初期の名作が復刻したのは、かつてやり込んでいた者として、たいへん嬉しくあります。
※Youtube 公式 PV
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